京都のわな猟師・千松信也さんに700日密着、知られざる猟師の暮らしを追ったドキュメンタリー映画『僕は猟師になった』。8 月22日(土)の公開に先立ち、主人公の千松さんとナレーションを務めた俳優・池松壮亮さんの未公開ツーショット写真が解禁となった。撮影を担当したのは、ふたりと以前から親交のある写真家・大森克己さん。

08年に出版されたエッセイ「ぼくは猟師になった」(現在、新潮文庫)で狩猟ブームを牽引する存在となった千松さん。大森さんとは、12年前、雑誌「Coyote」の撮影をきっかけに知り合いました。千松さんのご自宅には、そのときの記念の家族写真がまだ大切に飾られています。
一方の池松さんと大森さんは、映画『夜空はいつでも最高密度の青色だ』のポスター撮影や「シアターカルチャーマガジン T.」での北村道子氏の連載企画など、長年にわたり折に触れて撮影を共にしてきた仲。本作のパンフレット撮影の現場で初めて顔を合わせた千松さんと池松さんでしたが、共通の知人である大森さんを前にリラックスした表情に。終始なごやかな雰囲気での撮影となりました。

猟師と俳優、映画を通じて繋がった異色の出会いを、大森さんは「俳優は自分の身体を別のキャラクターに捧げる仕事。猟師は自然という人間にコントロール出来ないものと生きて行く仕事。どちらも自己表現、というところから離れて存在することが共通しているのかと。2人ともカッコいいので、ただ、そこに居てくれれば良い、と伝えて撮影しました。そういえば2人の名字、韻を踏んでいますね」と振り返りました。

今回公開された写真のほか、大森克己さんの撮影による千松信也さんの猟師の暮らしを記録した写真は、映画『僕は猟師になった』公式インスタグラムで公開されています。
『僕は猟師になった』公式インスタグラム
https://www.instagram.com/bokuharyoushininatta/

画像: 撮影:大森克己

撮影:大森克己

千松信也
1974年兵庫県生まれ。京都大学文学部在籍中に狩猟免許をとり、先輩猟師から伝のくくりわな 猟、無双網猟を学ぶ。現在は、運送会社で働きながら京都の山で猟をしている。鉄砲は持っていない。08年発行の『ぼくは猟師になった』(現在、新潮文庫)は「狩猟ブーム」を牽引することになった。他の著書に『けけもの道の歩き方 猟師が見つめる日本の自然』(リトルモア)『自分の力で肉を獲る 10歳から学ぶ狩猟の世界』(旬報社)がある。

池松壮亮
1990年福岡県生まれ。日本アカデミー賞新人俳優賞、ブルーリボン賞助演男優賞、ヨコハマ映画祭主演男優賞、高崎映画祭最優秀主演男優賞ほか受賞歴多数。近年の出演作に、『万引き家族』(18)、『君が君で君だ』(18)、『町田くんの世界』(19)など。主演作『宮本から君へ』(19)では第93回キネマ旬報ベスト・テン主演男優賞、第41回ヨコハマ映画祭主演男優賞などを受賞した。公開待機作に張律監督『柳川』、石井裕也監督作『アジアの天使』(21)がある。

大森克己
1963年、兵庫県神戸市生まれ。1994年『GOOD TRIPS,BAD TRIPS』で第3回写真新世紀優秀賞を受賞。近年は個展「sounds and things」(MEM/2014)、「when the memory leaves you」(MEM/2015)。「山の音」(テラススクエア/2018)を開催。東京都写真美術館「路上から世界を変えていく」(2013)、チューリッヒのMuseum Rietberg『GARDENS OF THE WORLD 』(2016)などのグループ展に参加。主な作品集に『サルサ・ガムテープ』(リトルモア)、『サナヨラ』(愛育社)、『すべては初めて起こる』(マッチアンドカンパニー)など。YUKI『まばたき』、サニーデイ・サービス『the CITY』などのジャケット写真や『BRUTUS』『SWITCH』などのエディトリアルでも多くの撮影を行っている。

ドキュメンタリー『僕は猟師になった』 予告

画像: ナレーションは池松壮亮!ドキュメンタリー『僕は猟師になった』 予告 youtu.be

ナレーションは池松壮亮!ドキュメンタリー『僕は猟師になった』 予告

youtu.be

2018年、NHKで放送された「ノーナレ けもの道 京都いのちの森」には、再放送希望が異例の1141件も届きました。京都で、猟をする千松信也さんの、彼にとっては平凡な日常に取材したドキュメンタリーでした。イノシシやシカをわなでとらえ、木などで殴打し気絶させ、ナイフでとどめをさす。命と向き合うために千松さんが選んだ営みに、残酷、という非難をはるかに超える「憧憬」が集まりました。NHK取材班は、放送後、千松さんとその暮らしにさらに迫るため、300日の追加取材を行い、およそ2年間の映像を編み直し、完全新生映画版が完成しました。ナレーションを担当したのは、日本映画界に欠かせない若き名優・池松壮亮さん。千松さんに寄り添い、その独特な視線、思考、行動に観客を誘います。

映画『僕は猟師になった』 
語り:池松壮亮
出演:千松信也

編集・構成:村本勝(J.S.E)
撮影:松宮拓
現場録音:蓮池昭幸
整音:小川武
音楽:谷川賢作
MAスタジオ:サウンズ・ユー
映像技術:グッド・ジョブ
プロデューサー:京田光広/伊藤雄介
監督:川原愛子
製作:NHKプラネット近畿
配給:リトルモア/マジックアワー
2020/日本/カラー/HD/16:9/5.1chサラウンド/99分

8月22日(土)ユーロスペースほか全国順次ロードショー!

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