『ジョーカー』の衝撃を超える、狂気と感情が爆発する今世紀最大の謎解きサスペンスアクション『THE BATMAN-ザ・ バットマン-』が大ヒット上映中。DCユニバースに属さない本作は、クリストファー・ノーラン監督による『ダークナイト』トリロジー以来、全世界が待ちわびたバットマンの≪単独≫映画となる。世界の嘘を暴き、世の中を恐怖で支配する最狂の知能犯リドラー。そして、暴かれるバットマンの嘘と狂気に変貌していく姿。ヒーロー映画史上最もスキャンダラスな展開が待ち受ける!あなたはマスクに隠された嘘を見抜けるか? 北米他全世界75の国と地域で公開され、あの社会現象を巻き起こした衝撃作 『ジョーカー』のオープニング興行成績をはるかに凌ぐ驚異の興行成績をたたきだした本作。既に全世界興行収入は、700億円を突破し、アメリカではコロナ禍史上第2
位を記録し、まさに世界中を記録ラッシュが駆け抜けるなか、遂に3月11日(金)日本で公開を迎えた。初日から3日間の興行収入は3億7,000万円を突破し、洋画NO.1の好スタートを切り、観客動員数は50万人を突破。2008年公開「ダークナイ ト」の興行収入を超える成績を記録し、2022年公開の洋画においては『スパイダー マン:ノー・ウェイ・ホーム』に次ぐ好成績をたたきだすなど、バットマン旋風が巻き起こっている。
未だかつて見たことのなかった主人公・青年ブルース・ウェイン/バットマン像が話題を集めている。バットマンとして活動を始めて2年目、まだ未熟であり完璧とはほど遠い怒りと復讐心を燃えたぎらせ、人間味溢れたキャラクターが人々を惹きつけ、「初めてのバットマン映画だけどこんなに面白いとは驚き!「」ブルースがバットマンとして成長する姿に涙した」「なんてエモーショナルな物語なんだ!」と共感の声が続々寄せられている。そんなキャラクターの心情とアクションを連結させることに重きを置き<人間ドラマ>を軸に心震える作品を世に送り出してきた映画監督同士が海を越えて迎合!!マット・リーヴス監督と『るろうに剣心』シリーズの大友啓史監督の超豪華対談が実現。
同じ作り手として、共に人気コミック作品を原作に持つ作品を手がけたクリエイターとして、共鳴し合い、語り出したら止まらない映画談義の一部とスペシャルムービーが解禁された。
映画『THE BATMAN-ザ・バットマン-』スペシャルインタビュー
(大友啓史×マット・リーヴス)
大友:『THE BATMAN-ザ・バットマン-』を拝見して、「2年目」という設定が非常に効いていると感じました。今回のバットマンは、まだ精神的に余裕がなく未成熟ですよね。それが新鮮であり、面白い。この設定はどうやって生まれたのでしょう?
リーヴス:今回、バットマンの最初の数年に焦点を当てたのは、キャリアの初期に話を設定することで、彼の覚醒や変化を描けると考えたからです。 本作の時点ではブルースを突き動かしているのは自分の中の復讐心であり、彼は自らが個人的な感情に支配されていることをまだ理解していない。そのぶん、リドラーとの戦いの中で己を知り、成長していく道のりをエモーショナルに描けるのです。バットマンはバットマンでも、人間的な短所もあるキャラクターとして描きたいと思いました。そういったアイデアを、アクションにも反映させましたね。
大友:おっしゃる通り、バットマンが自分より格下の敵の攻撃を食らってしまうシーンや、洗練されていない粗暴な戦闘スタイルなど、アクションの一つひとつがキャラクターの掘り下げに繋がっている。マット監督は、映画におけるアクションの役割を非常に大切にしていていると感じました。僕も『るろうに剣心』という映画で、キャラクターの心情とアクションを連結させようとこだわったので、とても共感しました。
