映画『息衝く』公開記念
木村文洋監督の作品群を一挙上映!『へばの』『愛のゆくえ(仮)』特別上映
鈴木邦男、宮台真司ら登壇!2.23前夜祭イベント開催!
常に社会と個のあり方と関わりに、鋭く問題を投げかけてきた
木村文洋監督の作品群を一挙上映!
宗教・原発・家族をテーマに掲げ、宗教団体で育った青年たちの群像を描く木村文洋監督の最新作『息衝く』の公開を記念し、公開劇場であるポレポレ東中野では、公開前週の2月17日(土)から23日(金)の一週間、木村文洋監督の過去作を特集上映します。
木村監督の長編デビュー作『へばの』は、3.11の福島第一原発事故が起こる以前より、その問題意識により制作された作品。核燃料再処理工場がある青森県六ヶ所村を舞台に、それと共存し生きる土地の人々が、被ばくや環境変化を経ても尚もそこに残るのか、そうでないのかを問うた、今なお刺激的な作品です。
『愛のゆくえ(仮)』は、「地下鉄サリン事件」オウム真理教の幹部・平田信と、逃亡を助ける女性の、実在の話をベースに、そのありえたかもしれない束の間の愛のすがたを描いた作品。この宗教のモチーフが『息衝く』にも引き継がれていることは言うまでもありません。
そして今回蔵出し上映となる『なしくずしの志』は木村監督の初期作品。外では正体不明の衝突が起こっている中、室内で世界を俯瞰するための“地図”をつくる集団の議論とやり場のない想いが描かれます。『息衝く』に繋がるテーマをもった初期衝動溢れる異形の作品です。
常に社会と個のあり方と関わりに、鋭く問題を投げかけてきた木村文洋監督の作品群を俯瞰して鑑賞するまたと無い機会となります。
2月17日(土)から23日(金)の一週間ポレポレ東中野で開催
鈴木邦男、宮台真司ら登壇!宗教、政治について徹底的に語り尽くす!
2.23前夜祭イベントをロフト9渋谷で開催!
宗教団体「生長の家」での青年時代と集団生活、その思想を三島由紀夫没後「一水会」へ結集させ、今なお、政治活動家として発言を続けている鈴木邦男氏。
戦後の日本の宗教団体とその思想、そして鈴木氏自身が、何を内なる動機として活動を続けてきたのか。加えて本作の宗教団体と登場人物たちを鈴木氏がどう見たのかを伺います。
加えて、90年代、オウム真理教事件より社会学者のキャリアをスタートさせ、政治、社会、性愛に至るまで広く現代日本を射程に捉えている宮台真司氏さんも登壇。
宮台氏がこの現代社会で必要な“正しさ”をどう考えるのか。また3.11以後のこの社会の姿を、本作を軸として語って頂きます。
映画側からは、98年、京都大学在学中に創価学会に一年所属し、その後自主映画製作を開始した木村文洋監督。そして本作の脚本にも関わり、ゼロ年代より派遣労働やフリーター問題に密接にコミットし、『フリーターにとって「自由」とは何か』などの著作もある批評家の杉田俊介さんに登壇頂きます。
トーク後には、本作の音楽を務めたミュージシャンの北村早樹子さんによるミニライブを行います。本作公開の直前に開催される“息衝く”わたしたちの運動に是非ご参加下さい。
日本のタブーに果敢に挑んだ-木村文洋監督最新作『息衝く』予告
『息衝く』
監督:木村文洋
脚本・プロデューサー:桑原広考 中植きさら 木村文洋
脚本:杉田俊介 兼沢晋
撮影:高橋和博
撮影・照明:俵謙太/俗音:近藤崇生/助監督:遠藤晶/編集:上田茂/音楽:北村早樹子/録音・ミックス:葛西敏彦/宣伝美術:大橋祐介
宣伝・配給協力:岩井秀世
製作・配給:team JUDAS 2017
2017年/DCP/16:9/130分 ©teamJUDAS2017