"ふたりのキェシロフスキ" - ポーランドが生んだ名匠 クシシュトフ・キェシロフスキ・没後20年、その深遠なるまなざしに関する短い推察
"彼(K・キェシロフスキ)が今いるのは言ってみれば
人生の待合室のようなところね
自分の人生の中である時点にいる
そこで周りを見て生涯求めてきた何かを探し続けている"
_サイコセラピスト、ドキュメンタリー映画「I'm So-So」(1995)より
クシシュトフ・キェシロフスキの短い思ひ出といえば、映画「ふたりのベロニカ」の日本での衝撃的な公開でその存在を知って、続くトリコロール3部作を担当番組で特集を組んだことくらいだった。
どんな監督なのか、「アマチュア」、「デカローグ」といった、当時まだ少ない限定公開作品を通してからしか、知る手立てはなかった。
その後、それほどの時を経ない内にあっけ...