2019年アカデミー賞で短編映画賞を受賞した短編をもとに制作された長編映画『SKIN/スキン』が5月9日(土)より新宿シネマカリテほかにて全国順次ロードショー公開となります。

本作は白人至上主義者として生きてきたレイシストが過去と決別し、生まれ変わろうとした衝撃の実話の映画化。

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その長編製作のためのツールとして作られた短編は見事2019年アカデミー賞の短編作品賞を受賞しました。監督によれば当初は企画の説明をしても誰もが「アメリカに白人至上主義の団体はない、それは過去の話だ」との反応を示していたそうですが、製作途中の2017年にトランプ大統領が誕生したことで状況は一変したとのことです。

白人至上主義者として生きてきた男の、過去との決別。
人は、生まれ変わることができるのか。

スキンヘッドに差別主義者を象徴する無数のタトゥー。白人至上主義者に育てられ、憎悪と暴力に満ちた生活を送っていたブライオンは、シングルマザーのジュリーと出会い、これまでの自分の悪行を悔い、新たな人生を始めようと決意する。
しかし脱会を許さないかつての同志たちから執拗な脅迫、暴力を受けることとなり、ジュリーたちにもその矛先は向き始める・・・。
本作は、実際に2003年に米国で発足したスキンヘッド集団「ヴィンランダーズ」の共同創設者ブライオン・ワイドナーが辿った2008年~2009年に実際に起こった出来事の実話を基につくられた社会派ドラマ。
新鋭監督ガイ・ナティーヴは、憎悪の円環から脱け出そうとする元レイシストの男を主人公に、レイシズムの非道、人間の再生の軌跡、そして彼を支えようとする社会の寛容を鮮烈に描き出す。

イスラエル出身でユダヤ人のガイ・ナティーヴ監督は、ブライオン・ワイドナーを題材にMSNBCが制作したTVドキュメンタリー「Erasing Hate」(2011)を見て、この実話の長編映画製作に強い興味を抱いた。アメリカで女優として活躍する妻のジェイミー・レイ・ニューマンの助言により、まずは長編のための出資を募ることを目的に人種差別を題材にした短編『SKIN』を製作。結果2019年アカデミー賞・短編映画賞を受賞したこの短編を足がかりに、夫婦は、物語や設定を一新した同タイトルの長編の製作に取りかかった。

暴力と憎悪の渦から脱け出そうとするブライオン役を果敢に演じたのは、『リトル・ダンサー』(2000)、で英国アカデミー賞主演男優賞を受賞し、『ロケットマン』(2019)などで知られるジェイミー・ベル。
短編『SKIN』にも出演したダニエル・マクドナルド(『パティ・ケイク$』)が、ブライオンに新たな道を示す女性ジュリー役を演じる。本作は2018年トロント映画祭で高い評価を受け、北米はA24が配給。ジェイミー・ベルの圧巻の演技を始め、現代社会に巣くう人種差別問題をテーマにしながらも未来への希望をこめて描ききった監督の手腕は、大きな称賛を集めた。

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日本でもヘイトスピーチが社会問題となり、世界各国でレイシズムの嵐が吹き荒れる昨今。
この映画は、レイシストとして育てられたひとりの若者と、その周りの人々の交流を通して、どのようにこの問題を克服するかのヒントを教えてくれる。まさに今、世界全体の課題であるレイシズムという重いテーマを真正面から取り上げ、そこに希望の光を映し出す本作に是非ご期待ください。

『SKIN/スキン』2019年|アメリカ映画|118分|DCP|カラー|スコープサイズ|原題:SKIN

監督・脚本:ガイ・ナティーヴ
製作:ジェイミー・レイ・ニューマン、ガイ・ナティーヴ
撮影:アルノー・ポーティエ/編集:リー・パーシー、マイケル・テイラー/音楽:ダン・ローマー

出演:ジェイミー・ベル/ダニエル・マクドナルド/ダニエル・ヘンシュオール/ビル・キャンプ/ルイーザ・クラウゼ/カイリー・ロジャーズ/コルビ・ガネット/マイク・コルター/ヴェラ・ファーミガ
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5月9日(土)より新宿シネマカリテにて公開

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