ヴェネチア国際映画祭、東京フィルメックスなどでも上映され、好 評を博した五十嵐耕平&ダミアン・マニヴェル共同監督作品『泳ぎすぎた夜』(4/14 よりシアター・イメージフ ォーラムにて公開)の本予告編を解禁致します。加えて以前に頂いた谷川俊太郎さん(詩人)、諏訪敦彦さん(映 画監督)、奈良美智さん(美術家)に加えてミュージシャンのイ・ランさん、曽我部恵一さん、演劇作家の岡田 利規さんより本作への推薦コメントを頂きました。
また 4 月 14 日(土)からのシアター・イメージフォーラム での公開に併せて、フランスから共同監督のダミアン・マニヴェル監督も来日致します。
また主演の古川鳳羅(こがわ たから)くんも青森からやってきて、五十嵐耕平監督と3人で 14 日に舞台挨拶を行います。15 日(日)に は本作へコメントも寄せて頂いた諏訪敦彦監督、16 日(月)は爆音映画祭主宰の映画評論家、樋口泰人さんを お呼びして両監督と共にトークを行われることとなりました。
『泳ぎすぎた夜』推薦コメント
私たち異邦人は慣れない世界の中で社会の法と秩序をぎこちなく体得しながら歩いていく。
良いことも悪いこともすべてが不慣れに感じたとき、私たちは鞄にぶら下がったキーホルダーの音に安定を探し、小さな声で歌を歌う。
―イ・ラン(ミュージシャン)
ぼくは、この少年からたくさんのことを学ばねばならない。
―曽我部恵一(ミュージシャン)
実写映画なのに、アニメーションを見ているようだった。すぐれたアニメーションを。風景の中にも人間の動きの中にも宿っている、生命というか、もこもこした蠢きを、こんなにも手に取るように味わわせてくれるなんて!
―岡田利規(演劇作家、小説家、チェルフィッチュ主宰)
五十嵐&ダミアンの、いわゆる「はじめてのお使い」ですね、微笑
―ホンマタカシ(写真家)
人間ももともとはけものと同じ生きものだった。
言葉がないと、意味の仮面がはがれて、いのちのナマの姿が見えてくる。
―谷川俊太郎(詩人)
少年の些細な一挙手一投足になぜか私の視線は釘付けになる。ひとりの少年が雪の中を歩き、走り、立ち止まり、見つめ、眠る。誰にも出会うことなく、ひとりさまよう少年、ただそれだけで一本の映画ができると誰が想像するだろう。
―諏訪敦彦(映画監督)
★タイムテーブル、イベント決定!★
タイムテーブル:
4/14(土)~4/20(金)13:00/15:00/17:00/19:00
4/21(土)~5/11(金)11:00/21:10
4月14日(土)13:00、15:00の回上映後、舞台挨拶
ゲスト:古川鳳羅 (こがわ たから)、五十嵐耕平(本作監督)、ダミアン・マニヴェル(本作監督)
4月15日(日)15:00の回上映後、トーク
ゲスト:諏訪敦彦(映画監督)、五十嵐耕平、ダミアン・マニヴェル
4月16日(月)19:00の回上映後、トーク
ゲスト:樋口泰人(映画評論家、音楽評論家、boid主宰)、五十嵐耕平、ダミアン・マニヴェル
劇場:シアター・イメージフォーラム 東京都渋谷区渋谷2丁目10−2
雪で覆われた青森の山々を舞台に、6 歳の少年の小さな冒険が始まる。
日本とフランスの新鋭監督、ダミアン・マニヴェル(『若き詩人』)と五十嵐耕平(『息を殺して』)が、冬の青森を舞台に一人の少年の小さな冒険を捉えた『泳ぎすぎた夜』。
この度、解禁された予告編では、冒頭に詩人の谷川俊太郎さんの コメント「人間ももともとはけものと同じ生きものだった。/言葉がないと、意味の仮面がはがれて、いのちのナマの姿が見えてくる。」が紹介され、雪に覆われた美しい青森の朝景色が映し出される。
そんな、朝に目を覚ました一人の少年。 布団の横には彼が描いたカラフルな<魚>のお絵かきの紙がある。ランドセルにそれを詰めて登校する少年。そのまま学校には行かずに、道のない雪原を歩き始 めた彼は、<電車>に乗り、未知の<街>へ向かうことになる。そこにお父さんの働いている魚市場がある。お父さんに自分の書いた魚の絵を見せるための小さな冒険が始まる様子が映し出されている。けれども、<犬>と吠えっこしたり、 カーブミラーに雪をぶつけたり、全然辿りつきそうな気配がない。そんな中、< 雪>の冷たさが身に染みてきて、やがて<吹雪>がやってくる。少し途方に暮れた様子の少年は、もっていたデジカメに写っている、魚市場と<お父さん>の写真をじっと見つめる。
果たして、少年はお父さんに会って、無事に暖かい家に帰 ってくることが出来るのか。この類い稀な存在感で少年を演じた古川鳳羅(こがわたから)くんは実際に青森県平川市に住む男の子。劇中で彼を取り巻く家族も、実際の家族が出演している。
大人になるにつれて失っていく、子どもだけが持っている、ある種、動物的ともいえる豊かな感覚、そこに流れる無限に近い時間を捉えた本作は、ヴェネチア国際映画祭、東京フィルメックスほか映画祭で上映され高く評価された。
予告編の最後には、少年と同じように青森出身の美術家、奈良美智さんによるコメント「小さかった 自分はそこにいて、その雪国の風景は、見上げれば空が広く、歩き出せば真っ白な雪原だ。あの頃の自分の感情が蘇ってくる。」が紹介される。この一人の少年の冒険の結末はぜひ劇場で確認して頂きたい。
五十嵐耕平 & ダミアン・マニヴェル監督『泳ぎすぎた夜』予告
ストーリー
雪で覆われた青森の山々。毎晩、魚屋の父は街の市場に出かけてゆく。父の出がけに目を覚ました6歳の息子は、そのあと眠ることが出来ない。皆が寝静まる家の中、少年は絵を描き、それをランドセルにしまう。翌朝、彼は眠い目をこすりながら学校へと登校するのだが、いつしか道をそれて、雪の中をよろめきながら街を目指す。少年の小さな冒険が始まる。
『泳ぎすぎた夜』(仏題: La nuit où j'ai nagé )
◆キャスト:古川鳳羅 (こがわ たから)、古川蛍姫 (こがわ けいき)、古川知里 (こがわ ちさと)、古川孝 (こがわ たかし)、工藤雄志 (くどう ゆうし)、はな(犬)
◆監督:五十嵐耕平 & ダミアン・マニヴェル
◆プロデューサー:ダミアン・マニヴェル&マルタン・ベルティエ&大木真琴
◆撮影監督:髙橋航 ◆照明:跡地淳太朗◆録音:ジェローム・プティ&高橋玄
◆助監督:上田真之、平井敦士◆編集:ウィリアム・ラブリ◆カラリスト:ヨブ・ム ーア
◆音楽:ジェローム・プティ
◆フランス配給・海外セールス : Shellac / シェラック
◆制作プロダクション:NOBO
◆製作 : MLD Films 2017/フランス・日本/DCP/4:3/color/5.1ch/79 分
©2017 MLD Films / NOBO LLC / SHELLAC SUD
4 月 14 日(土)より
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