第 34 回東京国際映画祭 Amazon Prime Videoテイクワン賞を受賞した短編映画『日曜日、凪』と、本イベントで初上映となる新作『リンゴをかじる女、風を売る男』の短編2本立てで、イベント「金允洙(キム・ユンス) 短編作品上映[4:3/2:1]」が、2022 年 6 月 3 日(金)・4日(土)・5 日(日)の3日間限定でユーロライブにて開催されることとなりました。

画像: 金允洙(キム・ユンス)監督が描く、珠玉の短編作品2本を上映!『日曜日、凪』と、初上映となる新作『リンゴをかじる女、風を売る男』-金允洙 短編上映会[4:3/2:1] 開催

金允洙監督は 2013 年東京藝術大学大学院 映像研究科映画専攻修了し、『或る夜の電車』(2014)で第55回日本映画監督協会新人賞ノミネート。以降も、映画や MV 等、精力的に映像制作を続け、昨年『日曜日、凪』(2021)が第 34 回東京国際映画祭 Amazon Prime Video テイクワン賞を受賞するなど、今後の活躍がますます期待される新鋭監督です。

どこかで一瞬、すれ違ったことがある気がする。或いは、いつも自分の傍にいる気がする――。
そんな身近で神秘的な女性たちが、彼女たちにとっての“何か”を追い求める姿を、静かに、時に踊るように描いた短編2本立て上映に併せ、劇場にて作品スチールも手掛けた写真家・濱田晋による写真展やスペシャルゲストを招いたトークイベントも開催されます。

金允洙(キム・ヨンス)プロフィール
1986 年東京生まれ。2013 年東京藝術大学大学院 映像研究科映画専攻修了。
『或る夜の電車』(2014)で第55回日本映画監督協会新人賞ノミネート。以後、若手映画作家育成プロジェクトに選出され、『白T』(2016)を監督するほか、脚本を手掛けた『怪鳥とトランペット』(2019)がフィルメックス新人監督賞準グランプリを受賞、『日曜日、凪』(2021)が第 34 回東京国際映画祭 Amazon Prime Video テイクワン賞を受賞する。

この度のイベント開催を記念し、第 34 回東京国際映画祭 Amazon Prime Video テイクワン賞で審査員を務められていた、行定勲監督と、俳優・渡辺真起子さんより改めて作品に寄せたコメントが寄せられました**

金允洙 短編作品上映[4:3/2:1]上映作品へのコメント

洗練された絵作り。記憶の中にある言葉をリフレインさせる斬新な手法で、生きるエネルギーや現実と記憶を交錯させながらそこに映っていない事象を観客に想像させ救済する。
私はこの短い作品の中に、たくさんの映画的な情緒を発見し、愛しく思った。
―『日曜日、凪』 に寄せて 行定勲(映画監督)

女が欲しいものは何だったのか。
日曜日の女は本当に夫の浮気だけが原因でそこから離れるのだろうか。
リンゴの女の本当に果たしたかったことは何だったのか。 見ているうちに、彼らが自分の横をすり抜けていったように、もしくは私が彼らの横をすり抜けたように錯覚する。
スケッチされた道端は私の知ったような道端に思える。最後にはストンと物語から上手に突き放される。
私の頭も心も追いついていないのに、何だか理解はしている。多分、身体の中で。
あくまでも男が見た女の横顔なんだけど、あんな顔をしている女を女の私も知っている。気がする。そこがいい。
2021 年、東京国際映画祭が更なる才能の発掘を目指して今年から設立された Amazon Prime Video テイクワン賞という部門にてキム・ユンス監督作品『日曜日、凪』がグランプリを獲得した。私はその時の審査員の一人だ った。キム監督が、できたばかりの、この賞をきっちり引き受けてくれるだろうと、長い話し合いの末に結果がでた。たっ た今だけじゃない、もっと、もっと先の未来でも縦横無尽に活躍するんじゃないかと私は思っている。
―[4:3/2:1] に寄せて 渡辺真起子(俳優)

■上映作品

『日曜日、凪』(本編19分)

離婚を決めた秋子(大場みなみ)と幸一(安藤理樹)が離婚届を前に向かい合って座る。そこへ友 人の三浦(小林竜樹)が訪ねてくる。三浦はビリヤードのキューを見せに来る約束を幸一としていたのだ った。キューを試すために三人はビリヤード場へと出かける。そこで幸一は離婚することを三浦に打ち明け る。ビリヤード場、赤いジャージの男、飲みかけの缶ビール、思い出話と土曜日の夜。

<CAST>安藤理樹 大場みなみ 小林竜樹 鈴木昌吉

監督・脚本・編集:金允洙
撮影:山本大輔 音響:黄 永昌 ヘアメイク:松本智色 助監督:福島 隆弘 登り山智志
スチール:濱田 晋 音楽:竹久 圏 Hacchi
制作:UR5ULA FILM POSSE

『リンゴをかじる女、風を売る男』(本編 47 分)

大きな橋の下。リンゴを持った一人の女、Y(清水葉月)が何かを持っている。そこへ一人の男、M(タ マキリョウ)が遣って来る。Y は M にお金の入った封筒を差し出すが、M は受け取らない。その代わりに M は Y にタブレットの画面を見せる。そこにはこう書かれてあった。「これから三つの課題を出します。クリア すれば、あなたに売ります」Y は M から提示される三つの課題に挑むのだった。

<CAST>清水葉月 タマキリョウ 小林竜樹 前原瑞樹 尾崎怜愛

監督・脚本・編集:金允洙
ラインプロデューサー:佛木雅彦 撮影:北川喜雄 照明:秋山恵二郎
音響:黄 永昌 美術:山本江里 衣装:浜辺みさき ヘアメイク:松本智色
助監督:鳥井雄人 柴田 咲南 スチール:濱田 晋 音楽:竹久 圏
レコーディング・ミキシングエンジニア:Hacchi
制作:万屋物産株式会社
企画:UR5ULA FILM POSSE

金允洙 短編作品上映[4:3/2:1]

開催日:2022年6月3日(金)4日(土)5日(日)
会場:ユーロライブ チケット:1500円(一律)
※『日曜日、凪』 &『リンゴをかじる女、風を売る男』 2本立て上映
※上映後トークイベント有。詳細は後日イベント公式サイトで公開
©UR5ULA FILM POSSE

2022年6月3日(金)~5日(日)ユーロライブにて限定上映

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