2021年3月26日(金)より日本公開となる狂乱の青春映画『ロード・オブ・カオス』の日本版予告映像が解禁となりました。教会連続放火から殺害事件と歯止めが効かずに過激化してゆくインナーサークルと共に、転がり落ちてゆく主人公たちの姿を捉えた漆黒の予告編となっております。
同時に、ながらく絶版となっていた本作の原作である「ロード・オブ・カオス ブラック・メタルの血塗られた歴史」が映画公開にあわせ復刊することも決定いたしました。
悪魔崇拝主義(サタニズム)を標榜し、過激なライヴパフォーマンスと死化粧(コープスペイント)で世界のメタル・シーンを席捲、初期ブラック・メタル・シーンの中核的な存在となったバンド「メイヘム」の狂乱の青春を描いた本作。そしてバーズムのヴァーグ・ ヴァイカーネス(元メイヘム)への獄中インタビューや「悪魔教会」教祖のアントン・ラヴェイを含め、多数の主要人物や専門家への取材をふまえつつ、音楽的な歴史からオカルト/悪魔崇拝の歴史、北欧における異教信仰やナショナリズムのあり方など社会的・文化的・心理学的な背景を丁寧に探った原作。共に必見必読です。
あまりにスキャンダラスな〈ブラック・メタル〉黎明期、その陰惨で猟奇的な漆黒の歴史...
ノルウェー・オスロに拠点を置き、初期ブラック・メタル・シーンの中核的な存在となったバンド「メイヘム(Mayhem)」。 彼らは、サタニズム(悪魔崇拝主義)を標榜し、過激なライヴパフォーマンスとコープスペイント(死化粧)で世界のメタル シーンを席捲。同時に、バンドリーダーのユーロニモスは、“誰が一番邪悪か”を競い合うアンダーグラウンド集団「インナーサークル」を結成。活動は過激化し、教会連続放火、暴動、果ては複数の殺人事件まで引き起こし、社会問題に発展した。
本作は、傑作ノンフィクション「ロード・オブ・カオス ブラック・メタルの血塗られた歴史」を原作に、世界をリードした音楽と、いまだ解明されていない事件に触れたメイヘムの邪悪ながらも切なく尊く痛々しい青春を鮮やかに描く音楽ドラマである。
メガホンをとるのは、ブラック・メタルの父とでも言うべきバンド「バソリー(Bathory)」の元ドラマーであり、ローリング・ ストーンズ、マドンナ、ポール・マッカートニー、メタリカなどのMVも手掛けるジョナス・アカーランド。
当時のメタルシー ン内部にいた監督ならではの演出と、関係者たちへの綿密な取材で“あの時代”の音楽と世界観を完璧に再現、メンバーの心情を繊細かつ大胆に活写した。音楽を担当するのはポストロックバンドのシガー・ロス。メイヘムの楽曲の狭間、心揺るがす劇伴の数々を披露している。主人公のユーロニモスを演じるのは、マコーレー・カルキンの実弟、ロリー・カルキン。準備に一年間かけ、役になりきった。ヴォーカルのデッドを演じるのは、ヴァル・キルマーの息子のジャック・キルマー。彼は、メタルの帝王オジー・オズボーンの「Under the Graveyard」(19)のMVで、若きオジー役を演じている。迸る音楽への情熱と歪んだ感情とが錯綜し、暴走する青春を駆け抜けた伝説のバンド「メイヘム」。バンドの名声を夢見ていただけの若者たちによる真実と虚構の物語が開幕する―。
それは狂乱の青春が辿り着いた絶望の果て――
1987年、ノルウェー・オスロ。19歳のギタリスト、ユーロニモスはヴォーカルのデッドたちとともに「真のブラック・ メタル」を追求する全く新しいバンド「メイヘム」の活動に熱中していた。デッドは、ライヴ中に自身の身体を切り刻み、観客にその血をかけた上、豚の頭を投げるなどの行為を繰り返し、その過激さもあってメイヘムは熱狂的にブラック・メタル・シーンに受け入れられる。しかしある日、デッドはショットガンで頭をブチ抜き、自殺を果たした...。発見者のユーロニモスは、親友の脳漿が飛び散る遺体の写真を撮り、頭蓋骨の欠片を友人らに送付し、喧伝することでカリスマ化。レコードショップ「ヘルヴェテ(地獄)」を根城に、“誰が一番邪悪か”を競うインナーサークルを作り、王として君臨するようになる。しかし、メンバーのヴァーグが起こした教会放火を契機に、主導権争いは熾烈化。歯止めが効かなくなった果て、彼らですら想像しえなかった狂乱が待ち受けていた。
映画『ロード・オブ・カオス』予告編
2009年刊行の邦訳に新たな解説を加え復刊!
「ロード・オブ・カオス ブラック・メタルの血塗られた歴史」
(ele-king books/Pヴァイン)
マイケル・モイニハン&ディーデリック・ソーデリンド(著)島田陽子(訳)
2021年3月24日発売 (価格未定)
ISBN 978-4-909483-94-2
※写真書影は原書の書影です。
悪魔崇拝、教会放火、自殺、殺人、ネオナチ、テロ行為...... 北欧に端を発し世界に広まったサタニック・メタルの炎、その全貌がついに明らかに!! 2009年に邦訳が刊行され、現在までながらく絶版だった本書が、映画公開に合わせて復刊。 ノルウェーを中心に巻き起こった悪魔主義を標榜するアンダーグラウンドなヘヴィ・メタルのムーヴメント「ブラック・メタル」。しだいに教会放火などの犯罪行為やナショナリズムへの接近など過激化が昂じていく過程を追った名著。
※全国の書店・オンライン書店で予約可能
出演:ロリー・カルキン、エモリー・コーエン、ジャック・キルマー、スカイ・フェレイラ、ヴォルター・スカルスガルド
監督・脚本:ジョナス・アカーランド
脚本:デニース・マグナソン
原作:『ロード・オブ・カオス ブラック・メタルの血塗られた歴史』(著:マイケル・モイニハン、ディードリック・ソーデリン ド)
音楽:シガー・ロス 撮影:パー・M・エクバーグ 編集:リカード・クランツ 原題:LORDS OF CHAOS 字幕監修:川嶋未来(SIGH) アドバ イザー:増田勇一
【2018年|イギリス・スウェーデン・ノルウェー合作|アメリカンビスタ|117分|R18+】
© 2018 Fox Vice Films Holdings, LLC and VICE Media LLC
配給・宣伝:AMGエンタテインメント、SPACESHOWERFILMS
提供:AMGエンタテインメント