1998年に映画『ポルノスター』で監督デビューを果たして以来、『青い春』『空中庭園』『ナイン・ソウルズ』『モンスターズクラブ』『I’M FLASH !』、そして『泣き虫しょったんの奇跡』など、数多くの映画を生み出し、映画界はもちろんのこと、多くの俳優にも影響を与えてきた豊田利晃。
今年の春、父親の形見として手元にあった拳銃が、銃刀法違反容疑をかけられた事件は記憶に新しいと思います。 この事件に際し、無罪・釈放についてほとんどのマスコミが公表せず、豊田自身はその返答として、準備期間ひと月半、撮影 3日間で、短編映画『狼煙が呼ぶ』を製作しました。
2019年の今年50歳を迎え、これまでの半生を振り返った本書は、豊田監督の幼少期から今まで作られた映画の衝撃的な裏側が赤裸々に書かれています。
また、映画作品の製作についてのみならず、その時間の中で出会い、別れ、深く関わってきた人々との物語が、赤裸々に真っ直ぐな言葉で綴られた、未来に向けた声明文ともいうべき内容となりました。 ゆかりのある俳優やミュージシャンが、各章に作品にまつわる絵を寄せてくれた豪華な内容に加え、美術家の奈良美智が描き下ろしたカバーで、力強く、無二の佇まいの一冊となりました。
最新作『狼煙が呼ぶ』の逮捕から撮影までの経緯も、今までどこにも語られていない詳細な事実が真摯な文章によって書かれています。
カバー=奈良美智
挿画=豊田光、ヤマジカズヒデ、阪本順治、千原ジュニア、アンチェイン梶、松田龍平、マメ山田、鈴木杏、角田光代、 中村達也、瑛太、東出昌大、照井利幸、渋川清彦、浅野忠信、飯田団紅(切腹ピストルズ)[掲載順]
豊田利晃 Toshiaki Toyoda
1969年大阪府生まれ。1991年、阪本順治監督『王手』の脚本家として映画界に登場。その後、阪本順治監督『ビリケン』(1996年)の脚本を手掛けた他、演劇 舞台や劇画の原作なども手掛ける。1998年、千原浩史(千原ジュニア)主演『ポルノスター』で監督デビュー。その年の日本映画監督協会新人賞、みちのく国際 ミステリー映画祭’99年新人監督奨励賞を受賞する。2001年に初のドキュメンタリー映画『アンチェイン』を監督。2002年には人気漫画家・松本大洋の原作『 青い春』(主演:松田龍平)を映画化し、大ヒットを記録。ドイツのニッポン・コネクション映画祭で観客賞を受賞。2003年『ナイン・ソウルズ』、2005年、直木賞作 家角田光代の原作『空中庭園』(主演:小泉今日子)を監督。2006年には、アテネ国際映画祭で全作品レトロスペクティブ上映されるなど、国内のみならず世界 各国から高い評価を受ける。また、中村達也、勝井祐二、照井利幸と音楽ユニット「TWIN TAIL」を結成。ライジング・サン・ロック・フェスティバル他、現在も活動 中。2009年に中村達也主演『蘇りの血』を、2011年に瑛太を主演に『モンスターズクラブ』、2012年には藤原竜也、松田龍平が主演する『I’M FLASH!』を監督。 2013年、ニューヨークで行われた日本映画祭JAPAN CUTSで世界を魅了する業績を残した監督へ贈られるCUT ABOVE AWARDを受賞。2014年には東出昌 大主演『クローズ EXPLODE』を監督。2015~16年舞台『怪獣の教え』を演出。2018年『泣き虫しょったんの奇跡』(主演:松田龍平)、2019年短編映画『狼煙が 呼ぶ』を監督。ドキュメンタリー映画『プラネティスト』が2020年公開。www.imaginationtoyoda.com
豊田利晃短編映画「狼煙が呼ぶ」予告編
映画『狼煙が呼ぶ』
現代、家の蔵の中で古びた拳銃を見つける少女。それを手にし、過去に思いをはせるところから物語は始まる。そしてその拳銃を巡り、過去の因果が蘇ってくる・・・。果たしてそこにはどんな物語があったのか。渋川清彦、浅野忠信、高良健吾、松田龍平、中村達也、伊藤雄和、仲野茂、MASATO、MIUなど豪華出演者による16分の短編映画が誕生。
<出演者>
渋川清彦/ 高良健吾/
浅野忠信/ 松田龍平
中村達也 伊藤雄和(オールディックフォギー) 仲野茂(アナーキー) MASATO(アスフォート) 切腹ピストルズ MIU
<スタッフ>
企画・プロデューサー・監督・脚本・編集 :豊田利晃
音楽 切腹ピストルズ
エグゼクティブプロデューサー:出原知之
プロデューサー:村岡伸一郎 撮影:笠松則通
美術:渡辺大智 衣裳:宮本まさ江
メイク:佐藤光栄 助監督:佐和田惠
制作担当:鍋島章浩 特機:小塚和也
サウンドデザイナー:北田雅也
スチール:菊池修、名越啓介 デザイン:大橋修
制作.配給:宣伝 IMAGINATION
9月20日「狼煙が呼ぶ」全国一斉上映 (1週間限定) のろし一揆!
上映館情報は下記より