世界中のアニメーション映画祭を熱狂させた、ラトビア人新進クリエイター、ギンツ・ジルバロディス(Gints Zilbalodis)が、3年半をかけて、たった一人で【製作・監督・編集・音楽】全てを作り上げた長編デビュー作、映画『Away』が12月11日(金)より絶賛公開中です。
本作は世界最高の権威と最大級の規模を誇るアニメーションの国際映画祭“アヌシー国際映画祭”において、2019年に新設された実験性・革新性のある長編作品を対象とする“コントルシャン”賞で、見事初代グランプリを受賞!これを皮切りに、世界中の国際映画祭を席巻し、2020年第92回アカデミー賞長編アニメーション部門の最終候補32作品に選ばれ、同年第47回アニー賞でも『アナと雪の女王2』(19)や『トイ・ストーリー4』(19)とともにベストミュージック部門にノミネートを果たしました。先日、ポーランドで行われた第13回ポズナン・アニメーター・フェスティバルでは、最優秀長編映画賞を受賞し、ついに世界の映画祭で【9冠】を達成!
日本以外にもフランスやポルトガルでの公開も決定し、世界での評価が更に高まっています!
この度、公開記念としてギンツ・ジルバロディス監督の故郷ラトビアを深く知るためのトークイベントを実施いたしました!
たった一人でギンツ・ジルバロディス監督が『Away』を3年かけて制作できた背景を知るべく
、今回、駐日ラトビア共和国大使館のエギヤ ・ エグリーテさんと関西日本ラトビア協会のダナ・ アンティポヴァさんと新宿武蔵野館を繋ぎ、リモートトークイベントを実施致しました!
来年は日本とラトビアの友好関係が100周年となることを踏まえ、ラトビアのクリエイター支援制度や映画制作についてなど貴重なお話が盛りだくさんのイベントとなりました。
<映画『Away』公開記念リモートトークイベント>
■日付:12月19日(土)
■場所:新宿武蔵野館
■登壇者(リモート出演):エギヤ ・ エグリーテさん(駐日ラトビア共和国大使館)、ダナ・ アンティポヴァさん(関西日本ラトビア協会 兼 通訳)
以下、レポート
『Away』の公開記念のイベントとして、ギンツ・ジルバロディス監督(以下、ジルバロディス監督)の故郷ラトビアを知るためのリモートトークイベントを実施した。
クリスマスツリーが飾られた部屋にラトビアの民族衣装をまとった駐日ラトビア共和国大使館に勤めるエギヤ ・ エグリーテさん(以下エギヤさん)と関西日本ラトビア協会に所属するダナ・ アンティポヴァさん(以下ダナさん)が登場。2人は、ジルバロディス監督が『Away』を完成させることができた背景やラトビアの映画市場、ラトビアの文化や文化に関する豆知識に至るまで幅広く解説してくれた。
まず、『Away』が日本公開を迎え、エギヤさんは「観に来て頂き誠にありがとうございます!この作品は、世界中を旅した気分にさせてくれます。森は京都の竹林に似ていて、映画に登場する黒いネコは伏見稲荷大社にいる狐のような守り神のような存在に感じました。」、ダナさんは「とても感動しました。高校のころは美術学校に通っていて、アニメーションの授業を受けましたが苦労した記憶があります。そのため、ジルバロディス監督が1人で作品を完成させたのは、本当にすごいと思いました!ジルバロディス監督は次回の作品は小規模のチームで制作すると仰っていますが、ラトビアにもジブリのような制作会社ができるといいですね。楽しみです。」と、自国の作品が遠い国・日本で上映されたことに喜びを述べた。
ラトビアでのクリエイター支援制度については、「ラトビア政府は映画制作の支援をしており、ラトビアの文部科学省の下で活動するラトビア国立映画センターと文化財団がプロモーションや海外での上演支援などを行いました。毎年、数百万ユーロの予算が組まれるほど、映画とアニメの制作を支援しているのです。」と国を挙げてクリエイターを支援する制度があると語り、ジルバロディス監督もその支援を受けたことで『Away』を完成、そして多くの映画祭で上映できたと明かしました。
また、ラトビアの映画市場に関しては、ハリウッド映画やイギリス映画が非常に人気だそうで、日本映画の人気については、「日本映画も徐々に人気を集めています。在ラトビア日本大使館は、毎年日本映画祭を開催しています。また、首都のリガでは、日本のアニメや漫画、ゲームの祭典である“ユニコン”も開催しています。」と日本映画のみならず、アニメやゲームなど日本の文化に触れる機会が多くなってきていると語った。
ラトビアの映画制作に対する姿勢は高く、ラトビアはロケ地招致にも力を入れているそう。「EU公認のプログラムにラトビア・エストニア・フィンランドを撮影現場としてプロモーションする“ノーススター・フィルムアライアンス(NSFA)”というプロジェクトがあります。ぜひ日本の映画も撮影しにきて頂きたいです。ラトビアの良いところは、物価が安く、自然も豊かで様々な建築様式の建物があります。なので、いろいろなジャンルの映画を撮影することができると思います。また、“シネビッラ”という映画村があるのですが、ハリウッド映画と日本映画はかなり重視しています。」とロケ地招致活動が活発であると同時に、その成果として実際に日本とラトビアの初共同製作された『ふたりの旅路』(17)はNSFA地域で撮影されていると明かした。そして、今年話題となった『テネット』(20)もNSFA地域で撮影された。
最後、日本とラトビアの友好について触れ、「1921年に日本はラトビアを公式に国として認め、来年は日本・ラトビア友好100周年の節目の年となります。それを記念し、様々な行事を企画していますので、楽しみにしていてください!これからも映画『Away』のように、ラトビア映画が日本でも公開する機会が増えたら嬉しいです。」とメモリアルイヤーである2021年への期待感を露わにした。
革新的!独創的!言葉(セリフ)なき深淵な世界!
それは、全く新しいアニメーションへの挑戦。
美しい冒険の旅へ―絶望 不安 孤独 そして希望をめぐるたった一人のロードムービー
世界のアニメーション映画祭で9冠!
ギンツ・ジルバロディス監督『Away』予告
【STORY】
飛行機事故でたった一人生きのびた少年は、森で地図を見つけ、オートバイで島を駆け抜ける。
黒い影から逃れて、小鳥とともに。
【受賞歴】
・アヌシー国際アニメーション映画祭 コントルシャン賞
・ストラスブール・ヨーロッパ・ファンタスティック映画祭 インターナショナル・アニメーション・コンペティション部門 作品賞
・アニメスト 作品賞
・新千歳空港国際アニメーション映画祭 審査員特別賞
・ラトビア国立映画祭 最優秀アニメ映画賞 国際映画批評家連盟賞
・アニマ・ムンディ国際アニメーション映画祭 最優秀子供向け作品
・ヴァルナ映画祭 スペシャル・メンション
・シネシナ映画祭 特別芸術貢献賞
・ポズナン・アニメーター・フェスティバル 最優秀長編映画賞
2019年/ラトビア/カラー/原題:Away/シネマスコープ/81分/5.1ch
※本作にはセリフがありません
後援:駐日ラトビア共和国大使館
配給:キングレコード 配給協力:エスピーオー
公式Twitter:@away_movie(#映画Away)
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