知られざる沖縄返還の裏面史を伝える映画『返還交渉人 いつか、沖縄を取り戻す』が 6 月 30
日ポレポレ東中野、7 月 7 日桜坂劇場ほか全国順次公開いたします。
今まで語られることのなかった実在の外交官千葉一夫を演じるのは井浦新。
米軍の理不尽な圧政に泣き、沖縄の現状に泣いたという人間味溢れる千葉の奮闘が描かれた予告映像が公開されました。
1972 年 5 月 15 日、沖縄返還。
日本のプライドをかけアメリカと闘った外交官、“千葉一夫”を知っていますか?
沖縄返還で外交交渉の最前線にいた実在の人物、千葉一夫。
返還交渉が始まった 1960 年代。千葉は、本土から切り離され、アメリカの統治下にあった沖縄から核兵器を撤去させ、ベトナム戦争の出撃拠点としないよう、 アメリカと激しい外交交渉を重ねた。さらに何度も沖縄に足を運んでは、人々の苦悩に真摯に耳を傾けた。挫折しかけながらも妻・惠子に支えられ、「鬼の千葉なくして沖縄返還なし」と称された伝説の外交官が生涯をかけて貫いたものとは――。
出演者並びに美輪明宏、茂木健一郎、鳥越俊太郎各氏からのコメント到着!
【井浦新コメント】
真剣に、本気で生きる千葉一夫さんの姿が、深く胸に突き刺さった。 千葉さんが見た沖縄、そして闘い続けた日本は、あれからどう変わったのだろうか。 僕たちは真実を知らなくてはならない。
【戸田菜穂コメント】
「沖縄をこの国に取り戻す!!」 そう断言した男の、なんとたくましく魅力的なことか!!日本の歴史を変えた、魂と信念の男の妻を演じて 一年経つが、私はいまだにその熱が冷めやらない。
【美輪明宏(歌手 俳優 演出家)コメント全文】
おごれる戦勝国、米国にとって従順ならざる日本人が、白洲次郎以外にもここに居たのである。 これは特に政官界人達必見の映画である。演出も俳優陣も素晴らしい。
【茂木健一郎(脳科学者)コメント全文】
沖縄返還の舞台裏に、もう一人の「白洲次郎」がいた!プリンシプルを譲らず、アメリカに対峙した外交官 を井浦新が熱演。歴史の渦の中で、貫かれた志。この映画は、傑作にして衝撃のスクープでもある。
【鳥越俊太郎(ジャーナリスト)コメント全文】
沖縄の辺野古に基地が新しく造られようとする今、この映画の登場は大きな希望の光を与えてくれる。「い つか、沖縄を取り戻す」を心に秘め沖縄返還交渉にあたった外交官が日本に実在した!驚きと感動の映画だ
主演・井浦新が返還交渉の知られざる立役者を熱演!!
沖縄に人生をかけた男の生き様を知れば、本当の戦後史が見えてくる。
主人公の千葉を演じるのは、40 代に入り益々活躍の場を広げる井浦新。撮影前に単身沖縄に渡り、基地の在 り様や文物を見学し「千葉さんの“怒り”を腹の底に溜め込んだ」という井浦は、“鬼の交渉人”を見事に演じきり、 新境地を見せている。
戸田菜穂は、妻・惠子の知的で上品な美貌に隠された“情熱”を体現した。又、当時の外務官僚、沖縄主席を演じる尾美としのり、佐野史郎、大杉漣、石橋蓮司といった映画界の名優たちの演技合戦は本 作に重厚感とリアリティーを与えている。音楽は「あまちゃん」などの大友良英、語りは沖縄戦を描いた岡本喜八監督の傑作『激動の昭和史 沖縄決戦』にも出演している、日本映画界の至宝である仲代達矢が担当。
2010 年の外務省の“密約問題”調査により、72 年の沖縄返還当時の外交資料がほぼ全て公開された。資料を読み解くと、対米交渉・対沖縄折衝の両面で 1 人の外交官が大きな役割を担ってきた事が初めて判った。
本作は、 黒衣の外交官である千葉の存在を非公開資料や遺族への丹念な取材から掘り起こした、宮川徹志の「僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫」を原案にして、沖縄返還交渉の裏面史を骨太に描き昨年放送された NHK ドラマに、新たな映像を加え再編集した劇場版として上映が実現しました!
予告映像は、「沖縄を取り戻す、日本を取り戻すそれが僕の仕事だ」と真っ直ぐに語る若き日の千葉一夫(井浦新)の言葉から始まる。千葉の直属の上司役・佐野史郎、尾美としのり、駐米大使役・大杉漣、琉球政府主席役・石橋蓮司らとぶつかりながら、アメリカとの一筋縄ではいかない返還交渉を成し遂げるために突き進む豪傑な千葉の様子が映し出されています!
井浦新 主演『返還交渉人 いつか、沖縄を』予告
井浦新 戸田菜穂 尾美としのり 中島歩 みのすけ
チャールズ・グラバー 吉田妙子 平良進 津波信一 佐野史郎 大杉漣 石橋蓮司
脚本:西岡琢也 音楽:大友良英 語り:仲代達矢
原案:宮川徹志「僕は沖縄を取り戻したい 異色の外交官・千葉一夫」(岩波書店刊)
プロデューサー:西脇順一郎
監督:柳川強
資料提供:那覇出版社、那覇市歴史博物館、沖縄県公文書館
制作・著作:NHK
配給:太秦 【2018年/100分/DCP/16:9/日本】
©NHK