昨年につづき、カンヌ国際映画祭対Netflixの攻防が繰り広げられている。
現在、発表される予定であった作品のうちNetflixが絡んだ5作品が宙に浮いている。
例によってフランスでの劇場公開、そして、36週間後の配信というカンヌの主張に対して、Netflixは受け入れていない中で、現在、12日の上映作品発表を前に検討中のままとなっている。
「我々はまだ話をしている、」とカンヌ芸術監督ティエリー・フレモーは語っているが、2017年のルールを繰り返し強調、「私はそれを尊重するが、配信は彼らの経済モデル。」「しかし、我々は、劇場公開を取得したフィルムを持っていたいです。」と話す。
カンヌで上映が期待されながら、上映が危ぶまれる5作は以下の作品。
アルフォンソ・キュアロン監督 『Roma』
キュアロン監督にとってアカデミー賞で監督賞のほか6冠に輝いた2013年の『ゼロ・グラヴィティ』以来の作品となる新作。
ジェレミー・ソルニエ監督 『Hold The Dark』
カンヌ映画祭で国際批評家連盟賞に輝いた『ブルー・リベンジ』や『グリーン・ルーム』などのジェレミー・ソルニエ監督の最新作。
ストーリーは、アラスカの人里離れた村に住む少年が、オオカミに殺される事件が発生。両親の依頼により、一人の野生動物学者が調査に乗り出すが、事態は思わぬ方向に進み始める。
出演はジェフリー・ライト、 アレクサンダー・スカルスガルド、 ジェームズ・バッジ・デール
ポール・グリーングラス監督 『Norway』
『ボーン・スプレマシー』『ボーン・アルティメイト』などのポール・グリーングラス監督最新作。・
オーソン・ウェルズ監督 幻の遺作完全版『The Other Side Of The Wind』
未完のままだったオーソン・ウェルズ監督の幻の遺作。
年老いた映画監督が、カムバックをかけた映画を完成させるため四苦八苦する姿を描いた風刺作品。
フィルムが見つかりその状態を確認するドキュメント
http://www.wellesnet.com/netflix-cannes-orson-welles/
モーガン・ネヴィル監督「They'll Love Me When I'm Dead」
オーソン・ウェルズ監督と幻の遺作『The Other Side Of The Wind』の再生を追いかけたドキュメンタリー。
監督は『バックコーラスの歌姫たち』でアカデミー賞に輝いたモーガン・ネヴィル。