激動する韓国で、メディアを、政治を、時代を変えた心震えるドキュメンタリー。
『タクシー運転手 約束は海を越えて』『1987、ある闘いの真実』などのヒットが相次ぐ韓国から、さらに骨太な映画が日本上陸。李明 博(イ・ミョンバク)と朴槿恵(パク・クネ)政権による約 9 年間にわたる言論弾圧の実態を告発する『共犯者たち』。
2017 年 8 月に公開 された本作は、韓国で 26 万人動員というドキュメンタリーとして異例の大反響を呼び、映画公開後、奇跡の大逆転劇が起きた――。
長期保守政権による言論弾圧――主犯は大統領、共犯者は権力におもねった公共放送
2008年、〈米国産牛肉BSE問題〉などの報道により国民の支持を失いかけた李明博政権は、メデイアへの露骨な政治介入を始める。狙われたのは公共放送局KBSと公営放送局MBC。
政権に批判的な経営陣が排除され、調査報道チームは解散、記者たちは非制作部門へと追われた。
両局の労働組合はストライキで対抗するが、政権が送り込んだ新しい経営陣は解雇や懲戒を濫発。
その結果、政府発表を報じるだけの「広報機関」となった放送局は、〈セウォル号惨事〉で「全員救助」の大誤報を流し、〈崔順実(チェ・スンシル)ゲート事件〉の隠蔽に加担することになった......。
本作は、マスメディアを掌握し国を壊した「主犯」と、権力に迎合して韓国の報道を骨抜きにした「共犯者たち」の実態を暴き、国民を巻き込む大ムーブメントとなったジャーナリストたちの闘いを追った、これまで日本のメディアが報じなかった珠玉のドキュメントだ。
12/1(土)よりポレポレ東中野にて公開のドキュメンタリー映画『共犯者たち』。公開を記念して劇場イベントの開催が決定いたしました。12/15 (土)には森達也さん×堀潤さんの豪華トークショーを行います。
<東京メイン館・ポレポレ東中野 劇場イベント>
◎12/15(土)12:20回『共犯者たち』上映後 特別トーク!
ゲスト:森達也さん(映画監督/作家) × 堀潤さん(ジャーナリスト/キャスター)
◎12/1(土)12:20 回『共犯者たち』上映後
監督・スタッフのビデオメッセージ上映 & 岡本有佳さん(編集者)によるレクチャー
◎12/9(日)12:20 回『共犯者たち』上映後
李美淑さん(立教大学 助教授)によるレクチャー
◎12/22(土)12:20 回『共犯者たち』上映後トーク
金香清さん(コラムニスト、翻訳家) × ハン・トンヒョンさん(日本映画大学教員)
さらに阪本順治さん、荻上チキさん、東京新聞・望月衣塑子記者ら各界から熱いコメントが届いています。
コメント
※敬称略/順不同
社会派ドキュメンタリーは敷居が高いと思っている方がいれば、
言いたい。これは至極のエンターテインメントである。
泣けるし、笑えるし、最後には、
自分たちの国に置き換えざるをえなくなる。
『タクシー運転手 約束は海を越えて』『1987、ある闘いの真実』を観た方々は、
この二本、『スパイネーション/自白』『共犯者たち』
を観ないと完結しない。
自分の生活に没している人ほど、感動します。
―――阪本順治(映画監督)
国を私物化するために「共犯者たち」を送り、
メディアを支配していく権力者。
報道というチェックが入らなければ、個人に「自白」
を強要して抹殺することもたやすい。
「弾圧からの解放」が、歴史に刻まれているはずの韓国で、
今なお続く闘いの記録。
―――荻上チキ(評論家・ラジオパーソナリティ)
メディアは危険だ。でも僕たちはメディアを手放せない。
ならば対抗策は一つ。メディアを以てメディアを制す。
これができるかどうかに、国の存亡がかかっている。
―――森 達也(映画監督/作家)
2014年5月、私は韓国公共放送KBSを訪ねた。
この映画の舞台だ。
大統領府からの圧力に抗議し職員がストを続けていると聞き、
いてもたってもいられなくなった。
その前年私はNHKを辞めた。屈したくなかったからだ。
エレベーターホールではプラカードを掲げた若い職員たちが声をあ
げていた。
夢中でカメラを回しマイクを向けた。「
公共放送は国民の財産です。権力者の所有物ではない。
国民の財産です」。
この声が届くか? 見るべきだ。日本でこそ、いま。
―――堀 潤(ジャーナリスト/キャスター)
大統領による露骨なメディア介入に屈する韓国大手メディアの“
共犯者”たち。
だが、反骨の記者たちは、自らの存在意義をかけ、腐敗を許さず、
マイクを向け続けた。
これは“対岸の火事”ではない。
―――望月衣塑子(東京新聞記者)
映画『共犯者たち』予告編
監督:チェ・スンホ
脚本:チョン・ジェホン 撮影:チェ・ヒョンソク 音楽:チョン・ヨンジン
製作:ニュース打破
2017 年/韓国/105 分/DCP/カラー/原題:공범자들(英題:Criminal Conspiracy) 日本語字幕:安田幸弘/字幕監修:根本理恵
配給:東風
12 月 1 日(土)より東京・ポレポレ東中野ほか全国順次
[同時公開]『スパイネーション/自白』**(監督:チェ・スンホ 製作:ニュース打破)
KCIA から国家情報院へ 40 年間にわたる〈北朝鮮スパイ捏造〉の真相 権力の中枢をえぐり 国家の嘘を暴く 本物のジャーナリズム**