『溝の中の月』(83) 『ベティ・ブルー』(86)など話題作を放ち、我が国でも高い人気を誇りながらも今年 1 月 13 日に惜しくも他界したジ ャン=ジャック・ベネックス監督。彼の代表作にして、 1980 年代初頭の“新しいスタイルの映画”を象徴する傑作、『ディーバ』が 9 月 16 日(金)よりヒューマントラストシネマ渋谷、アップリンク吉祥寺ほか全国順次ロードショーされることが決定しました。
リュック・ベッソンやレオス・カラックスと共に、1980 年代 のフランスで興った“シネマ・デュ・ルック”(【スタイルの映画】=主に疎外された若者を主人公とする、きらびやかで趣向を凝らした視覚スタイルを特徴とした新しいタイプの⻘春映画)の監督として括られたジャン=ジャック・ベネックス監督。そんな彼が 1981 年に手掛けた⻑編デビュー作であり、80 年代版ヌーヴェル・ヴァーグともいえる“シネマ・デュ・ルック”の象徴的作品がこの『ディーバ』です。
モノマニアックな若者。犯罪。オペラのアリア。禅。強烈な色彩感覚。ポップアート調の室内装飾......ハイカルチャーとサブカルチャー、⻄洋文化と東洋文化、スリラーとロマンスとアクションなど、一見相容れない要素を混ぜこぜにしつつ構築された規格外の娯楽映画として世界中で話題となり、セザール賞 4 部門(監督・音楽・撮影・音響)を受賞、アメリカでも興行的成功を収めました。日本では 1983 年に初公開以降、屈指のカルト・クラシックとして人気を博し、約 40 年経ってもその魅力は燦然と輝き続けます。この度、9 月 2 日(金)から開催される<Peter Barakan‘s Music Film Festival 2022>での上映を経て、9 月 16 日(金)から正式に劇場公開されることが決定しました。しかもデジタルリマスター版での上映となります。
CAST=フレデリック・アンドレイ、ロラン・ベルタン、リシャール・ボーランジュ、ジェラール・ダ ルモン、シャンタル・ドアーズ、ジャック・ファブリ、パトリック・フレーシャム、チェイ・アン・リ ュー、 ウィルヘルメニア・フェルナンデス
STAFF=製作:アイリーン・シルベルマン
監督:ジャン=ジャック・ベネックス
原作:ドラコルタ
脚本:ジャン=ジャック・ベネックス、ジャン・ヴァン・アム
撮影:フィリッ プ・ルースロ│装飾: ヒルトン・マッコニコ│音楽:ウラディーミル・コスマ
1981 年│フランス│カラー│ビスタサイズ│ モノラル│117 分
配給:マーメイドフィルム、コピアポア・フィルム│宣伝:VALERIA