老ピアニストが奏でる厳かなピアノと彼の滋味深い話に聴き惚れながら、俳優イーサン・ホークと人生について、考えを巡らせる至福のドキュメンタリー映画「シーモアさんと、大人のための人生入門」
命という文字には、叩くという言葉が隠されていて、命は叩いてこそ、輝き出す。そんなハートを持った俳優となってきたハリウッドスターがいる。
近年、良作が続き、40代を越えて円熟味が増してきた俳優イーサン・ホーク、俳優業の傍ら、脚本執筆、舞台演出、映画監督と着実にその礎を築いてきたかのように見えたが、実のところ、結構、人生に悩んでいるようで、たまたま知人を介して出会った89歳の老ピアニスト、シーモア・バーンスタインの生き方に迷える俳優は、一瞬にして心を鷲づかみにされる。
そして、彼についてのドキュメンタリーを撮ることにする。密着撮影して老ピアニストの話を聞くことで、是が非でも自らの人生の突破口...