7月8日より「CO2オンライン上映特集」がGAGAの配信サイト青山シアターにてスタートいたします!

CO2(シネアスト・オーガニゼーション大阪)とは

大阪をターミナルにして、映画のリテラシーの活性化を目的に2004年よりスタートした組織。

インディペンデント映画への製作助成、国内外を問わず優れた作品の上映、関西圏で俳優や映画スタッフを志望する人々に実践ワークショップや製作参加の機会を斡旋。また、子供から大人まで参加できる映画ワークショップの開催や、旧作のアーカイブなど古いフィルムの収集などにも取り組むとともに、映画の基礎知識を学習する講座なども開催・運営している。

青山シアターでは、今までのCO2助成作品・ワークショップ作品のうち、厳選した作品を【期間限定】にて順次オンライン上映。
第1弾~第3弾まで、見応えのある作品ばかり。貴重な機会をお見逃しなく!

<オンライン上映>

【第1弾】7/8(月)-7/21(日) 【第2弾】7/22(月)-8/4(日) 【第3弾】8/5(月)-8/18(日)

第一弾ラインナップ紹介!

7/8(月)~7/21(日)配信作品
CO2 オンライン上映作品
(単品700円(税込)/3日間、パック1800円(税込)/15日間

https://aoyama-theater.jp/feature/CO2_online

第12回 2015『食べられる男』
近藤啓介

画像1: ©2016 taberareruotoko

©2016 taberareruotoko

地球平和のために作られた条約「地球人被食制度」により、1週間後に宇宙人に食べられることを告げられた工場員の村田よしお。彼の疑問はただ一つ「僕なんて、美味しいのかな?」。
その日から、宇宙人に美味しく食べられるためにク リームを塗り、ヘッドギアをつけ、下ごしらえを始める村田。
時を同じくして突然できた友達・木下、生き別れた娘に会いに行くとお金の話ばかりする元嫁、そして人懐っこい女の子 ゆきちゃん——それまで友達、両親、家族のいない孤独な日々を過ごしていた村田は、様々な出会いを経て、宇宙人 に食べられるまでの悲しき1週間をどう過ごすのか!?

監督 近藤啓介

キャスト
本多力
時光陸
吉本想一朗
ひと:みちゃん
中野陽日
石川ともみ
川口新五
杉山まひろ
申芳夫

脚本:小村昌士、ワインちゃん

第10回 2013『僕はもうすぐ十一歳になる。』
神保慶政

画像: (C)2014 Y. JIMBO

(C)2014 Y. JIMBO

生まれかわりってさ・・・いつまで続くの?
家族で見れる、昆虫少年の成長物語

昆虫好きの少年・中村翔吾は母・香織と 2 人で葬らしている。翔吾に昆虫採集を教えた父・徹はインドに単身赴任中である。
冬休みに入り、ひとりで黙々と昆虫採集を続ける翔吾はアメリカからの帰国子女・川上花音に弟子入りを懇願されて、昆虫採集や標本の作り方を教えるようになる。
年末、徹がインドから帰国してから、翔吾は大人たちの相矛盾する死生観に気付きはじめる。
徹はインドやブータンの価値観に影聾され、昆虫の標本を作ることに疑問をおぼえて いて、肉・魚を食べないようになっていた。
花音の母・陽子は昆虫標本を忌み嫌い、触りもしない。
翔吾の祖父・正は半年前に亡くなった妻・弥生の遺灰を人のように扱って話しかけている。
「死」とは何かと疑問に思いはじめた翔吾がとった大胆な行動とは……

監督・脚本・編集:神保慶政

キャスト
濱田聾己/紫英/河村宏正/市川愛里/鳥居敏明/平本たかゆき/真弓

撮影:仁宮裕
照明:奥山竜輝
録音・整音:宮井昇
美術:塩川節子/大枝紗弓
助監督:向悠一/寺本拓史
音楽:moshimoss/飯田泰幸
制作:岡田真樹/坂井拓人
プロデューサー:城内政芳

第7回 2010『適切な距離』
大江崇允

画像: (C)大江崇允

(C)大江崇允

断絶した親子関係。
生まれなかった弟と母の幸せな生活。
久々のコミュニケーションは、母の嘘の日記だった。

監督:大江崇允

キャスト
内村遥/辰寿広美/時光陸/佐々木麻由子/大江雅子/堀川重人

脚本:大江崇允/菊池開人
プロデューサー:戸田彬弘
撮影監督・照明:三浦大輔
撮影:櫻井伸嘉
録音:竹内遊
美術:寄川ゆかり
衣装:増川智子
メイク:平野美緒
音楽:石塚玲依
エンディングテーマ:柳川瀬祐子

