映画『アンネ・フランクと旅する日記』(原題:Where Is Anne Frank)が、3月11日(金)よりTOHOシネマズ シャンテ他にて全国公開いたします。
2009年にユネスコの「世界記憶遺産」に登録され、「世界で最も読まれた10冊」のうちの1冊に挙げられた「アンネの日記」。これまで幾度となく映像、舞台化されてきたが、本作はアニメーションでしか表現し得ないアプローチで、アンネ・フランクの生涯を、彼女が生み出した“空想の友達”キティーの視点でたどっていく。監督は、<アニメーション映画>として初めてアカデミー賞<外国語映画賞>にノミネートされ、ゴールデングローブ賞を受賞した『戦場でワルツを』のアリ・フォルマン。「アンネの日記」をもとにイマジネーションと遊び心に満ちた現代のパートを新たに創出、ふたりの少女の姿を等身大に瑞々しく描いた。キティーと旅した私たちは、閉ざされた日々にあっても人生を肯定したアンネの美しさを再発見するとともに、今、世界で何が起きているかを再認識させられる。彼女が願い続けた「すべての人が尊重されること」。この祈りにも似た物語は、未来を信じたアンネから、現代によみがえったキティーを経て、観るものすべてに手渡される希望のバトンとなることだろう。
今日、3月10日は「東京都平和の日」とされている。第二次世界大戦末期の1944年~1945年(昭和20年)にかけて東京は大規模な空襲を受け、3月10日には10万人ともいわれる尊い命が奪われた。この東京大空襲をはじめ、戦災で亡くなった方へ、世界の平和を願うとともに今年も午後2時から1分間の黙とうをささげるなど、記念行事が行われる。
時を同じくしてドイツ軍占領下のオランダ・アムステルダム。家族とともに隠れ家生活を送っていたアンネ・フランクが逮捕されたのが1944年8月。そして、列車で【東】へと送られることになる。最終的にベルゲン=ベルゼン強制収容所へ移され、1945年の2月~3月(*没日は特定されていないと言われている)に命を落とす。わずか15年の短い生涯だった。
今回解禁された本編映像は、過去から現代によみがえった「アンネの日記」が、今を生きる私たちに訴えかけ、希望を託す30秒のメッセージ。アンネの空想の親友“キティー”を経て紡がれる言葉を切り取ったこの場面は、今だからこそ、世界中に響き渡るべき心の叫びだ。実際にアムステルダムにはアンネ・フランクから名前をとった建物・施設が多くあるが、大切なのは彼女の名前を冠することではない。今日(こんにち)に至るまでアンネが伝えたかったのは、「すべての人が尊重されること」。今回の映像はキティーが警察や群衆に向けて行った演説のほんの一部だが、本編には平和を願う気持ち、そして未来を期待して止まなかったアンネの美しきイマジネーションが凝縮されている。是非、今を生きるあなたにこそ、劇場で目撃してほしい。
アンネから私たちに託された、未来へのメッセージ
『アンネ・フランクと旅する日記』<本編映像>
【STORY】
「不思議だわ。これほど人間の邪悪な面を見てきても、今なお心の底で私は信じてる。人間の本質は“善”なのだと―――」
現代のオランダ・アムステルダム。激しい嵐の夜、博物館に保管されているオリジナル版「アンネの日記」に異変が起きた。突然、文字がクルクルと動き始めて、キティーが姿を現したのだ!時空を飛び越えたことに気づかないキティーだったが、日記を開くと過去へさかのぼってアンネと再会を果たし、日記から手を離すとそこには現代の風景が広がっていた。目の前から消えてしまったアンネを探して、キティーは街を疾走する……。
原案:「アンネの日記」(ユネスコ「世界記憶遺産」2009年登録)
協力:アンネ・フランク基金
文部科学省<特別選定>作品(青年/成人/家庭向き)<選定>作品(少年向き)
監督・脚本:アリ・フォルマン(『戦場でワルツを』)
声の出演:ルビー・ストークス/エミリー・キャリー
2021年/ベルギー・フランス・ルクセンブルク・オランダ・イスラエル/英語/99分/ビスタサイズ/5.1ch
原題:Where Is Anne Frank/日本語字幕:松浦美奈/映倫:G
後援:オランダ王国大使館/イスラエル大使館
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
© ANNE FRANK FONDS BASEL, SWITZERLAND
公式Twitter:@anne_movie2022