『ジョゼと虎と魚たち』『メゾン・ド・ヒミコ』『のぼうの城』などで知られる犬童一心監督が、世界的なダンサーとして活躍する田中泯の踊りと生き様を追った映画『名付けようのない踊り』を完成させ、第 26 回釜山国際映画祭ワイド アングル:ドキュメンタリー・コンペ部門に正式出品される事が決定いたしました。
ワイドアングル:ドキュメンタリー・コンペ部門では、世界中から寄せられた応募作の中から、10 作品のみが出品され、本作が唯一の日本映画となります。なお、犬童監督の作品が、釜山国際映画祭にて上映されるのは『メゾン・ド・ヒミコ』『グーグーだって猫である』に続き 3 度目となります。

1978 年にパリデビューを果たし、世界中のアーティストと数々のコラボレーションを実現、そのダンス歴は現在までに 3000 回を超える田中泯。 映画『たそがれ清兵衛』(02)から始まった映像作品への出演も、ハリウッドからアジアまで広がっている。そんな独自の存在であり続ける田中泯 を、『メゾン・ド・ヒミコ』(05)への出演オファーをきっかけに親交を重ねてきた犬童一心監督が、2017 年 8 月から 2019 年 11 月まで、ポルトガル、パリ、東京、福島、広島、愛媛などを巡りながら撮影。この間に田中泯は 72 歳から 74 歳になり、5 か国、48 か所で 90 の踊りを披露。その一部を切り取り、一本の稀有なる映画が誕生した。 同じ踊りはなくジャンルにも属さない唯一無二の〈場踊り〉を、息がかかるほど間近にいるかのように体感できる本作。いったい、田中泯はどんな道を辿ってここまで来たのか?犬童監督は、『頭山』で海外の名高い賞に輝いた山村浩二によるアニメーションを交えながら、情感豊かに田中泯の人物像を紐解いていく。

画像: ©2021「名付けようのない踊り」製作委員会

©2021「名付けようのない踊り」製作委員会

田中泯【コメント】
初めての映画出演が 57 歳。『たそがれ清兵衛』という侍映画で、時代に翻弄された剣豪の侍を演じました。その後に『メゾン・ド・ ヒミコ』という映画でトランスジェンダーのヒミコ役を僕に要求してきたのが犬童一心監督でした。以来、犬童監督は僕の踊りをとにかくたくさん見続けてくれた観客の一人でありました。さて...僕は一人のダンサーです。僕を知る人は映画の中の俳優の田中泯を 知っている人が大多数かと思います。でも僕は踊りに心の底から惚れたダンサーです。戦後の日本が、いや世界中が変わろうとしていた 60 年代から僕なりに続けてきたわがままな表現が、カラダだけで存在を表わすダンスでした。こんな形で僕の人生の大事な一部分が映画になっていることを、今の僕にはどこか恥ずかしく嬉しい気持ちがしています。犬童監督の作品として多くの人にダンサーの生きる一例を見てもらえると嬉しいかな...と思います!

●田中泯プロフィール
1945年生まれ、東京都出身。66年クラシックバレエとアメリカンモダンダンスを10年間学び、74年より独自の舞踊活動を開始、78年にパリ秋芸術祭『間―日本の時空間』展(ルーブル装飾美術館)で海外デビューを飾る。02年の『たそがれ清兵衛』でスクリーンデビュー、同作で第26回日本アカデミー賞新人俳優賞、最優秀助演男優賞を受賞。ほか、主な映画出演作は 『隠し剣鬼の爪』(04)、『メゾン・ド・ヒミコ』(05)、『八日目の蝉』(11)、『外事警察 その男に騙されるな』(12)、米 映画『47RONIN』『永遠の0』(13)、『るろうに剣心 京都大火編/伝説の最期編』(14)、『無限の住人』『DESTINY鎌倉ものがたり』(17)、Netflix映画『アウトサイダー』『羊の木』『人魚の眠る家』(18)、『アルキメデスの大戦』(19)、韓国映画『サバハ』(19・未)、『記憶屋 あなたを忘れない』(20)、『バイプレイヤーズ もしも100人の名脇役が映画を作ったら』『いのちの停車場』『HOKUSAI』(21)、今後の公開待機作に『峠 最後のサムライ』などがある。

脚本・監督:犬童一心【コメント】
『名付けようのない踊り』が釜山国際映画祭で上映される日をずっと心に描いていたので、本当に嬉しいです。 私の作品『ジョゼと虎と魚たち』を発見してくれて、それ以来ずっと支えてくれた韓国の皆さんが、この映画の最初の観客であることもとても自然に感じました。田中泯さんの胸騒ぎに満ちた日々、圧巻のダンスをスクリーンで是非堪能してください。 この作品のじっくりゆっくり静かな時間の流れを思う存分味わってください。

田中泯
石原淋 / 中村達也 大友良英 ライコー・フェリックス / 松岡正剛
脚本・監督:犬童一心
プロデューサー:江川智 犬童みのり
アニメーション:山村浩二
音楽:上野耕路
配給・宣伝:ハピネットファントム・スタジオ
制作プロダクション:スカイドラム
製作:「名付けようのない踊り」製作委員会
©2021「名付けようのない踊り」製作委員会

2022 年全国ロードショー

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