この度、公開延期をしておりましたトレイ・エドワード・シュルツ監督のデビュー作『クリシャ』が4月17日(土)限定ロードシ ョーされることが決定致しました。
本作は、2020年4月、そして7月にロードショーを予定しておりましたが、新型コロナウイルス感染拡大の防止措置による映画館の営業形態の変化や、予定していた映画館でのハラスメント問題を受けて公開を見送っておりました。その後、ロードショーに向けて調整を行っておりましたが、上映館を渋谷のユーロスペースに改め、ロードショー公開が再決定となりました。
『クリシャ』は、カンヌ国際映画祭 批評家週間オフィシャルセレクション選出、SXSW 映画祭では審査員特別賞と観客賞を W 受賞したほか、アメリカン・インディペンデント・フィルムでは作品賞や監督賞を含めて五冠に輝くなど、数々のインディペンデント映画祭を席巻。
また、ジョン・ウォーターズ監督は 「 ひとりのアルコール中毒と多数の犬たちによって台無しにされる、滑稽で悲惨な家族の再会を気迫と狂気をもって描いた作品。監督の実の叔母であるクリシャ・フェアチャイルドが最高の演技をみせている。他人の地獄は時にとても面白いものだ」 と評し、2016 年のベスト映画1位に選出しました。
本作で映画界に震撼を巻き起こした、新星トレイ・エドワード・シュルツ監督は、本作をきっかけに A24 にその才能を買われ、『イット・カムズ・アット・ナイト』、『WAVES /ウェイブス』を監督することにもなりました。
今もっとも注目を集める映画監督の一人、シュルツ監督のエッセンスが詰まった本作は、主人公のクリシャをはじめ、監督の親族が多く出演し、監督自らもクリシャの息子ト レイ役を演じている。また本作で展開される家族ドラマはシュルツ監督の実の叔母と親族との軋轢、そして薬物・アルコール中毒者でもあっ た父親との実体験が元となっている。
残念ながら日本では未公開だった本作。今までに京都みなみ会館でのイベント上映をはじめ、限られた一部の劇場と期間限定の配信でしか見ることが叶わなかった幻のデビュー作となり、二度の公開延期を経て、ついに日本初ロードショーとなります!
トレイ・エドワード・シュルツ (監督・脚本・編集・製作|トレイ役)
1988 年、テキサス州ヒューストン生まれ。映画界に足を踏み入れた最初のきっかけは、テレンス・マリック監督の『ボヤージュ・オブ・ タイム』で、シュルツ監督は、その作品でフィルムの装填係りとして参加。その後、『ツリー・オブ・ライフ』のインターンを経て、『Song to Song』(z2017)でも撮影アシスタントを務める。
『クリシャ』の元となった同名の短編『Krisha』は、2014 年 SXSW の短編コンペティションで初公開され、撮影賞を受賞。 この短編はハリウッドにある独立系短編映画祭の「HollyShorts Film Festival」をはじめとする多くの映画祭で上映された。 翌年、初の長編として完成した『クリシャ』は、SXSW の長編ナラティブ部門で審査員大賞と観客賞を W 受賞。 そのほかど数々の映画祭を席巻。さらにはジョン・ウォーターズ監督の 2016 年ベスト映画に選出され、映画界に衝撃を与えた。 アメリカの独立系スタジオ A24 にもその才能が買われ、2017年に『イット・アット・カムズ・ナイト』、2019年には『WAVES /ウェイブス』を監督する。
世界のインディペンデント映画界を席巻させた
トレイ・エドワード・シュルツ監督の衝撃デビュー作 『クリシャ』予告
<STORY>
親族から疎まれているクリシャが感謝祭に参加するべく、かつて捨てた家族の元へ戻ってくる。そこには妹夫婦や姉夫婦とその子供たちが勢ぞろいしていた。クリシャは過去の出来事を後悔し、息子トレイに自分が変わったことを証明しようとする。そんなクリシャを受け入れようとした家族たちだが、トレイはクリシャの帰還を快く思っていなかった。精神的に不安定のクリシャは、やめていたはずのアルコールに手を出してしまい、感謝祭は醜悪なものへと変わっていく......。
アメリカ/ 83 分/カラー/アメリカン・ビスタ & シネマスコープ & スタンダード/ 2015 年
製作・監督・脚本・出演:トレイ・エドワード・シュルツ
製作:ジャスティン・R・チャン、ウィルソン・スミス、チェイス・ジョリエット
製作総指揮:ジョナサン・R・チャン、JP・カステル
撮影:ドリュー・ダニエルズ
音楽:ブライアン・マコーマー
出演:クリシャ・フェアチャイルド、ロビン・フェアチャイルド、ビル・ワイズ、クリス・ダベック、オリヴィア・グレース・アップルゲイト