第3回 2006『YESTERDAY ONCE MORE』
松野泉

画像: (C)思考ノ喇叭社

(C)思考ノ喇叭社

チェコの作曲家・ドヴォルザークのピアノ曲集「ユーモレスク」のメロディに乗せて繰り広げられる不穏な家族劇。血のつながらない兄と妹が、父の訃報を受け、ダム建設の影響で廃村となった実家のある村に向かう。すると なぜかその家に妹の不倫相手やその子供などがやってきて、それぞれの思惑が重なり、物語は奇妙に歪み始める。

監督:松野泉

キャスト
西村仁志/井内菜摘/吉塚拓哉/中村愛

制作:桝井孝則/伊月肇
脚本:松野泉/伊月肇
撮影:高木風太
照明:浅川周
録音:東岳志
美術:塩川節子/樋口麻衣

第1回 2004『堤防は洪水を待っている』
山田雅史

画像: (C)nomadoh LLC

(C)nomadoh LLC

鉄のマスクはその人間の心まで隠してしまう。表と裏側、堤防の向こうとこちら側、男と女は二つの世界で交わること無く、ただ洪水を待っていた……。

監督・脚本・編集:山田雅史

キャスト
信國輝彦/服部まひろ/手島英治/岩井太郎

撮影:一坪悠介/笠真吾
録音:岸本佑典
音楽:知陰
美術:宇山隆之
メイク:窪田弥生
衣裳:鈴木かおり
特殊メイク:山岸彩子/林陽香
ラインプロデューサー:城内政芳制作補:安田祥子

『食べられる男』近藤啓介監督に聞く!

今回、シネフィルでは第一弾ラインナップより、新作「ウーマンウーマンウーマン」が7月9日よりテアトル新宿にて上映が決定した近藤啓介監督に、今回配信される『食べられる男』や、現在の様々なことをお聞きしました!

画像2: ©2016 taberareruotoko

©2016 taberareruotoko

新作「ウーマンウーマンウーマン」の劇場での上映(7/9~12テアトル新宿)、おめでとうございます。新作の劇場上映直前で、長編デビュー作である前作「食べられる男」がオンライン上映されますが、あらためてどのようなお気持ちですか?

ありがとうございます。3年ほど前に撮影した大事な作品が今またオンライン上映されるということでとて嬉しく思います。またオンライン上映というのは初めてで、どんな反応が返ってくるのかとても楽しみです。

本作はどのような経緯で企画が立ち上がっていったのでしょうか?

大学を卒業できずに留年した年に青春の延長戦の気持ちで大阪市の助成金システムのCO2に企画を提出し選ばれ撮影にいたりました。

画像3: ©2016 taberareruotoko

©2016 taberareruotoko

宇宙人に食べられる事になった男の話というアイディアはどのようにして生まれたのでしょうか?

人が死ぬまでの1週間を宇宙人に食べられるまでの1週間に置き換えたのがきっかけだったと覚えています。

本作はCO2助成作品ですが、制作過程においてもCO2とのやりとりはありましたか?

脚本段階での打ち合わせはかなり行いました。また撮影にも協力頂きました。

「脚本」として小村昌士さん/ワインちゃんさん、「脚本協力」としてヨーロッパ企画の上田誠さんがクレジットされていますが、どのような共同作業で脚本が出来上がっていったのでしょうか?

小村昌士とは高校からの同級生で共に大阪芸術大学に入り、常に一緒に活動していたので食べられる男の企画から共に作りました。そしてワインちゃんさん(仮名)は実は芸人さんで脚本から客観的に参加して頂き、上田さんには途中段階で相談し、意見などを頂きながら皆んなで脚本を作り上げていきました。

画像4: ©2016 taberareruotoko

©2016 taberareruotoko

劇場公開時のお客さんの反応を教えて下さい。

多くの人が劇場に来てくださり、笑うひとと泣くひとと完全に対極していました。悲しさのある笑いを狙ったので、そこはうまくいったと思います。

ドイツニッポンコネクションでも上映(審査員特別賞受賞)されていますが、現地のお客さんの反応はどうだったでしょうか?

ドイツでは笑いが起きていました。日本人のイメージが主人公と完全に重なっていたみたいで、、、。それはいいことなのかわかりませんが (笑

ドイツ軍人のネタは?

ドイツ軍人は酒が強い。というセリフはもちろんウケていました。もちろんドイツで上映されると思って書いていないのでラッキーでした。

本多力さんをキャスティングした理由を教えて下さい。

もともとオーディションに来て頂いたのですが、見た瞬間に本多さんなら宇宙人に食べられる悲しい男を面白くしてくれると直感しました。あとちょっと美味しそうやなって。

画像5: ©2016 taberareruotoko

©2016 taberareruotoko

元々「ヨーロッパ企画」とは親交があったのでしょうか?

本多さんに決まってから製作にも参加して頂き、仮編集を見てもらったりとヨーロッパ企画の皆さんには本当にお世話になり、学んだモノ作り対する楽しみ方などは今の自分の指針になっています。

被食者認定を静かに受け入れる主人公村田。とてつもなく寂しく悲しかったです。わかりやすくショックを受けたり、取り乱したりするキャラクターにしなかったのは何故でしょうか?

