『彼の見つめる先に』に寄せて

太陽の光も月の光も、そして重力もすべての人間に平等に降りかかるわ。惑星や衛星の動きが互いに影響を及ぼし合うように、障害者も健常者も男性も女性も大人も子供も互いに影響を及ぼし合う。そしてその区別自体がナンセンスだと教えてくれるわ。

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太陽の光や熱、月の満ち欠け、そして重力はすべての人間に平等に降りかかり、すべては影響を及ぼし合う。障害者も健常者も男性も女性も大人も子供も居互いに影響を及ぼし合う。そしてその区別自体がナンセンスだと教えてくれるわ。

画像: 海外ポスター

海外ポスター

世界には太陽が降り注ぐ時間帯があれば、月が照らす時間帯もある。両者が存在してはじめて世界は調和する。そして健常者も障害者も男性も女性も大人も子供も共存し、はじめて世界は調和する。目に映らなくともそれらは常に存在し、その役割を果たしている。

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もはや健常者も障害者も男性も女性も大人も子供の区別はない。それぞれの人生を精一杯生き、お互いを必要とし、互いを尊重する敬意があるだけ。この映画その普遍性を教えてくれるわ。

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すべての人はそれぞれの人生を背一杯生き、お互いを必要としている。もし「健常者」「障害者」「男性」「女性」「大人」「子供」という言葉だけでしか社会を見ることができなければ、それこそ真の盲目といえるわね。 

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太陽は徐々に沈み、徐々に昇る。完全な昼間がないように完全な夜も存在はしない。自然界ではその境目はない。同じように人間も「健常者」「障害者」「男性」「女性」「大人」「子供」といった言葉で括ることは意味がない。

ヴィヴィアン佐藤(ドラァククイーン/美術家)

ヴィヴィアン佐藤 略歴
美術家、文筆家、非建築家、映画批評家、ドラァグクイーン、プロモーター。ジャンルを横断していき独自の見解で何事をも分析。自身の作品制作発表のみならず、「同時代性」をキーワードに映画や演劇など独自の芸術論で批評/プロモーション活動も展開。 野宮真貴、故山口小夜子、故野田凪、古澤巌など個性派のアーティストとの仕事も多い。2011年からVANTANバンタンデザイン研究所で教鞭をもつ。各種大学機関でも講義多数。

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『彼の見つめる先に』本予告

画像: 『彼の見つめる先に』本予告 youtu.be

『彼の見つめる先に』本予告

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■監督・脚本:ダニエル・ヒベイロ  
■出演:ジュレルメ・ロボ、ファビオ・アウディ、テス・アモリン、ルシア・ホマノ、エウシー・デ・ソウザ、セウマ・エグレイ
配給:デジタルSKIPステーション/アーク・フィルムズ 
字幕翻訳:増子操 
後援:ブラジル連邦共和国大使館
<2014年/ブラジル/96分/英題:The Way He Looks/原題:Hoje Eu Quero Voltar Sozinho/PG12>

新宿シネマカリテほか全国順次公開中!

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