この度、ゆらぎやすい女子高生の友情と複雑な心情を描き、その繊細な心理描写が各メディアで絶賛された柚木麻子のデビュー作、「終点のあの子」(文春文庫)が映画化され、2026年に劇場公開する運びとなり、公開日も1 月 23 日(金)に決定!
「終点のあの子」は、2008年に第 88 回オール讀物新人賞を受賞した短編「フォーゲットミー、ノットブルー」を第一話においた全四編からなる連作集で、世田谷区小田急線沿線にある私立女子高校に進学したばかりの少女たちが登場する。第一話は、中学校から上がってきた内部生の希代子(きよこ)と外部生の朱里(あかり)が主人公。第二話は、朱里に親友の希代子を取られた奈津子(なつこ)を主軸
にした物語。第三話は 3 人のクラスメイトでもあり、リーダー格の華やかな美人、恭子(きょうこ)に焦点をあて、第四話はそんな彼女らの7年後の話となる。映画では、第一話の「フォーゲットミー、ノットブルー」に注力している。入学式の日。中学からの内部進学者の希代子は、高校から入学した奥沢朱里に声をかけられた。海外暮らしが長い彼女の父は有名なカメラマンだった。希代子は風変わりな朱里が気になって仕方がないが、一緒にお昼を食べる仲になった矢先、ある変化が訪れる──。
主人公 2 人の希代子と朱里を演じるのは、當真あみと中島セナ。
そして、希代子と朱里の同級生、奈津子と恭子に扮するのは、平澤宏々路、南琴奈。
狭い世界に固執する私立女子校を舞台とし、痛くて切ない青春時代を描いた本作の監督を務めたのは、『好きでもないくせに』(16)や『愛の病』(18)などで知られ、2021 年には、ロッテルダム国際映画際に招待され話題を呼んだ『Sexual Drive』など、これまで女性を主体的に描いてきた吉田浩太。本作は、女性を多角的に描き続けている柚木麻子の小説を原作に、今後の日本映画を担う次世代の役者陣を起用し、文学作品初挑戦にして吉田監督の新境地となる作品です。

新キャスト、新スチールが公開!
新たに解禁となるキャストは、深川麻衣、石田ひかり、新原泰佑、小西桜子、野村麻純。
當真あみ演じる希代子の高校の先輩で、美大生の瑠璃子を演じるのは、『パンとバスと 2 度目のハツコイ』(18/今泉力哉監督作)で映画初出演にして初主演を務め、以降『愛がなんだ』(19/今泉力哉監督作)、『水曜日が消えた』(20/吉野耕平監督作)などに出演し、25 年だけでも『嗤う蟲』(城定秀夫監督作)、『ぶぶ漬けどうどす』(冨永昌敬監督作)と主演作が続いた深川麻衣。希代子にとって何でも相談できる年上の先輩であると同時に、希代子には無い明確な目標を掲げ、未来を見据えた行動力と芯の強さを持つ知的で大人びた瑠璃子を堂に入った表現力を持って演じています。希代子の母で、1 人で老舗の呉服屋を経営する美恵子に扮したのは、第 78 回カンヌ国際映画祭コンペティション部門に選出された早川千絵監督の『ルノワール』での好演も記憶に新しい石田ひかり。娘の希代子を時には優しく包摂し、時には厳しく接し、愛情と献身さに溢れながらも厳格さも持ち合わす母親役を見事に演じています。

©2026「終点のあの子」製作委員会

©2026「終点のあの子」製作委員会
そして、希代子と奈津子の同級生にして、クラスのリーダー格である恭子(南琴奈)の恋人で大学生の卓也役に新原泰佑。希代子や朱里の担任教師役に野村麻純。さらには、世界的カメラマンでもある朱里の父親の恋人役に小西桜子が扮しています。他にも希代子の高校のクラスメイトとして今森茉耶、陣野小和なども出演が決定しています。
既に発表済みの主演、當真あみと中島セナ、共演の平澤宏々路と南琴奈も含めて、フレッシュかつ実力のある俳優たちのアンサンブルは本作の大きな見所の一つです。

