ゾンビ・パンデミック終焉後、元感染者が社会復帰した世界を描く、近未来スリラー『CURED キュアード』(原題:THE CURED)が、3月20日(金)より、ヒューマントラストシネマ渋谷他にて全国順次公開となります。
本作の予告編、および新場面写真4点が解禁!
【新型メイズ・ウィルス感染拡大】 ⇒ 【人間がゾンビ化】 ⇒ 【治療法の発見】
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25% <感染者> ⇒⇒ 隔離監禁 75%<回復者> ⇒⇒ 社会復帰
人間を凶暴化させる新種の病原体、メイズ・ウイルスのパンデミックによって大混乱に陥ったアイルランド。
6年後、治療法が発見されたことで秩序を取り戻した。ただし、治療効果が見られない25%の感染者は隔離施設に監禁され、治癒した75%は“回復者”として社会復帰することになった。
「奴らはもう人間じゃない」⇒元感染者たちへの差別。
「悪夢は見るか?」
「人を噛み殺してたんだ 当然だな」⇒元感染者たちは、人を噛み殺した記憶は、決して消すことができない―。
回復者のひとりである若者セナン(サム・キーリー)は、シングルマザーの義姉アビー(エレン・ペイジ)のもとに身を寄せるが、回復者を恐れる市民の抗議デモは激しさを増すばかり。やがて理不尽な差別に不満を募らせ、過激化した回復者のグループは社会への復讐テロを計画する。その怒りと憎しみの連鎖はセナンやアビー親子を巻き込み、新たな恐怖のパンデミックを招き寄せるのだった……。
ゾンビパニック終焉後の世界。元感染者たちの苦悩と、再び人間として生き抜くための戦い。
ゾンビ映画でありながら、元感染者への差別や不寛容な社会を描き、新型コロナウィルスが感染拡大している、まさに現在の社会にも通じる社会派な一面も。新たなゾンビ映画の設定を切り拓く、異色の近未来スリラーが来月3月20日より公開となる。
■監督・脚本:デヴィド・フレインの言葉
映画製作者としての私の情熱は、常に気の利いたジャンル映画を作ることにあった。ゾンビものに病的なくらい魅せられていた。現代の社会問題を見事に反映することのできるジャンルだからだ。そんなゾンビ感染に治療法があったらと考え始めたら、止まらなくなった。治るという状況は、元ゾンビにとってどんなものになるだろう?
治癒しても感染していた頃の行いの記憶に悩まされるという概念は、恐ろしく、とりわけ悲痛なものだった。その思いは私の心の中で渦巻き続けた。家族は元ゾンビを受け入れるだろうか? 本当にまた人間になれるのか? 登場人物を造形し、それを基盤にして『CURED
キュアード』の世界を作った。
私はヨーロッパ中に救済措置と抗議が広がっていた頃、この脚本を書き始めた。当時も存在し、今でも残る激しい怒りの空気が私の執筆を焚きつけた。あれは自分には手に負えないことによって苦しめられ、責任を取らされるということに他ならず、それは本作の元ゾンビたちとまったく同じだった。彼らの行動に対する責任と罪はどこにあるのか。そして、記憶に取り憑かれている本人にとって、そんなことは本当に重要なのだろうか?
また、私はメディアや政治家が自らの目的のため、いかに人々の恐怖心を煽るかにも興味を抱いた。その恐怖の対象が移民、宗教、ジカ熱など、いずれであっても。そうした行為は怒りと分裂の雰囲気を作り出し、どんな病気よりもはるかに有害だ。このように恐怖を誇張する行為が『CURED
キュアード』の世界の基礎を築いている。
要するに『CURED キュアード』は恐怖についての話だ。感染した者の恐怖や感染する恐怖だけではない。自分の中にある恐怖、すなわちそれは恐怖に苛まれる中での自分たちの無力さによる恐怖なのだ。
ゾンビ・パンデミック終焉後、元感染者が社会復帰した世界を描く、
近未来スリラー『CURED キュアード』予告
監督・脚本:デイヴィッド・フレイン
出演:エレン・ペイジ/サム・キーリー/トム・ヴォーン=ローラー
2017年/アイルランド・フランス/英語/カラー/SCOPE/5.1ch/95分/原題:THE CURED/日本語字幕:岡田理枝
配給:キノフィルムズ
©Tilted Pictures Limited 2017