ベストセラー恋愛小説の映画化作品『シンプルな情熱』、7月2日(金)よりBunkamuraル・シネマほか全国ロードショー。このたび、原作を熱く支持する作家・林真理子が映画の魅力について語るインタビュー映像、原作者アニー・エルノーのコメントと監督ダニエル・アービッドとのツーショット写真が到着した。

原作は、ノーベル文学賞候補に名を連ね、フランス現代文学の頂点ともいえる作家アニー・エルノーが1992年に上梓。自身の愛と性の実体験を赤裸々に綴り、日本でも林真理子ら時代をリードし続ける人気作家らから熱く支持を受け、大反響を巻き起こした。

パリの大学で文学を教える教師のエレーヌは、年下で既婚者のロシア外交官アレクサンドルとパーティで知り合い恋に落ちる。昼下がりに、自宅やホテルで逢瀬を重ね、彼との抱擁にのめり込んでゆくエレーヌだったが…。

エレーヌには『若い女』レティシア・ドッシュ。アレクサンドルを演じるのはバレエ界の異端児・セルゲイ・ポルーニン。レバノン出身のダニエル・アービッド監督が、女性ならではの視点で、原作のスピリットを忠実に映画化。2020年カンヌ国際映画祭に公式選出され絶賛された。恋という名の情熱のすべてを描く、清々しい官能に胸が高鳴る、極上の恋愛映画が誕生した。

「情熱とは神様が与えてくれたギフト」

この度公開された動画【作家・林真理子さん映画『シンプルな情熱』を語る】では、原作小説を熱く支持し、原作者のアニー・エルノーと対談した経験を持つ林真理子が、映画『シンプルな情熱』の魅力について語った。

「情熱とは神様が与えてくれたギフトだと本当に思います。恋する情熱は中年になると持てないと思うだろうけど、ある日突然与えられた女の人の物語なんですよね。人々のエネルギーが、日本において失われている。このところとみに思うのは、人間から恋愛力っていうのがものすごく失われていて、この映画ができたことは意味があることなんだと思います。主人公が、もう一度生きるパッション(情熱)みたいなものを手に入れようとした時に、この男性が現れたということなんじゃないのかな、ギフトとして。日本の女性だったら「もう1回恋をしたい」とか「誰かを好きになりたいとか」思うんじゃないですか。人を恋するってこんなにいいことなんだって、久しぶりに思っちゃったっていう、たぶんそういう感想が一番多いと思う」

画像: 作家・林真理子さん映画『シンプルな情熱』を語る youtu.be

作家・林真理子さん映画『シンプルな情熱』を語る

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林真理子:
1982年出版のエッセー集「ルンルンを買っておうちに帰ろう」が大ベストセラーに。著書に「不機嫌な果実」「アッコちゃんの時代」「西郷どん!」など多数。数々の文学賞も受賞。近著に「小説8050」などがある。

原作者 アニー・エルノーからのコメント「映画の中には、行動と情熱の真実がある」

映画は正しく、いくつかの強い感動を覚えました。私の1人称の小説を映画化するのは大変なことだったと思います。素晴らしかったのは、レティシア・ドッシュという女優を選んだことでした。彼女は私が言葉で書いたことを、肉体、動き、表情で表現することを知っていました。これはあまりの驚きでした。この本が出版されたとき、主人公の女性が既婚男性に対して身も心も彼女の情熱に浸していることで、かなり論議がありました。しかし、アントワネット・フーケが"情熱を拒絶することは、人間であることを拒絶することだ"と書いていました。この映画の中には、本で書いたように、罪悪感も恥ずかしさもニヒリズムもありません。そこにはただの行動があり、情熱の真実しかありません。

画像: ©2019 L.FP. Les Films Pelléas – Auvergne - Rhône-Alpes Cinéma - Versus production
©2019 L.FP. Les Films Pelléas – Auvergne - Rhône-Alpes Cinéma - Versus production
アニー・エルノー:
フランスの現代文学の教員をしながら、’74年作家としてデビュー。著書のほとんどが自伝的内容。「場所」で’84年ルノードー賞を受賞。’92年発売の「シンプルな情熱」が大反響を呼びベストセラーのトップに躍り出た。’08年“年月(Les Années)”でマルグリット・デュラス賞などを受賞。ノーベル文学賞の候補に名を連ねる。

<STORY>
去年の九月以降、私は、ある男性を待つこと以外、何ひとつしなくなった―
パリの大学で文学を教えるエレーヌはあるパーティでロシア大使館に勤めるアレクサンドルと出会い、そのミステリアスな魅力に強く惹かれたちまち恋におちる。自宅やホテルで逢瀬を重ねる度に、彼との抱擁がもたらす陶酔にのめり込んでいく。今まで通り大学での授業をこなし、読書も続け、友達と映画館へも出かけたが、心はすべてアレクサンドルに占められていた。年下で気まぐれ、妻帯者でもあるアレクサンドルからの電話をひたすら待ちわびる日々の中、エレーヌが最も恐れていたことが起きてしまう──。

『シンプルな情熱』は7月2日(金)Bunkamura ル・シネマほか全国ロードショー

2020年カンヌ国際映画祭 公式選出作品/2020年サン・セバスティアン国際映画祭 コンペティション部門出品

原作:アニー・エルノー「シンプルな情熱」(ハヤカワ文庫/堀茂樹訳)
監督:ダニエル・アービッド
出演:レティシア・ドッシュ『若い女』、セルゲイ・ポルーニン『ダンサー、セルゲイ・ポルーニン 世界一優雅な野獣』、ルー=テモー・シオン、キャロリーヌ・デュセイ、グレゴワール・コラン 
原題:Passion simple/日本語字幕:古田由紀子
フランス・ベルギー/フランス語・英語/2020年/99分/R18+
配給・宣伝:セテラ・インターナショナル/宣伝協力:テレザ

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※中止となりました。

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