「読者に、この本を届けなくてはいけない。
 その読者とは、誰よりも自分のことだ。」
(濱口⻯介 監督『ドライブ・マイ・カー』)

2021 年第 74 回カンヌ国際映画祭でオープニングを飾り、監督賞を受賞! 本作の製作プロデューサーも務めたアダム・ドライバーと実力派マリオン・コティヤールを主演に迎え、カラックスが初めて全編英語でミュージ カルに挑んだダーク・ファンタジー・ロックオペラ、レオス・カラックス 監督による『アネット』(4/1公開)。

画像: © 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma / UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / Rtbf (Télévisions belge) / Piano

© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma / UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / Rtbf (Télévisions belge) / Piano

この度、1980 年代フランス映画に彗星のように現れた、恐るべき子供 (アンファン・テリブル)の軌跡をいまふたたび見つめなおす、カラックス監督を愛してやまない濱口⻯介監督ほか全監督作品評論、諸テーマをめぐる論考・対談とともに、レオス・カラックス監督はもちろん、関係者へ のオリジナル・インタビューを凝縮した『レオス・カラックス 映画を彷徨う人』(フィルムアート社)の発売が 2022 年 3 月末に決定いたしました。

画像: レオス・カラックス監督 Photo Mari SHIMMURA

レオス・カラックス監督
Photo Mari SHIMMURA

本作の評論を手がけた濱口⻯介 監督(『ドライブ・マイ・カー』)は「レオス・カラックスは、自分を映画館で映画を見ることへと導いてくれた監督の一人だ。そんな監督の現在地を示そうとしている本書に含まれる原稿の依頼を受けたことは光栄なのだが、実のところ書きようがなく悩んでい る。わかっていたが、何とも言葉にしがたい。「血が滲むような想い」という言葉では足らない一念でつくられた作品に見合う言葉を見つけるためと思えば、これぐらいの苦しみは当たり前なのだろうが、逃げ出したくもなる。本書ではカラックス本人や苦楽を共にしたスタッフ・キャストの言葉を読めると聞いた。その本の出版を遅らせるわけにはいかない、という思いだけが自分を原稿に向かわせている。読者に、この本を届けなくてはいけない。その読者とは、誰よりも自分のことだ。」と想いを寄せる。

発表した⻑編作品は6本と寡作ながら、その卓越した演出力と圧倒的な美的センスによって、常に衝撃を与えつづけてきた映画監督レオス・カラックス。その全作品とその人生を解き明かす書籍となっております。

▼濱口⻯介監督コメント(全文)

「レオス・カラックスは、自分を映画館で映画を見ることへと導いてくれた監督の一人だ。そんな監督の現在地を示そうとしている本書に含まれる原稿の依頼を受けたことは光栄なのだが、実のところ書きようがなく悩んでいる。わかっていたが、何とも言葉にしがたい。「血が滲むような想い」という言葉では足らない一念でつくられた作品に見合う言葉を見つけるためと思えば、これぐらいの苦しみは当たり前なのだろうが、逃げ出したくもなる。本書ではカラックス本人や苦楽を共にしたスタッフ・キャストの言葉を読めると聞いた。その本の出版を遅らせるわけにはいかない、という思いだけが自分を原稿に向かわせている。読者に、この本を届けなくてはいけない。その読者とは、誰よりも自分のことだ。」

▼インタビュー掲載(予定)
レオス・カラックス、ネリー・ケティエ(編集技師)、エルワン・ケルザネ(録音)、ドゥニ・ ラヴァン(俳優)、ほか
*取材・構成=佐藤久理子、澁谷悠

▼執筆者(予定)
⻘山真治、赤坂太輔、入江哲朗、大九明子、木下千花、五所純子、須藤健太郎、角井誠、⻄嶋憲生、蓮實重彦、濱口⻯介、樋口泰人、廣瀬純、藤井仁子、堀潤之、町山広美、三浦哲哉、宮代大嗣、ほか

<書籍情報>

タイトル:『レオス・カラックス 映画を彷徨うひと』

フィルムアート社編集部=編|A5 判|300 頁(予定)|予価:3,200 円+税
ISBN 978-4-8459-2114-0|2022 年 3 月末発売

http://filmart.co.jp/books/movie/filmmaker/leos_carax/

[最新作映画『アネット』について]
1984年、弱冠24歳でカンヌ映画祭に登場した『ボーイ・ミーツ・ガール』、
“アンファン・テリブル”(恐るべき子ども)と、カラックスの名を世界中に知らしめた『汚れた血』、二度の撮影中断に見舞われながらもロングラン大ヒットを記録した『ポンヌフの恋人』、
ハーマン・メルヴィルの小説を原作に映画化を挑んだ『ポーラX』、
そして謎に満ちた迷宮的な内容が高く評価された『ホーリー・モーターズ』。
その一作一作で、既存のジャンルを軽々と超える、新たな映画体験を生み出し、世界中に熱狂的なファンを獲得しているカラックスだが、『アネット』は、『ホーリー・モーターズ』以来8年ぶりとなる最新作。
スパークスがストーリー仕立てのスタジオアルバム「アネット」として構築していた物語が、カラックスの出会いによって映画へと発展、劇中全編を歌で語り、全ての歌をライブ録音するという両者のこだわりと、そこにカラックスならではの映像美が相まって、唯一無二の作品が完成いたしました。また、カラックスが「父親になってからの映画」とその特別な想いを語る本作には、カラックス自身の人生が色濃く反映されていることも見所の一つとなっております。

映画『アネット』特報

画像: 映画『アネット』特報 2022年4月1日(金)公開 youtu.be

映画『アネット』特報 2022年4月1日(金)公開

youtu.be

■監督:レオス・カラックス
■原案・音楽:スパークス
■歌詞:ロン・メイル、ラッセル・メイル & LC
■キャスト:アダム・ドライバー、マリオン・コティヤールほか
■上映時間:140 分
© 2020 CG Cinéma International / Théo Films / Tribus P Films International / ARTE France Cinéma / UGC Images / DETAiLFILM / Eurospace / Scope Pictures / Wrong men / Rtbf (Télévisions belge) / Piano
配給:ユーロスペース

4 月 1 日(金)ユーロスペースほか全国ロードショー!

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