渡辺あや脚本ドラマ映画化『ワンダーウォール劇場版』のスピンオフ企画として、近衞寮広報室『Wonderful World』の配信がスタートいたします。
2018年にNHKBSプレミアムなどでの放送後、SNSを中心に多くの反響をよび、4/10より劇場公開がスタートした「ワンダーウォール劇場版」。
ところが、新型コロナウィルス感染症拡大に伴う緊急事態宣言の影響により、上映がストップ。
そこで、世界中がウィルスの猛威で危機に瀕する中、新たに「近衞寮調査室」を立ち上げ
映像連載「Wonderful World」の配信を、SPOTTED PRODUCTIONS 公式Youtubeチャンネルにて、4/26（日）正午時よりスタートいたしました。
自分たちにとって大切な居場所が失われるかもしれないことの葛藤を描いた本作。
映画館という、大事な作品の上映場所を失い気づいたことを踏まえ、
アフター・コロナの世界はどんな風にあってほしいか、
俳優の須藤蓮がZOOM等を使い、様々なジャンルの方にインタビュー。
希望の種を探していくプロジェクトです。
第一回目は「ワンダーウォール劇場版」の音楽を手がけた、
作曲家でミュージシャンの岩崎太整。
音楽の話を軸に、歴史の中での今の社会への視座について、
音楽の本質的な役割について、困難における立ち向かい方など、じっくりと話しています。
今後も、ドラァグクイーン・美術家のヴィヴィアン佐藤や、広島のミニシアター「シネマ尾道」の河本支配人などが出演予定。
また、映像連載本編の配信に先駆け、『ワンダーウォール劇場版』で主演のキューピー役をつとめた須藤蓮が製作のオープニング映像のアニメーションを4/25（土）正午より先行公開されました。
立ち上げに当たっての宣言文も公開いたします。
近衞寮調査室『Wonderful World』立ち上げ 宣言文
生まれた時から、自分の社会は経済成長を目指していました。
それは本当に個人の幸福を目指すということと同義なのだろうか？
という疑問を持つことは、誰にも許されてなかったように思います。
去年、同級生がみな就職していきました。
話を聞いていてもやはり、
誰一人として彼ら自身の幸福を目指しているようには見えませんでした。
もはや経済成長などは望めないことは誰もが知っているにもかかわらず、
疑問を持つことを禁じられて育った人間たちは、
自分の幸福を諦めてその道を突き進むことしかできないのだろうかということが、
辛くて仕方ありませんでした。
そしたらここにきてコロナという厄災がやってきました。
もちろん売れない役者であり、無知な若造でもある自分も、
一体この困難をどう乗り越えればいいのか途方に暮れています。
決まっていた役者の仕事、映画「ワンダーウォール 」の公開、
せっせと準備してきた自主映画の撮影もなにもかも、
自分なりにつないできたはずのかすかな希望的なものは全部いったん吹っ飛びました。
だけど、
もはやそんなことに凹んでいる余裕もないほど、
もっと大きな危機感に今自分はとらわれてます。
数ヶ月か数年かをかけてコロナはいつか去るかもしれないけれど、その時、
広大な焼け野原みたいなものが出現しているのかもしれない、
という危機感です。
そしてその焼け野原にこれから立ち向かうはめになるのは、間違いなく僕ら若い世代です。
だとするなら今まで通り経済の立て直しだけを図るのではなく、
今度こそ本当に個人が幸せに生きられる社会を作ってゆくべきなのではいか。
そしてそのためには、本当に大切なものとは何かということを見つめ直し、
新しい社会のための新しい哲学を見つけるべきなのではないか。
そんな大きすぎる、でも待ったなしの課題を目の前にして、僕は今、
まず「大人の人たちの話を聞きたい」という切実な思いに駆られています。
というのは、この経済至上主義一辺倒のように見える社会の中にも、
それに巻き込まれることなく自身の確たる哲学を持ち、
本当に大切なものを見極めて人生をそれに捧げ、そして幸福そうに生きている、
そんな大人たちが少なからずいることにも、僕は気づいているからです。
教えて頂きたい。そして自分が教わったことを、自分が希望だと感じたことを、
自分と同じように混乱し、迷っている人たちに伝えたいのです。
行動は制限されているけれど幸いこれだけ通信技術は発達しています。
工夫次第で、いくらでも誰にでも伝えることができると思っています。
ーー須藤蓮（俳優）
須藤蓮が製作のオープニング映像のアニメーション
『Wonderful World』OP映像
youtu.beSPOTTED PRODUCTIONS YouTubeチャンネルにて
4/26（日） 正午よりスタート！
