東京都庭園美術館において2025年2月16日まで、「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」が開催されています。
本展は、現代美術の第一線で活躍を続ける二人の作家、青木野枝と三嶋りつ惠が、旧朝香宮邸のアール・デコの装飾空間に新たな視点を加えた展示です。青木は鉄を用いた彫刻で空間に線を描き、三嶋は無色透明なガラスを使い光とエネルギーを変換します。二人の使用する鉄とガラスは、自然の恵みであり、会場のシャンデリアやレリーフなどにも見られる素材です。展示は、1930年代の装飾空間と対話しながら、二人の火を使って素材に生命を吹き込む創作を通じて、自然のエネルギーや循環を表現しています。

画像: 展示風景:三嶋りつ惠《光の海》(2024) photo©︎moichisaito

展示風景:三嶋りつ惠《光の海》(2024)
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画像: 展示風景:三嶋りつ惠《宇宙の雫》(2022) photo©︎moichisaito

展示風景:三嶋りつ惠《宇宙の雫》(2022)
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画像: 展示風景:青木野枝《ふりそそぐもの/朝香宮邸 Ⅰ》(2024) photo©︎moichisaito

展示風景:青木野枝《ふりそそぐもの/朝香宮邸 Ⅰ》(2024)
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画像: 展示風景:青木野枝《ふりそそぐもの/朝香宮邸 Ⅱ》(2024) photo©︎moichisaito

展示風景:青木野枝《ふりそそぐもの/朝香宮邸 Ⅱ》(2024)
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見どころが4つ挙げられています。

「1.光に対して特別な想いを抱いてきた二人の現代作家による大型インスタレーション」
精力的な活動を続ける二人の女性作家が、本展のために特別に作品を準備し、展示を構成します。青木野枝は鉄を溶断する際に現れる内部の「透明な光」にインスピレーションを得て作品を制作し、三嶋りつ惠は私たちの身の周りに溢れる光の表情に心を寄せて、ガラス作品を通じて「光の輪郭」を描き出しています。二人の光に対するアプローチは異なりますが、彼女たちの作品は陰影のある空間に広がり、自然光や室内照明が時間や季節によって変化し、展示の風景も絶えず変動します。

画像: 展示風景:三嶋りつ惠《光の場》(2019) photo©︎moichisaito

展示風景:三嶋りつ惠《光の場》(2019)
photo©︎moichisaito

「2.アール・デコの館を舞台に、時を超えて響き合う“鉄”と“ガラス”」
本展は、朝香宮夫妻がフランスで触れたアール・デコの様式美を取り入れ、1933年に完成させた自邸「朝香宮邸」を舞台にしています。邸内の各室には様々な素材が使われ、アール・デコのエッセンスが感じられます。展示では、青木野枝と三嶋りつ惠の鉄とガラスの作品が、フランスのアーティストであるルネ・ラリックやレイモン・シュブらの歴史的な装飾と共に配置され、時を超えた特別な競演が繰り広げられます。

画像: 展示風景:青木野枝《ふりそそぐもの/朝香宮邸 V》(2024) photo©︎moichisaito

展示風景:青木野枝《ふりそそぐもの/朝香宮邸 V》(2024)
photo©︎moichisaito

画像: 展示風景:青木野枝《ふりそそぐもの/朝香宮邸 V》部分(2024) photo©︎moichisaito

展示風景:青木野枝《ふりそそぐもの/朝香宮邸 V》部分(2024)
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「3.二人の作家の今を見つめる」
本展では、新作が初公開されるほか、作家インタビューや、作家自身が撮影した写真、制作過程を示す映像や資料も展示されます。現代を生きる二人の作家が何を想い、どのような視点で世界を捉えているのか、その創作の息吹を感じ取ることができます。

画像: 展示風景:手前:三嶋りつ惠《SPIN》(2024)、奥:三嶋りつ惠《INFINITO》(2023) photo©︎moichisaito

展示風景:手前:三嶋りつ惠《SPIN》(2024)、奥:三嶋りつ惠《INFINITO》(2023)
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画像: 展示風景:三嶋りつ惠《INFINITO》(2023) photo©︎moichisaito

展示風景:三嶋りつ惠《INFINITO》(2023)
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「4.作品との出会いを深め、対話をつむぎだす関連プログラム」
本展では、光と場をテーマにした多彩なプログラムが用意されています。二作家によるアーティストトーク(2月15日)、展覧会スタッフによるギャラリートーク(2月6日)、光について考える「哲学対話」(12月22日終了済み)、作品に触れて楽しむ「さわ会—さわっておしゃべり鑑賞会」(2月1日)など、さまざまな対話の機会が提供されます。今しか体験できない光景から生まれる言葉や考えを共有する場にぜひ参加してください。

画像: 展示風景:三嶋りつ惠《CRISANTEMO》(2024) photo©︎moichisaito

展示風景:三嶋りつ惠《CRISANTEMO》(2024)
photo©︎moichisaito

画像: 本館3階ウインターガーデンでの展示風景:手前:青木野枝《ふりそそぐもの/朝香宮邸 Ⅷ》部分(2024)、奥:三嶋りつ惠《HELIOS Ⅰ、Ⅱ》(2024) photo©︎moichisaito

本館3階ウインターガーデンでの展示風景:手前:青木野枝《ふりそそぐもの/朝香宮邸 Ⅷ》部分(2024)、奥:三嶋りつ惠《HELIOS Ⅰ、Ⅱ》(2024)
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画像: 展示風景:青木野枝《ふりそそぐもの―赤》(2024) photo©︎moichisaito

展示風景:青木野枝《ふりそそぐもの―赤》(2024)
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新館カフェでは、本展にちなんだデザートが用意されています。左はコーヒー風味のバタークリームとアーモンドのビスキュイ、濃厚なガナッシュを重ね、カカオ特有のビターな甘味を生かしたデザート。青木野枝の作品に見立てたチョコレートを飾っています。右はヘーゼルナッツのビスキーショコラにミルクチョコとホワイトチョコのムース、オレンジのゼリーを重ねた贅沢なケーキ。三嶋りつ惠の無色透明なガラス作品を再現し、透明な琥珀糖を飾っています。

画像: 新館カフェコラボメニューの写真 photo©︎moichisaito

新館カフェコラボメニューの写真
photo©︎moichisaito

庭園美術館の企画は常に建築空間を意識した作品展示を行ってきたと思いますが、本展も素晴らしい空間と作品の共鳴を生んでいます。ぜひ、足を運んでみましょう。

概要

会期:開催中~2025年2月16日
会場:東京都庭園美術館(本館+新館)
住所:東京都港区白金台5-21-9
開館時間:10:00〜18:00 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日
料金:一般 1400円 / 大学生(専修・各種専門学校含む) 1120円 / 中・高校生 700円 / 65歳以上 700円
公式サイト:https://www.teien-art-museum.ne.jp/

シネフィルチケットプレゼント

下記の必要事項、をご記入の上、「そこに光が降りてくる 青木野枝/三嶋りつ惠」シネフィルチケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上5組10名様に招待券をお送り致します。この招待券は、非売品です。
転売業者などに転売されませんようによろしくお願い致します。
☆応募先メールアドレス miramiru.next@gmail.com
★応募締め切りは2025年2月5日 水曜日 24:00
記載内容
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