『長江哀歌(エレジー)』でヴェネチア国際映画祭金獅子賞、『罪の手ざわり』でカンヌ国際映画祭脚本賞を獲得したほか、常に世界が最新作を熱望する中国の巨匠、ジャ・ジャンクー監督の最新作『新世紀ロマンティクス』が、5月9日(金)より、Bunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、新宿武蔵野館ほか全国順次公開となります。
総製作期間22年!
ミレニアムの幕開けから、怒涛の変貌を遂げた現在へ。
名匠ジャ・ジャンクーが挑んだ、大胆で斬新で画期的な、これまでにない映画。
世界が常に新作を熱望する名匠ジャ・ジャンクーが、総製作期間22年をかけて完成させた最新作『新世紀ロマンティクス』。「百年に一度」と言われる、21世紀初頭から現在までの世界の変化を捉えた、フィクションとノンフィクションの垣根を超えたリアリティ溢れる映像の力強さは、観る者の心を揺さぶる。
主人公チャオを演じるのはチャオ・タオ。妻を主演に映画を撮り続けるジャ・ジャンクーの期待に応える熱演が光る。撮影はジャ・ジャンクーの盟友ユー・リクウァイと近作を手掛けているエリック・ゴーティエ。映画音楽はこれまでもジャ作品でタッグを組んできたリン・チャン。
2001年から22年の時を経て、主人公が出すひとつの結論が刻み込まれる珠玉のラストシーンの強度に誰もが圧倒される。映画内で人物も街も実際に変化していく、類い稀な、これまでにない傑作が誕生した。

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時間は戻らない。だから、前へと進む。
今回解禁されるのは、日本版予告編とポスタービジュアル。予告編は主人公チャオにロボットが話しかける、想像の斜め上を行くシーンから始まる。コロナ禍の2022年、「表情が読み取れません」と言われたチャオが無表情にマスクを外すと場面は変わる。ディスコミュージックに彩られた2001年、「ミレニアムの幕開けから、怒涛の変貌を遂げた現在へ」という言葉通りに目まぐるしい映像の中、チャオと恋人ビンに別れが訪れる。三峡ダム建設中の2006年、雄大な長江を背景に「斬新。これまでの映画はこの傑作のためにあった――Variety」「見逃せない――Le Monde」「感動的。無駄なショットはひとつもない――Les Inrockuptibles」といった海外メディアの絶賛評と、ビンを探すチャオの姿が描かれる。そして、すっかり都会化し様変わりした故郷でふたりは再会する。ふたたびロボットが語り掛ける。「マーク・トウェインは言いました。人類は一つの有効な武器を持っている。それは“笑い”だと」。それを聞き、小さく笑うチャオに続き、『新世紀ロマンティクス』のタイトルが現れる。終始、一言も言葉を発さない、異色の主人公チャオはどのような22年を生き、なにを選び取るのだろうか。

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ポスタービジュアルは紙面いっぱいにタイトルが置かれたインパクト強い一枚。ビンの背中を見つめるようなチャオと、夜の広大な長江が印象的。「記憶の、モンタージュ」というキャッチコピーが表すように、ポスター内にもいくつものモンタージュが散りばめられている。予告編同様に「ミレニアムの幕開けから、怒涛の変貌を遂げた現在へ」という言葉が表す22年の時間の波がふたりをどう変えていくのか気になるポスタービジュアルになっている。
予告編
映画『新世紀ロマンティクス』予告編
www.youtube.comSTORY
ミレニアムの幕開けから、怒涛の変貌を遂げた現在へ。時間は元に戻らない。だから、前へと進む。
新世紀を迎えた2001年。長江・三峡ダム建設のため、百万を超える人々が移住を余儀なくされた2006年。目覚ましい経済発展を遂げた2022年……。チャオは大同(ダートン)を出て戻らぬ恋人ビンを探して奉節(フォンジエ)を訪ね、ビンは仕事を求めてマカオに隣接する経済特区・珠海(チューハイ)を訪れる。時は流れ、ふたりはまた大同へ――。恋人たちの関係と比例するように、街は変化していく。21世紀を22年かけて旅するチャオはどこにたどり着くのか――。
監督:ジャ・ジャンクー
脚本:ジャ・ジャンクー、ワン・ジアファン
撮影:ユー・リクウァイ、エリック・ゴーティエ 音楽:リン・チャン
出演:チャオ・タオ、リー・チュウビン
パン・ジアンリン、ラン・チョウ、チョウ・ヨウ、レン・クー、マオ・タオ
2024 /中国/中国語/1:1.85/111分/G
风流一代 Caugt by the Tides
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