京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)映画学科出身の映画監督・柘植勇人(つげ・ゆうと)による⻑編映画『ロストベイベーロスト』が 9 月 12 日 (土)より新宿 Kʼs cinema にて公開、8 月 28 日(金)より京都・出町座にて先行公開されることが発表となりました。
監督の柘植は本作の撮影後に逝去し、企画時に「衝動をスクリーンに焼き付けたい」と語っていた監督の意志を受け継いだ撮影の米倉伸が編集を務め上げ、本作を完成させました。
昨年の第 20 回 TAMA NEW WAVE ある視点部門などに出品され好評を博した本作ですが、さらなる編集を施し待望の劇場公開が実現。
公開決定に伴い、「赤ちゃん、持ってきちゃっ たみたい――と、彼女は言った」というコピーとともに、劇中の印象的なカット があしらわれたポスタービジュアルが解禁となりました。
尚、本作は新進の映画会社「イハフィルムズ」の第一回配給作品となります。
これまでも様々な作品や俳優を輩出し評価を高めている京都造形芸術大学(現・京都芸術大学)映画学科から、新たな衝撃作が生まれた。
平成の暮れに撮影された本作には、何者にもなれずどこへも行けない鬱屈を纏った風景の中、常にどこからか空っ風が吹いている。それは監督、柘植勇人から見た平成であり、平成生まれである私たちの姿なのかもしれない。有名になりたい、何かを成し遂げたいというような夢や目的は、毎日の変わりない景色と仲間、或いは現実と怠惰によってくすみ始めてしまう。しかし、この映画における暖かさや優しさは、そんな空気を肯定してなお泥臭く生きることを私たちに訴えかけてくる。
<ストーリー>
何でも屋として怠惰な生活を送る陽平(松尾渉平)がある日家へ帰ると、暗がりの中で恋人の凛子(村上由規乃)が見ず知らずの“赤ん坊”を抱いて居た。「赤ち ゃん、持ってきちゃったみたい」ポツリとそう答える凛子に驚き呆れる陽平。未 来の無い生活の中、誘拐という形で強引に母になろうとする凜子。やがて陽平は その“赤ん坊”と向き合い始めるが...。
出演:松尾渉平、村上由規乃、中村瞳太、吉井優、池田忠紀、松本卓也、上谷託充、岩井麗、朴香実、山本友香、高尾勇 気、相良大起、上久保南海、福本純里、小川彪雄、竹橋団、谷野ひなの、鈴木卓爾、福岡芳穂、小柳圭子
監督:柘植勇人
脚本:相良大起
撮影・編集:米倉伸 照明:藤井光咲、大崎和 録音:福田星夏、林拓海
美術:松岡 実花、原彩花 衣裳:蒲池遥希、相良大起
演出:上谷託実、安田雄一郎、遠藤海里
制作:池田有宇馬、小橋美友、相良 大起
MA ミキサー:齋藤愛子、池田紗月、仲村逸平
プロデューサー:尾崎健
挿入曲:「塹壕」(作曲・編音 : 上久保南海)、「バイバイ⻘春」(作曲・作詞 : ゲン 歌 : 石川太陽)、「そう伝えたい」 (作曲・作詞 : 石川太陽、歌:石川太陽)
(2020|カラー|16:9|92 分)
協力:京都造形芸術大学映画学科、京都造形芸術大学映画学科ラボ
制作:映像制作 離
配給:イハフィルムズ
宣伝協力:髭野純 宣伝デザイン:あきやまなおこ
出品歴:《第 20 回 TAMA NEW WAVE ある視点部門》