©2026「終点のあの子」製作委員会

©2026「終点のあの子」製作委員会
映像初解禁となる特報も解禁!!
家と学校の往復の毎日。変わり映えのない通学路の景色。間を埋めるための教室でのたわいもないおしゃべり──。
特報の冒頭では、いつもと変わらない日常を過ごしていた希代子と、そんな希代子の前に突如として現れた青い服を着た転校生の朱里の姿が捉えられている。自由奔放で他のクラスメイトとは異なる、知的で大人びた風格と孤高さを纏った朱里に惹かれ、徐々に行動を共にするようになった希代子の世界は、学校の屋上の扉を開けたときのように眩しいほどに明るく輝き出す。朱里が自分の手を引けばそれに身を任せ、すぐ隣でうたた寝をする朱里を見れば、自分もそれに倣ってみる。「私も朱里のように“特別な存在”になりたいー」。映像の前半では、その煌めく表情と共に、朱里に惹かれる希代子の姿が映し出されるが、一転、轟音と共に不穏さが映像を包み込む。「私のことなんて忘れてよ」というセリフを皮切りに、強く握りしめた拳、切り裂かれた似顔絵、一人立ち尽くす朱里の姿など、2 人の間に生じてしまった亀裂の断片が次々と映し出され、最後には、取り返しのつかないことをしてしまったかのような、不安ともの寂しさに満ちた表情をした希代子がこちらを見つめる映像になっている。
希代子と朱里の間に一体何が起こったのか。人生で二度と訪れない思春期の煌めきと残酷さを感じさせる特報となっている。
映画『終点のあの子』は2026 年 1 月 23 日(金)より、テアトル新宿、グランドシネマサンシャイン池袋、アップリンク吉祥寺ほかにて劇場公開。
映画「終点のあの子」特報
www.youtube.comコメント【深川麻衣、石田ひかり、柚木麻子(原作者)】
<深川麻衣・瑠璃子役>
人は歳を重ねていきますが、どの年代にも、その年齢ならではの輝きがあると思っています。
この映画には、10 代にしか出せない輝きの瞬間や、美しさ、痛み、危うさ、不安定な心の揺れが
ギュッと詰まっています。
そして當真あみさん、中島セナさんを初めとする、10 代の女優さん達のまぶしいほど素敵な瞬間が
たくさん映っています。
映画の中の彼女たちと同じ経験をしていなくても、不思議と、あ、なんかこの感覚知ってる。見たことがある。聞いたことがある。経験したことがある。と、そんな風にどこか記憶の奥底が重なり大人になっても共感できるお話です。
学校は、とても小さな世界だけれど、そのときの自分にとっては学校が世界の全てだったなぁと、この映画を通して思い出しました。
<石田ひかり・美恵子役>
吉田監督が長年温めて来られた『終点のあの子』に参加することが出来、とても光栄に思います。
わたしはほとんど當真あみちゃんとの撮影でしたが、出来上がった作品を観て、思春期の女の子達が抱える「特有の気まずさ」に、懐かしいような、息が苦しくなるような感覚を思い出しました。
悪い子は誰もいないんだよ、と言ってあげたくなるような映画です。
ぜひ大きなスクリーンで、キラキラ耀く時間を共有していただけると嬉しいです。
<柚木麻子(原作者)>
ひとつのクラスを表現した、俳優さんたちの緻密で的確な演技が胸を打ちました。
今後も私の作品が映像化する際はぜひ、力を貸していただきたいです。
©2026「終点のあの子」製作委員会
《Story》
私立女子高校の入学式。中等部から進学した希代子と奈津子は、通学の途中で青い服を着た見知らぬ女の子から声をかけられた。
高校から外部生として入学してきた朱里だった。父は有名カメラマン、海外で暮らしてきた朱里を希代子は気になって仕方がない。
朱里は学校では浮いた存在でありつつも、羨望の眼差しで見られていた。希代子は朱里と一緒に共に時間を過ごすような仲になり、「親密な関係」になったと思っていた矢先、希代子は朱里の日記帳を見つける──。
《作品詳細》
原作:柚木麻子『終点のあの子』(文春文庫)
監督・脚本:吉田浩太
出演:當真あみ、中島セナ
平澤宏々路、南琴奈
新原泰佑、小西桜子、野村麻純、今森茉耶、陣野小和/深川麻衣、石田ひかり
原作:柚木麻子『終点のあの子』(文春文庫)
監督・脚本:吉田浩太
プロデューサー:前信介 協力プロデューサー:小宮誠
撮影:中島唱太 照明:土山正人 録音:岸川達也
音楽:茂野雅道 助監督:川松尚良 美術:中村哲太郎
スタイリスト:小宮山芽以 ヘアメイク:岩鎌智美 スチール:濱田英明
企画協力:文藝春秋 配給協力:SPOTTED PRODUCTIONS 宣伝:山口慎平 平井万里子
製作・配給:グラスゴー15 ©2026「終点のあの子」製作委員会





