10月5日より池袋シネマ・ロサで劇場公開される『怪人の偽証 冨樫興信所事件簿』の主演の大根田良樹さんと伊藤大晴さんのインタビューをお届けいたします。

画像: 左:伊藤大晴 / 右:大根田良樹

左:伊藤大晴 / 右:大根田良樹

飯塚「本日はよろしく願いします。まずお二人に会って感じたのが・・・お二人、仲がいいですよね。昔からの知り合いですか」

伊藤「撮影前に他の現場でお会いしたこともあっって・・・」

大根田「そうそう、伊藤くんにこの作品の顔合わせのときにあの現場で・・・なんて声かけられて、あーそういえば、なんて」

伊藤「本格的に知り合った(笑)のはこの作品『怪人の偽証』からです」

飯塚「監督と3人でいいチームにみえますよね」

大根田「ありがとうございます。現場に入る前からもコミュニケーションしっかりとっていただいたりしたので、撮影終わってからも、監督が東京いらっしゃるときにお会いしたりしています」

役者になるきっかけ

飯塚「まずはお二人が役者になるきっかけからおききしてもよろしいでしょうか」

大根田「きっかけ(笑)。僕、実は子役出身なんです。6歳から劇団に入って活動していました」

飯塚「芸歴、長いですね」

大根田「長いんですよ(笑)。
まあ、こどもの頃はTVとか出たいって、目立ちたいっていう気持ちで劇団に入ったんですけど・・。
中学の時の先生の劇の指導があって、その時に自分がやってきたことと先生の言う「芝居」のギャップを考えるようになって、そのころから「芝居」を真剣に考えるようになりました。
基礎を学ぼうかと、中学・高校としっかりと演劇の学校に週1回レッスンに通っていました。
その後、小劇場に誘われて舞台に立ったんですね。
お客さんと近い距離での芝居にはまって10年くらい小劇場の舞台で芝居をしていました」

画像1: 役者になるきっかけ

飯塚「なるほど。ちなみに伊藤さんは?」

伊藤「僕がもともと大学に入るときは裏方になりたいと思っていたんですね。作品に出る側ではなくて」

飯塚「大阪芸大でしたよね」

伊藤「はい。で学生時代に松田優作さんが出演されている『遊戯シリーズ』を観て、役者さんってどんな感じなんだろう、演じてみたいな、っていう興味からなんです。そこから役者やりながら大学通っていました」

飯塚「軽い感じですね(笑)。その後は?」

伊藤「端役が多いですし、しんどいこともたくさんあるんですけど。ようやく福田監督のおかげでチャンス掴んで」

飯塚「そうですよね。主演ですものね」

伊藤「今は役者でしっかり生きていたい、というよりも、自分は役者しかできないと思うようになりました」

画像2: 役者になるきっかけ

役者は身体表現

画像: 役者は身体表現

大根田「しばらく舞台を続けていたんですけど、30歳を機に舞台から離れたんです」

飯塚「それは何故?」

大根田「映像、特に映画をしっかりしていきたいなという気持ちが固まってきたので」

飯塚「なるほど。舞台と映画、役者としては違いますか?」

大根田「根底は一緒だと思うんですけど、表現する方法が違うと思います」

飯塚「表現する方法?」

大根田「そうですね、舞台の場合は基本ひとつの方向のお客さんに向かって演じていくと思いますが、映像の場合はカメラが寄ってきたり引いたり、そこで役者の表現の仕方も違ってくると思います」

飯塚「身体表現ということですかね」

大根田「そうですね。映像の場合は・・・アップの場合、眼の表現だけで表現できることもありますが、舞台だと全身を使わないと表現しにくかったり。身体の使い方が違うと思います」

自分のまま

画像1: 自分のまま

飯塚「伊藤さんはどのようなことを考えて演じていらっしゃいますか?」

伊藤「自分の素がそのままキャラクターに反映される、そんなことを目指して演じています」

飯塚「というと?」

伊藤「よくカメレオン俳優さんみたいに役によって全く違うキャラクターを演じる、なんて役者さんもいらっしゃると思うんですけど。僕は自分の素のままで演じられる、どんな役でも『伊藤大晴』というキャラクターを画一できる役者になりたいと思っています」

