ヒッピームーブメント、反体制のシンボル。そしてアメリカンニューシネマの代表的な存在だったピーター・フォンダ(Peter Fonda)が16日、ロサンゼルスの自宅で、肺がんによる呼吸不全で死去したことが海外メディア等で報じられました。79歳。
アメリカの俳優・監督で、名優ヘンリー・フォンダの息子として生まれ、ジェーン・フォンダの兄弟、また俳優のブリジェット・フォンダとジャスティン・フォンダの父でもあります。
1960年代にはアメリカの反体制とそのヒッピーカルチャーの象徴となり、一躍アメリカン・ニューシネマの旗手として数多くの映画に出演するも、1970年代から1980年代に至っては低迷期を迎え、表舞台からは消え、再び『木洩れ日の中で』(97年)で復活。
近年もコンスタントに、映画出演などを続けていました。
そして、代表作となる『イージー・ライダー』は誕生から50年を迎え、2019年カンヌ国際映画祭でリストア化され上映されたばかりでした。
R.I.P.
代表作などの予告
『The Wild Angels』 1966年 ロジャー・コーマン監督
ピーター・フォンダが主演し、注目を浴びることとなった、ロジャー・コーマンによってつくられたヘルズ・エンジェルスの生態を描いた低予算映画。
共演ナンシー・シナトラ、ブルース・ダーン。
『白昼の幻想』1967年 ロジャー・コーマン監督
ロジャー・コーマン製作・監督のLSDをテーマにした映画。
ピーター・フォンダは今作でデニス・ホッパーとジャック・ニコルソンと出会い、『イージー・ライダー』が生まれるきっかけとなる。
今作の脚本は、ジャック・ニコルソン。
『イージー・ライダー』 1969年 デニス・ホッパー監督
ピーター・フォンダが製作と共同脚本。
アカデミー賞で助演男優賞と脚本賞にノミネートされたピーター・フォンダとデニス・ホッパーによるアメリカン・ニューシネマの代表作。ジャック・ニコルソンも出演している。
映画初頭部分とタイトル映像
オリジナル予告
『さすらいのカウボーイ』 1971年 ピーター・フォンダ監督・主演
『木洩れ日の中で』1997年 ジョナサン・デミ製作 ビクター・ヌネ監督
しばらく低迷期を送ったピーター・フォンダだったが、今作によって復活を遂げる。
第55回ゴールデングローブ賞主演男優賞 (ドラマ部門)受賞
第70回アカデミー賞主演男優賞ノミネート
『イギリスから来た男』1999年 スティーブン・ソダーバーグ監督
主演はテレンス・スタンプで異色の共演
『コンテンダー』2015年 オースティン・スターク監督
ニコラス・ケイジ主演。
そのほか、1983年には日本の村上龍監督の『だいじょうぶマイ・フレンド』にも出演しています。
死去を伝えるabcニュースより