1989年1月18日、5年に及んだエイズとの闘病の末この世を去った伝説的作家ブルース・チャトウィン(『パタゴニア』、『ソングライン』など)。巨匠ヴェルナー・ヘルツォークがチャトウィンの死後30年の月日を経て、盟友に捧げるドキュメンタリー作品『Nomad : In the Footsteps of Bruce Chatwin』を完成させた。この度、世界のドキュメンタリー作品の配給を手がけるサニーフィルムが同作の国内配給権を取得したことを発表。ヘルツォークはチャトウィンの旅路をなぞるようにパタゴニアやオーストラリアの先住民族アボリジニの地を自らの足で旅をする。日本でヘルツォーク監督のドキュメンタリー作品が公開されるのは、2012年に公開した『世界最古の洞窟壁画3D 忘れられた夢の記憶』以来となる。
配給者コメント
8年前の2012年、フリーランスとして映画の仕事を始めたばかりの頃、ヘルツォーク監督の『世界最古の洞窟壁画3D 忘れられた夢の記憶』の宣伝に携わりました。それ以来、ヘルツォーク監督のドキュメンタリー作品は日本では公開されず、およそ10年ぶりとなる日本公開を自らの手で行う事になり感慨深いです。ヘルツォーク監督の『世界最古の洞窟壁画』と出会わなかったら、映画の仕事は続けられなかったかもしれません。もしかしたら別の形で続けていたのかもしれませんが、今のような形ではなかったと思います。一つの映画の仕事が人生にどれだけ影響を与えるか、自らがヘルツォーク監督の新作を契約することは、自らの原点との再会でもあります。映画の仕事はまるで旅のようだとつくづく感じてしまいます。
『Nomad : In the Footsteps of Bruce Chatwin』米国版予告編
『Nomad : In the Footsteps of Bruce Chatwin』
監督:ヴェルナー・ヘルツォーク
出演:ヴェルナー・ヘルツォーク、ブルース・チャトウィン 、エリザベス・チャトウィン、ニコラス・シェイクスピアほか
2019年/イギリス/英語/ドキュメンタリー/85分