デンマーク発の新感覚サスペンス『THE GUILTY/ギルティ』の公開が、2019年2/22(金)全国公開となります。
「電話からの声と音だけで、誘拐事件を解決する」というシンプルな設定ながらも、予測不可能な展開で観る者を圧倒させ、第34回サンダンス映画祭では、『search/サーチ』(NEXT部門)と並び、観客賞(ワールド・シネマ・ドラマ部門)を受賞。
その後も第47回ロッテルダム国際映画祭観客賞/ユース審査員賞、第44回シアトル国際映画祭 監督賞の受賞などに加え、世界中の映画祭で観客賞を総なめに。第91回アカデミー賞®外国語映画賞 デンマーク代表にも選出され、早くも2019年上半期の映画界を席巻する作品となっています。
『THE GUILTY/ギルティ』はグスタフ・モーラー監督の長編デビュー作でありながらも、チャレンジに満ちたジャンルの作品。
88分間、映し出されるのは舞台となる緊急通報司令室と、主人公であるオペレーターの男のみという、まさに“新感覚サスペンス”映画。
犯人は、音の中に、潜んでいる。
人間が聴覚から得られる情報はわずか“11%”
88分、試されるのはあなたの想像力
これは誰も体験したことがない、新感覚サスペンス
世界中のメディアが絶賛の嵐!
背筋が凍る結末!―Hollywood Reporter
呼吸を忘れるほどの緊迫感!―Screen
リメイク権を巡って、ハリウッドでは争奪戦が起こるだろう―Variety
監督は「新しい形式を試したかった。制限された枠内でクリエイティブに制作したいという欲望を抱いていた」とインタビューで答えている。
「観る人に挑み、驚かせるようなジャンル映画を作りたい」という思いで作られた本作は、見事に観るものを今までの映画で体験したことない“新感覚”の世界に誘ってくれる傑作に仕上がった。そしてその稀有な体験を生み出すのは徹底的にこだわり抜かれた“音”である。主人公しか映し出されないにも関わらず、電話先の女性の声や事件現場が観る者の頭に鮮明に浮かび上がってくる。その秘訣はキャスティングにあった。
本作で誘拐された女性を演じるイェシカ・ディナウエは、声でのみ出演している。そのため、監督はあえて彼女の顔を見ずに、音声ファイルだけを聞いてブラインドオーディションを行ったという。
このオーディションについて、監督はこうインタビューに答えている「観客にそれぞれのイメージを思い浮かべてもらい、一緒に作品を作り上げていくというのがこの映画の主旨だ。どの作品でもそうだが、枠の外側にあるものを(=作品の中で直接語っていない)観客に思い浮かべてもらうというのが最も重要だと思うんだ。だからサウンドデザインや声だけで出演している役者も大事だった。役者に関しては、その人物を語れる独特の声を持った役者を求めていたから、ブラインド・オーディションを行ったんだ。
キャスティング会社があるシーンを役者に演じさせ、僕はその音声だけをもらった。彼らの見た目はもちろん、名前も有名な役者なのかも知らされず、声だけで判断したのさ。色々聞いていくうちに、どのような声であれば観客の想像力をかき立てられるかが明確に分かってきた。」さらに、その時を思い出して「彼らはオーディションをした役者の中でも、とても特徴的な声だったのだ。」と監督は振り返る。異例のオーディション方法で見出された彼らは、劇中でも一度聞いたら脳裏から離れない特徴的な声による、見事な熱演を見せている。
このような一風変わった方法をとった理由を監督は、「主人公と観客の目線を合わせ、距離をできるだけ縮めたかったから」と語っている。
キャスティング時点から既に“音と声だけしかない”という本作の設定にこだわったことが伺える。さらに、本作において徹底して追求されたリアリティは、“電話からの音と声”はもちろんのこと、映像にも現れている。
監督はあえてロングテイクを多用することで、撮影現場で起こる些細なミスも映画の中に取り込むという手法をとっていた。
加えて、主演のヤコブ・セーダーグレンには、「作品の主旨やリサーチ結果を共有し、キャラクターの背景などを話し合った上で、さらに脚本を一単語ずつ見ていき、なぜそのようなことを言うのか細かく分析していった。また、リハーサルは一切行わなかった。誘拐された女性と初めてセリフを合わせるのは、そのシーンを撮影する時だった。その新鮮さを求めていたから、事前に読み合わせはしなかったんだ。」と監督は答え、首尾一貫した本作のテーマへの徹底ぶりを語っていた。
これらのこだわりが、サンダンス映画祭で大絶賛され、異例のスピードで主演ジェイク・ギレンホールでハリウッドリメイクまで決定した傑作『THE GUILTY/ギルティ』を生み出したのです。
[STORY]
真夜中の緊急指令室。誘拐された女性からの通報。
解決の手掛かりは電話の声だけ。
緊急通報指令室のオペレーターであるアスガー・ホルム(ヤコブ・セーダーグレン)は、ある事件をきっかけに警察官としての一線を退き、交通事故による緊急搬送を遠隔手配するなど、些細な事件に応対する日々が続いていた。そんなある日、一本の通報を受ける。それは今まさに誘拐されているという女性自身からの通報だった。彼に与えられた事件解決の手段は”電話”だけ。車の発車音、女性の怯える声、犯人の息遣い・・・。微かに聞こえる音だけを手がかりに、“見えない”事件を解決することはできるのか―。
出演:ヤコブ・セーダーグレン、イェシカ・ディナウエ、ヨハン・オルセン、オマール・シャガウィー
脚本・監督:グスタフ・モーラー
製作:リナ・フリント
脚本:エミール・ナイガード・アルベルトセン
撮影監督:ジャスパー・スパニング
編集:カーラ・ルフェ
音楽:オスカー・スクライバーン
提供:ファントム・フィルム/カルチュア・パブリッシャーズ
配給:ファントム・フィルム
原題:The Guilty|2018年|デンマーク映画|スコープサイズ|上映時間:88分|
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