期待の新鋭、チャン・タン・フイ監督の長編デビュー作にして、第24回釜山国際映画祭ニューカレンツ部門最優秀作品賞受賞ほか多くの映画祭で高い評価を受けた映画『走れロム』(7月9日公開)のメイキング映像が公開された。

【構想から制作過程まで】

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メイキング映像【構想から制作過程まで】では、卒業制作として撮った短篇『16:30』が国内で数々の映画賞を受賞し評価されたことが、長編『走れロム』を作る契機になったと語られる。短篇を企画してから長編『走れロム』を完成させるまでに8年を要したとあり、その長きにわたった制作時間は、短編に続いて長編でも主人公ロムを演じたフイ監督の実弟、チャン・アン・コアの成長をみてもうかがい知れる。無名の俳優、低予算というベトナム映画界では前例のないセオリーで、周囲から商業的に成功は難しいと言われる中、プレッシャーを抱えながらも、ただただ良い作品を作りたいというまっすぐな熱い思いで、金策に奔走し、映画作りに向き合うフイ監督たちの姿は、クリエイターの原点として胸に迫ってくる。

【記憶に残る思い出】

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【記憶に残る思い出】では、ロムのライバルの予想屋フックを演じた、アン・トゥー・ウィルソンからゲリラ撮影時のエピソードが語られる。バイクや車が激しく往来するラッシュ時を狙った交差点での凄まじい二人の格闘シーンは、本作の見どころのひとつでもある。また、最優秀作品賞を受賞した2019年の釜山国際映画祭の映像が流れ、苦楽を共にしてきた仲間たちとステージに登壇するフイ監督の晴やかな様子が映し出され、この映画祭でのグランプリが大きな転機になったことが語られる。これらのメイキング映像にはベトナムの娯楽映画のヒットメーカーや重鎮たちも多く出演しフイ監督へ賛辞を送っており、ベトナム映画の次世代を担う、新星への期待の高さを示している。

検閲&修正の苦難を経て『TENET テネット』を超える大ヒット!

チャン・タン・フイ監督の長編デビュー作にして、世界で輝かしいデビューを飾った『走れロム』。しかし、社会主義国家のベトナムにおいて顕在化させたくない“闇くじ”を描いたことで、当局の検閲が入り、修正を余儀なくされる。そうした苦境を乗り越え迎えた本国での公開は、ロングランヒット中だったクリストファー・ノーラン監督の超大作『TENET テネット』を興行成績で上回る驚くべきヒットを記録! ミニシアター文化のないベトナムで、インディペンデント映画が商業的にも成功をおさめる一大センセーションを巻き起こした。

新世代の寵児のもとに、才能豊かなメンバーが集結!

過酷な環境下、必死に生き抜く主人公ロムを監督の実弟でもあるチャン・アン・コアがエネルギッシュに体現。『青いパパイヤの香り』、『ノルウェイの森』で知られる名匠トラン・アン・ユンがプロデューサーとして参加し、編集には、アピチャッポン・ウィーラセタクン監督作品を手がけるタイの名編集者リー・チャータメーティクン、音楽は河瀨直美監督『朝が来る』など国際的に活躍するトン・タット・アンが担当。臨場感あふれるカメラワークの立役者は、フイ監督が絶対の信頼を置く若手撮影監督のホープ、グエン・ヴィン・フック!

<STORY>
活気に満ちたサイゴンの路地裏にある古い集合住宅。住民たちは投資家を装う詐欺師の債権者から多額の借金を背負い、アパートを維持するため大金が当たる“闇くじ”に熱中している。14歳の孤児ロムは、そこで宝くじの当せん番号を予想し《賭け屋》に繋ぐ《走り屋》として生計を立てていた。地上げ屋から立ち退きを迫られている裏町の住民たちを救うため、生き別れになった両親を捜すため、ロムはライバルの走り屋フックと競り合いながら、巨額の当せん金が手に入る危険な違法くじで一攫千金の賭けに出る――!

監督:チャン・タン・フイ
出演:チャン・アン・コア、アン・トゥー・ウィルソン
プロデューサー:トラン・アン・ユン
2019年/ベトナム/ベトナム語/カラー/DCP/2.39:1/79分
原題:ROM/日本語字幕:秋葉亜子
提供:キングレコード
配給・宣伝:マジックアワー   

『走れロム』は7月9日(金) ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国順次公開

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