函館の夏、まだ何ものでもない僕たち3人はいつも一緒だった―
佐藤泰志の原作をもとに、若手実力派俳優と新鋭監督がつくりだした、
今を生きる私たちのための青春映画。
函館郊外の書店で働く「僕」と一緒に暮らす失業中の静雄。「僕」と同じ書店で働く佐知子が加わり、3人は、夜通し酒を飲み、踊り、笑いあう。だが微妙なバランスのなかで成り立つ彼らの幸福な日々は、いつも終わりの予感と共にあった。
『海炭市叙景』(10)、『そこのみにて光輝く』(14)、『オーバー・フェンス』(16)に続く、佐藤泰志の小説の映画化4作目。監督を務めたのは、『Playback』(12)、『THE COCKPIT』(15)など意欲的な作品を制作してきた新鋭・三宅唱。
原作の骨格はそのままに、舞台を東京から函館へ移し、現代の物語として大胆に翻案した。
今回、解禁されたティザービジュアルでは、柄本佑が演じる「僕」、石橋静河演じる佐知子、染谷将太演じる静雄の3人が函館のクラブで過ごした一夜のシーンが採用されている。
また同時に解禁された特報では、その3人がビリヤードやクラブで楽し気に過ごす姿に加えて、「1、2、3、4…」とカウントダウンする声が入り、「僕にはこの夏がいつまでも続くような気がした。9月になっても10月になっても、次の季節はやってこないように思える。」という「僕」によるモノローグが印象的な構成となっており、ラストは夜景の向こうに広がる函館山を捉えたシーンで終わっている。
本作の音楽を制作したのは、ヒップホップユニット「SIMI LAB」のトラックメーカーHi'Spec。
三宅監督の前作『密使と番人』(17)でも音楽を担当した彼だが、今作では同メンバーのOMSBと共に劇中にも出演している。
また撮影は、三宅唱監督作品では、『Playback』(12)、『密使と番人』(17)、近年では塩田明彦監督『風に濡れた女』(16)、内藤瑛亮監督『ミスミソウ』(17)等の撮影を務めた四宮秀俊が担当している。若手実力派俳優と新鋭スタッフが結集して作り上げた本作に期待が高まるところだ。
『きみの鳥はうたえる』予告
『きみの鳥はうたえる』2018年/106分/2.35/カラー/5.1ch
出演:柄本佑 石橋静河 染谷将太 足立智充 山本亜依 柴田貴哉 水間ロン OMSB Hi'Spec 渡辺真起子 萩原聖人
脚本・監督:三宅唱
原作:佐藤泰志(「きみの鳥はうたえる」河出書房新社/クレイン刊)
音楽:Hi'Spec
撮影:四宮秀俊/照明:秋山恵二郎/録音:川井崇満/美術:井上心平
企画・製作・プロデュース:菅原和博
プロデューサー:松井宏
製作:函館シネマアイリス
制作:Pigdom
配給:コピアポア・フィルム、函館シネマアイリス
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