シアター・イメージフォーラム他全国順次公開される、ビー・ガン監督がその名を世界に知らしめた初長編 『凱里ブルース』から、新たに本編動画の一部が解禁となりました。

中国新世代を代表するビー・ガン監督の原点!
「中国のアンナ・カリーナ」とも言われたルナ・クオックの出演シーンも!

第 68 回ロカルノ国際映画祭新進監督賞 & 特別賞受賞
第 37 回ナント三大陸映画祭黄金の熱気球賞[グランプリ]受賞
第 52 回金馬奨最優秀新人監督賞・FIPRESCI 賞受賞

ビー・ガン監督は 1989 年生まれで現在 31 歳、中国貴州省凱里市出身の映画監督だ。日本では第二作目の『ロングデイズ ・ジャーニー この夜の涯てへ』が先に劇場公開されて話題を呼んでいるが、本作『凱里ブルース』は監督が 26 歳の時に撮影した長編デビュー作となる。
低予算での製作で出演者のほとんどが監督の家族や親戚、友人であり、故郷である凱里でロケを行った同作は、瞬く間に各国の映画祭で評判を呼び、スイスのロカルノ国際映画祭でワールドプレミア上映されると新進監督賞と特別賞を受賞。各国のメディアやジャーナリストから驚きと称賛を持って向かえ入れられた。その時の興奮を、後に新華社通信は「過去五年で一番優れた中国国産映画」「中国映画を五十年進歩させる」と絶賛されたと伝えている。その後もフランス・ナント三大陸映画祭で中国人としては、ホウ・シャオシェン監督の『恋恋風塵』(86 年) 以来となる黄金の熱気球賞〔グランプリ〕を受賞、さらに中華圏のアカデミー賞とされる金馬奨では最優秀新人監督賞と FIPRESCI 賞に輝くなど圧倒的な才能を世界に見せつけた傑作だ。

この度、4 月 18 日(土)からの公開を直前に控えて、本編動画2本が解禁された。
「パオメイ・シェン[リトル・ジャスミン]シーン」と「ダンマイの街にて」と題された2本 は、いずれも後半 40 分間にもわたるワンシークエンスショットから抜粋されたショット。
『ロングデイズ・ジャーニー』の革新的な後半 60 分のワンシークエンスショットの原点でもあり、ビー・ガン監督の代名詞とも呼べる長回しショットの一部を垣間見ることができる。

前者の見どころは、主演のチェン・ヨンゾンが「ダンマイ」という過去の記憶と現実と夢とが混在する架空の街へと、トラックの荷台に乗って移動する場面だ。チェンはビー・ガン監督の実の叔父でもあり、『ロングデイズ・ジャーニー』でもヤクザの役で出演している。背景で流れている歌謡曲は、1980 年代に活躍した台湾のフォークシンガーであるパオメイ・シェンのラブソング。その郷愁を誘う懐かしい旋律は、チェン演じる男が失った人々へのつきせぬ想いや喪失感が表現されている。

ビー・ガン監督『凱里ブルース』本編動画①

画像: ビー・ガン監督『凱里ブルース』本編動画①「パオメイ・シェン[リトル・ジャスミン]シーン」 youtu.be

ビー・ガン監督『凱里ブルース』本編動画①「パオメイ・シェン[リトル・ジャスミン]シーン」

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また、後者ではダンマイの街に暮らすヤンヤンという若い女性が、夕刻に開催されるライブ会場へ向かう様子を描いているシーンを抜粋。凱里の土地の高低差を巧みに活かした撮影は、不意に観客をその街中へと誘われたような臨場感と既視感を覚えさせる効果があり、デビュー作にしてすでにビー・ガン監督の非凡さが垣間見れるシーンである。

