シネフィル映画短評 第211回『シアター・プノンペン』
映画『シアター・プノンペン(原題: The Last Reel)』
これが初監督作となるカンボジアの新鋭女性監督ソト・クォーリーカーが手がけ、第27回(2014年)東京国際映画祭「アジアの未来」部門で国際交流基金アジアセンター特別賞を受賞した(映画祭上映時タイトル『遺されたフィルム』)。
ポル・ポトによる独裁政権時代をくぐり抜けた1本の恋愛映画をめぐり、現代の女子大生がカンボジアの過酷な1970年代を生きた家族の真実に向き合う姿を描くドラマ。
若かりし頃の母親が女優として出演した映画を観たことをきっかけに、ヒロインが家族にも知らされていなかった両親の秘密やカンボジアの歴史に触れていくさま...