六本木の森美術館において、「ルイーズ・ブルジョワ展:地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」が2025年1月19日まで開催されています。
日本では27年ぶり、また国内最大規模の個展となる本展示では100点を超える作品群を紹介し、ブルジョワの創造の源泉、そしてその活動の全貌に迫ります。
本展の副題「地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」はハンカチに刺繍で言葉を綴った晩年の作品からの引用です。この言葉は、ブルジョワの感情のゆらぎや両義性を暗示しつつ、ブラックユーモアのセンスをも感じさせます。
展示はブルジョワの創造の源であった家族との関係をもとに、3章構成となっています。第1章「私を見捨てないで」では母との関係、第2章「地獄から帰ってきたところ」では父との確執、そして第3章「青空の修復」では、壊れた人間関係の修復と心の解放が主なテーマです。
さらに、各章をつなぐ2つのコラムでは、初期の重要作品を年代順に紹介しています。
第1章「私を見捨てないで」
ブルジョワは一生を通じて、見捨てられることへの恐怖に苦しみました。「私を見捨てないで」と題した本章で紹介する作品群は、この恐れが、母親との別れにまでさかのぼることを示唆しています。
言葉を用いた作品で世界的に知られるコンセプチュアル・アーティスト、ジェニー・ホルツァー(1950年米国オハイオ州生まれ)は、1990年後半から生前のブルジョワと交友関係を築き、彼女の文章に強い関心を抱いています。2022年にはスイスのバーゼル市立美術館で開催されたブルジョワの展覧会にキュレーターとして携わり、ブルジョワの言葉を使用した映像作品をバーゼル市内に点在する建築物のファサードに投影しました。今回は、和訳した文章も用いた、本展のための新作を展示しています。
第2章「地獄から帰ってきたところ」
第2章「地獄から帰ってきたところ」では、不安、罪悪感、嫉妬、自殺衝動、殺意と敵意、人と心を通わせることや依存することに対する恐れ、拒絶されることへの不安など、心の内にあるさまざまな葛藤や否定的な感情が作品をとおして語られています。
第3章「青空の修復」
ブルジョワは自らを「サバイバー」と考え、自身の芸術が松葉杖や義肢のように機能することで様々な苦難を克服できたと信じていました。本展の最終章「青空の修復」では、彼女の芸術がいかにして、意識と無意識、母性と父性、過去と現在のバランスを整え、心に平穏を取り戻そうとしたのかに迫ります。
ブルジョワの生きることへの強い意志を表現する作品群は、現代の戦争や自然災害、病気など、人類が直面する、ときに「地獄」のような苦しみを克服するヒントを与えてくれることでしょう。この冬、必見の展覧会です。
概要
会期:開催中〜2025年1月19日
会場:森美術館
住所:東京都港区六本木6-10-1 六本木ヒルズ森タワー53階
電話番号:050-5541-8600(ハローダイヤル)
開館時間:10:00〜22:00(火〜17:00、ただし12月24日、12月31日は〜22:00)
観覧料:
[平日]
一般 2,000円(1,800円)
学生(高校・大学生)1,400円(1,300円)
子供(中学生以下)無料
シニア(65歳以上)1,700円(1,500円)
[土・日・休日]
一般 2,200円(2,000円)
学生(高校・大学生)1,500円(1,400円)
子供(中学生以下)無料
シニア(65歳以上)1,900円(1,700円)
- ※本展は、事前予約制(日時指定券)を導入しています。専用オンラインサイトから「日時指定券」をご購入ください。詳しくは公式サイトをご確認ください
※当日、日時指定枠に空きがある場合は、事前予約なしで入館できます
公式サイト:https://www.mori.art.museum/jp/exhibitions/bourgeois/
シネフィルチケットプレゼント
下記の必要事項、をご記入の上、「ルイーズ・ブルジョワ展:「地獄から帰ってきたところ 言っとくけど、素晴らしかったわ」シネフィルチケットプレゼント係宛てに、メールでご応募ください。
抽選の上5組10名様に招待券をお送り致します。この招待券は、非売品です。
転売業者などに転売されませんようによろしくお願い致します。
☆応募先メールアドレス miramiru.next@gmail.com
★応募締め切りは2024年11月30日 日曜日 24:00
記載内容
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