ビー・ガン監督『凱里ブルース』本編映像②

画像: ビー・ガン監督『凱里ブルース』本編映像②「ダンマイの街にて」 youtu.be

ビー・ガン監督『凱里ブルース』本編映像②「ダンマイの街にて」

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またヤンヤンを演じるルナ・クオックの存在感が抜群で、フランス・リベラシオンの記者からは「中国のアンナ・カリーナ」とも評された。ルナ・クオックは 2016 年には犬童一心監督の『ジャスミン・ゲストハウス』に準主演し、2018 年には東京フィルメックスでも話題を呼んだシンガポール映画『幻土(げんど)』でも好演している。ぜひ、本動画をご覧いただき、中国新世代の監督と女優の魅力の一端に触れていただきたい。

なお、3 月よりリニューアルオープンした六本木 蔦屋書店で開催中の「ビー・ガン フェア」で、引き続き『凱里ブルース』のフェアも継続が決定した。ルー・ユンファンによる4種のポスターの展示とオリジナルプリントの受注販売を行う。 さらに、映画監督の中野裕之氏からも新たに推薦コメントが到着している。

どう見てもカメラマン一人しかバイクには乗れないしそれがとても謎。だから中毒性があるんだよなこの人の映画って。物語そのものよりも生きている映画を見せられてハラハラする感じ。
ー中野裕之(映画監督・映像作家)

「凱里ブルース」ルー・ユンファン アートポスター展 第二弾

画像1: ©Blackfin(Beijing)Culture & MediaCo.,Ltd – Heaven Pictures(Beijing)The Movie Co., - LtdEdward DING – BI Gan / ReallyLikeFilms

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●会期:4月6日(月)から5月5日(火)まで
コロナウイルスによる臨時休業、および通常営業再開に関しましては、追ってT-SITE、店頭およびSNSにてご案内いたします。
●会場:六本木蔦屋書店
〒106-0032東京都港区六本木6-11-1六本木ヒルズ六本木けやき坂通り2階フロア
HP:https://store.tsite.jp/roppongi/
●フェア内容
・ポスター展:ルー・ユンファンのデザインによる『凱里ブルース』ポスター4種を展示。オリジナルプリントの受注販売もあり (3 月 7 日より実施中の『ロングデイズ ・ジャーニー』のポスター12 種類も継続販売)。パンフレット及びポストカードの販売も。

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※ルー・ユンファン
1990 年中国湖北省荊州市出身。「凱里ブルース』のポスターデザインで一躍脚光を浴び、『となりのトトロ』や『万引き家族』 の中国版ポスターのデザインで知られるホアン・ハイの次にブレイクするデザイナーとして期待されている。『象は静かに座っている』の中国版ポ スターも彼の手によるもの。

【STORY】
凱里の小さな診療室に身を置いて、老齢の女医と幽霊のように暮らすシェン。刑期を終えてこの地に帰還したときには、彼の帰りを待っていたはずの妻はこの 世になく、しばらくして可愛がっていた甥も弟の策略でどこかへ連れ去られてしまった。シェンは甥を連れ戻すために旅に出る。そして辿り着いたのは、ダンマイという名の、過 去の記憶と現実と夢が混在する不思議な街だった...

監督・脚本:ビー・ガン
撮影:ワン・ティアンシン 録音:リアン・カイ 美術:ズー・ユン 編集:クィン・ヤナン
音楽:リン・チャン
出演:チェン・ヨンゾン/ヅァオ・ダクィン/ルオ・フェイヤン/シエ・リクサン/ルナ・クオックほか
配給:リアリーライクフィルムズ+ドリームキッド
提供:ドリーム・キッド+miramiru+リアリー・ライク・フィルムズ
2015/中国/中国語・凱里市の方言/110 分/1:1,85/カラー/DCP/日本語字幕:五十嵐陽子/監修:河合彩子

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シアター・イメージフォーラム他全国順次公開
4月18日からの劇場公開は、新型コロナウィルスによる緊急自体宣言等の状況を鑑み、公開延期等が考えられます。
公開日程は下記公式サイトよりご確認ください。

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