飯塚「例えば?」

伊藤「自分は、川谷拓三さんが大好きなんですけど、どんな役をしても川谷拓三さんじゃないですか。『怪人の偽証』の自分の役も・・・まあ川谷拓三さんなんですけど(笑)」

飯塚「目指す部分がはっきりしていますよね」

伊藤「自分のキャラクターを最大限に活かした役者になっていきたいと思っています」

画像2: 自分のまま

今回の作品の現場について

飯塚「『怪人の偽証 冨樫興信所事件簿』の現場はいかがでしたか?」

大根田「京都での撮影だったので合宿、みたいな感じで」

伊藤「撮影終わりで合宿所(笑)でみんなで話したり。時間もあったんで夜に筋トレとかもしたり、スマホで映画観たり、普段通りの生活をしていて・・・楽しかったです」

飯塚「食事とかは?」

伊藤「ロケ弁頼んだり、追撮のときは監督が自分でみんなのお弁当作ってきたり(笑)」

飯塚「監督、現場で何から何まで(笑)」

大根田「監督も話しやすい雰囲気で、意見や相談もできて楽しい現場だったと思います」

今後の活動

飯塚「今後の活動はどのように考えていらっしゃいますか?」

大根田「まずは『怪人の偽証』を多くの人に観ていただきたいです」

伊藤「まずはそこからですね」

飯塚「多くの人に観ていただき評価されると・・・『冨樫興信所シリーズ』第二弾、第三弾が創られるかもしれませんね」

大根田「そうなると嬉しいです。自分自身としては、役者を続けていくことは当然なんですけど・・・やはり映画にこだわって演じ続けていきたいと思っています」

伊藤「自分も役者という生き方が大好きなんで、一生やり続けようと思っています」

画像: 今後の活動

『怪人の偽証 冨樫興信所事件簿』
池袋シネマ・ロサ 10/5(土)~10/18(金)
横浜シネマ・ジャック&ベティほか全国順次劇場公開

大根田良樹 プロフィール
6歳より芝居を始め、現在に至る。
近年の出演作は外山文治監督『茶飲友達』(23)、一ノ瀬晶監督『リ、ライト』(22)、奥井琢登監督『ヒプノシス』(21)など。MOOSIC LAB 2019 短編部門 男優賞受賞。また、現在は俳優業と並行して映画監督としても活動中。

伊藤大晴 プロフィール
大阪府、東大阪市出身
大阪芸術大学映像学科に入学後、大学で映画について学びながらスタッフ兼役者として自主制作映画を制作しており、現在は上京してフリーランスで役者として活動している。
特技 関西弁と柔道
趣味 映画鑑賞
好きな映画「狂った野獣」、「車夫遊侠伝 喧嘩辰」

怪人の偽証 冨樫興信所事件簿|2023年|日本|69分14秒|日本語|DCP
監督・脚本・編集 福田航平
出演:大根田良樹 / 伊藤大晴 / 脇田敏博 / 大石隆希 / 氏師出雲 / 佐波太郎 / 内田竜次 / ワーキング西 / ヤリビト / 吉岡諒 / 石井陽(鳴海陽)
アクション監督:垣内博貴
公式WEB:https://togashi-koshinsho.com/
製作:BAD BOYS STUDIO
配給:GACHINKO Film6歳より芝居おいを始め、現在に至る。
近年の出演作は外山文治監督『茶飲友達』(23)、一ノ瀬晶監督『リ、ライト』(22)、奥井琢登監督『ヒプノシス』(21)など。MOOSIC LAB 2019 短編部門 男優賞受賞。また、現在は俳優業と並行して映画監督としても活動中。

インタビュー:飯塚冬酒 / 撮影:岩川雪依

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