幸せな人が食べられた方が人はすっきりします。嫌なやつが食べられた方が気持ちがいい。でも怒りや悲しさの感情を表に出すことすらできないとてつもなく悲しい人が食べられることで何か小さな光が見える方が僕は見たいものでした。

画像6: ©2016 taberareruotoko

©2016 taberareruotoko

後輩木下に殴られて「ぶん殴られるの初めてなんだ」って喜んでしまうシーン、いいですよね。殴られる事ですら新鮮で喜びを感じる村田の人生ってすごいです。また、終盤の伏線回収も見事でした。

そうですね、人に干渉されることがなかった人間を救う一手でした。でも個人的には脚本の小村とケタケタ笑いながら書いてました。どんなけ悲しいねんこいつ。って。

木下の恐い先輩佐々木のいや~なシーンがありますが笑、あのキャラクターはモデルがいますか?実体験とか?

完全に想像ですが、あれくらい意味のわからないことを当たり前の顔で言ってきたら。はいそうです。としか言えないですよね (笑、
僕はあの面白さを「圧倒的恐怖」と呼んでます。

「どんどんぶらぶら」名曲ですね。元々あった曲を採用されたのでしょうか?ひと:みちゃんさんをキャスティングした理由も教えて下さい。

最初はゆずみたいな人を探してたのですが、見つからなくてオーディションに来ていた中からギャンブルしました。
もう4年近い付き合いですが、未だに彼のことがわかりません。勝手に家に泊まりに来るので辞めてほしいです。

画像7: ©2016 taberareruotoko

©2016 taberareruotoko

ラストシーンの感想は様々だったでしょうか?あれをバッドエンドととるか、ハッピーエンドととるか。

まさに両極端でした。どっちとも取れると思います。ラストは見た人が考えてくれればと思いますが、彼が生き抜いた1週間を愛を持って見て頂きたいです。

本作の制作において、特に監督がこだわった部分はどこでしょうか?

最後の晩餐を食べるシーンの本多さんのお芝居とラストシーンです。ラストシーンはこれがやりたくて映画にしたのでこだわりました。あと真面目なストーリーですが宇宙人の名前が「P星人」というのは僕のこだわりが出ていると思います。

映画『食べられる男』予告

画像: 映画『食べられる男』予告 youtu.be

映画『食べられる男』予告

youtu.be

影響を受けたものを教えてください。文学、映画、その他ジャンルは問いません。

コーエン兄弟の映画と吉本新喜劇、松本人志さんのVISUALBUMです。
あと50年経って76歳になっても大好きだと言ってると思います。

新作「ウーマンウーマンウーマン」についても教えて下さい。どのような作品でしょうか?

冒険家の女がアホな女子大生に「私も冒険家になりたい」と言われたことをきっかけにぶつかり合う女の顔面会話劇。

男4人が温泉旅行に行くが幹事の男が夜勤明けで徹夜3日目。泥酔本音友情が入り混じった男の珍道中。女の話、男の話の2部構成の長編映画です。

元々の短編から男たちの話を加えた理由・経緯を教えて下さい。

女の話だけで作った30分の「ウーマンウーマン」が田辺・弁慶映画祭で観客賞を受賞しテアトル新宿で上映されるにあたり、長編化したく追撮しました。

次回作の計画などはございますか?もしくは、撮りたいテーマとかあったら教えてください。

様々な正義感がぶつかりあって笑いが生まれるような映画を作りたいです。

今回の期間限定オンライン上映についてコメントをお願いします。

また上映する機会をいただけて本当に感謝しています。あまり地方で上映できなかったので、地方の方も、もう見た方も、まだ見ていない方もこの機会に是非見て頂きたいです!楽しんでください!!!近藤啓介でした!!

<プロフィール>
1993年大阪府生まれ。2011年、映画監督を志し大阪芸術大学芸術学部映像学科入学。
共同監督した『小村は何故、真顔で涙を流したのか?』が第17回京都国際学生映画祭長編部門にてグランプリを受賞。
2017年CO2助成作品として制作した『食べられる男』がドイツニッポンコネクションで審査員特別賞を受賞し劇場公開。
その後、短編映画「ウーマンウーマン」が田辺弁慶映画祭、下北座映画祭で観客賞を受賞。2019年7月9日に新作『ウーマンウーマンウーマン』が田辺・弁慶セレクション(テアトル新宿)にて上映される。

<企画概要>

企画名:CO2オンライン上映特集(仮)
上映作品:「都会の夢」他、CO2助成作品 下記15作品を予定
販売期間:第一弾 7/8(月)~7/21(日)5作品
     第二弾 7/22(月)~8/4(日)5作品
     第三弾 8/5(月)~8/18(日)5作品

https://aoyama-theater.jp/feature/CO2_online

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