リーヴス:ありがとうございます。おっしゃる通り、映画におけるアクションのカギは、キャラクターの感情と結びついているかどうかだと思います。今回でいえば、全てのアクションはブルース/バットマンの個人的な感情――復讐心に起因していなければならないと考えました。 ブルースは「自分は物事を正そうとしている」と思っていますが、その一方で父母が殺された復讐心に取りつかれている。闇の中から現れてごろつきと戦うシーンも、バットモービルのカー・チェイスも、彼の執念や怒りの延長線上にあるものでなければならなかったのです。そしてどの戦いでも、ブルースは自分の憤怒をぶつけるだけではなく、たくさんの暴力も受けているし、時には怪我もする。彼は常に必死で、ギリギリのところで何とかやっている状態です。 象徴的なのは、ウィング・スーツで飛ぶシーンです。ブルースはうまく着地できず、地面に叩きつけられて苦しみますよね。まだ慣れていないから、成功できない。ただ、彼はあの痛みを耐え抜く。それこそがブルースのただひとつのスーパー・パワーです。この使命のためには何だって耐えてやるという、彼の強い意志ですね。ブルースが自殺行為に近いバットマンの活動に身を投じるのは、それだけ自分の人生に意味を見出したいと思っているから。だからこそ、この映画では彼がどれだけ戦えるのかを見せるだけではなく、どこまでダメージを受けられるのか、というのも見せたかったんです。
大友:なるほど。それで思い出したのは、バットマンの衣装です。いくつも傷がついていたり改良を加えた跡があるなど、 細部までこだわっていて感動しました。
リーヴス:衣装もブルースと同じく「完璧ではない」をコンセプトに作り上げました。2年間、ブルースは自作のスーツを着て夜な夜な街に繰り出し、戦いに明け暮れている。その中で彼自身が受けたダメージの蓄積を目に見える形で表現したく、スーツに傷や縫い目を施しました。バットマンが誰の助けも得られない一匹狼である、と観客が理解できるようにする狙いもありました。
大友:復讐心のお話がありましたが、バットマン自身がヴィランであってもおかしくないんですよね。バットマンと敵対するリドラーには相似性があって、どちらも社会を憎んでいる。その構造が実に現代的で、面白かったです。
リーヴス:リドラーは連続殺人犯でありながら、ゴッサムの不正を暴こうとする政治的扇動者でもある。一方バットマンは、 自分には越えない一線があると思いたがっていますが、法を自らの手に委ねて他者を裁いている。自分が一線をいつ越えてもおかしくない危うさに気づいていないバットマンと、気づいたうえで躊躇なく踏み越えるリドラー。そんな2人を合わせ鏡のように描いたら面白いと考えました。
対談を終えて...
大友:同世代でもあるマット監督は、作り手としてこだわる部分が、自分とすごく近いように思いました。僕も彼も『タク シー・ドライバー』や『ゴッドファーザー』など70年代の映画を観て育った世代ですから、やりたいことがよくわかる。街の描き方や光と影で人物を表現する手法、社会の暗部に目を向け、人生の敗者に肩入れする物語......。そういったものが丸々投影された作品が今回の『THE BATMAN -ザ・バットマン-』だと思います。これだけのビッグバジェット作品ですから、振り切るのはかなり勇気が必要だったと思いますが、よくぞやり切ったと驚きました。
【STORY】 世界の《嘘》を暴け。本性を見抜け。 優しくもミステリアスな青年ブルース。両親殺害の復讐を誓い、悪と敵対する存在“バットマン”になって2年目のある日、権力者が 標的になった連続殺人事件が発生。その犯人を名乗るのは、史上最狂の知能犯リドラー。彼は犯行の際、必ず“なぞなぞ”を残 し、警察や世界一優秀な探偵のブルースを挑発する。最後のメッセージは「次の犠牲者はバットマン」。彼はいったい何のために 犯行を繰り返すのか?そして暴かれる、政府の陰謀とブルースにまつわる過去の悪事や父親の罪...。すべてを奪おうとするリド ラーを前に、ついに彼の良心が狂気に変貌していく―。
監督・脚本・製作:マット・リーヴス、製作:ディラン・クラーク、
キャスト:ロバート・パティンソン、ゾーイ・クラヴィッツ、ポール・ダノ、ジェフリー・ライト、
ジョン・タトゥーロ、ピーター・サースガード、ジェイミー・ローソン、アンディ・サーキス、コリン・ファレル ほか
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