ここ数年、少しずつ注目され始めているインディペンデント映画界。
今回は、『空(カラ)の味』(監督:塚田万理奈)、『サイモン&タダタカシ』(監督:小田学)、『はじめてのうみ』(監督:野本梢)など若手インディペンデント監督の作品に次々に出演している笠松七海さんにインタビューをお願いいたしました。
現役大学生、現在大学でダンスを学んでいるという笠松七海さん。
最新作『おろかもの』は、SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019の国内コンペティション長編部門にて上映が決定。
映画の魅力
映画って映画館で観るべきものだって思っていて、テレビを観るためにどこかに行くってあまりないですよね。
映画は、映画を観るためにわざわざそこに足を運んで、映画館の中で時間を共有するっていうことがとても大切だと思っていて。
テレビやネットでどこでも手軽に映像を観ることができる今、映画館に行って映画を観るとことは私にとって大事なことだと思います。
人の人生を疑似体験するとか、覗き見するとか、って映画をすきなひとがよく語る言葉ですけど、私は、これっていう言葉がないけど・・・・
ないけど観たいし、ないけど創っていきたいっていうのが、私が映画に携わる理由かなあと思っています。
答えになってないですよね(笑
映画の現場
私、小学生の時からみんなで同じことをするっていうのがとても苦手で・・・合唱コンクールとかみんなで同じことをして頑張るっていうのができなくて、指揮者とか志願してたんです。ひとりで練習できるから。
でも高校生の時に映画のワークショップを受けて、短編映画に出演させていただいたんですね。
その時に個々に責任のある状態で、ひとつのものができあがっていくっていうのが、しっくりきたんですね。
照明さん・音響さん・カメラマンさん・メイクさん・スタッフさん・役者、それぞれが個々の力を発揮して、現場で責任をもって作品に携わっている。
一人の力が最大限に発揮しながら、ひとつの物を創りあげているってとても感じました。
個々の力をそれぞれ発揮していることが実感できる現場は、とても楽しいです。
私、現場が好きなんです(笑
完成した映画を観ていただくことって、自分たちの手から離れていくような気がして、みなさんに観ていただいて映画が広がっていくのはとても嬉しいことなんですけど、同時に私はすごく寂しく感じてしまって。
インディペンデント映画について
インディペンデント映画って、仲間感がすごく強い現場が多いような気がします。
予算のない中で映画を創るので、学生時代からの同期だったり、強い関係性を持った友人だったりが集まって創る、みたいな。
もともとの強い関係性のある人たちが集まって創る現場が多いので・・・
それはいい意味でも悪い意味でも面白いなって。
友達映画になってしまうこともあるし、分かり合っているからできる映画もあるし。
最新作『おろかもの』
SNSとかって個人的にすごく苦手です。
SNSに書き込んで宣伝するという感覚が、あまりわからなくて。
やらなきゃいけないんでしょうけど(笑
あ、出演させていただいた『おろかもの』がSKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019で上映されます。
私の役は普通の女子高生役です。
お兄ちゃんが結婚することになったんですけどそのお兄ちゃんが浮気をしていて、私がその浮気相手と仲良くなる、っていうお話です。
17歳のころの気持ちや考え方を思い出して演じるっていうのは、恥ずかしいし、苦しいことでもありましたね。当時の失敗したこととか、いろいろ思い出して。
SKIPシティ国際Dシネマ映画祭2019
2019年7月13日(土)~7月21日(日)
『おろかもの』(2019年|日本|96分)
7月16日(火)10:30~ / 7月20日(土)17:30~
監督:芳賀俊、鈴木祥
出演:笠松七海、村田唯、イワゴウサトシ、猫目はち、葉媚、広木健太、南久松真奈