世界27カ国を巡って捨てられたダンボールを拾い、
それを素材にダンボール財布を作る活動をしているCartonの島津冬樹。
あなたにとって人生を変える「大切なもの」は何か。
ただひたすら「好き」を追いかけたひとりのアーティストから放たれる
「今」と「未来」の輝きー
長編ドキュメンタリー映画『FROM ALL CORNERS』(邦題:旅するダンボール (仮))がこの度、3月9日からアメリカ・テキサス州オースティンで開催されるサウスバイサウスウェスト・フィルム 「DOCUMENTARY SPOTLIGHT」(スポットライト部門)に正式出品されることが決定致しました。
■ダンボール・アーティストという新時代のクリエイターを描く
描かれるのは、世界27カ国を巡って捨てられたダンボールを拾い、それを 素材にダンボール財布を作る活動をしているCartonの島津冬樹。
その活動は、NHK「所さん!大変ですよ」や、TBS「新・情報7DAYS ニュースキャ スター」などで取り上げられ、楽しくアップサイクルを実現する新時代のクリエイターとして大注目のアーティスト。
本年1/24〜3/19まで、国立新美術館のスーヴェニア・フロム・トーキョーで、過去最大300点の財布の展覧会を開催中で、島津の作るダンボール財布は、その希少性から1万円か ら3万円の値付けがされ、外国からの観光客に人気の日本土産となっています。
オリジナルサウンドトラックを手がけたのは、『サケボム』のOST が高い評価を得た映画音楽作曲家の吉田大致。プロデューサーは、汐巻 裕子。
ピクチャーズデプトとして2作目の入選作品
ピクチャーズデプトでは、2013年に濱田岳主演『サケボム』で同映画祭へ入選しています。その他、日本からの過去の 出品作品は、X JAPANの封印された歴史を描いたドキュメンタリー『WE ARE X』(2016年、デザイン部門観客賞受賞) や、三池崇監督『十三人の刺客』、山田洋次監督『隠し剣 鬼の爪』、清水崇監督『The Gurdge(呪怨)』、北村龍平監督 『あずみ』などがあります。
監督は、ハリウッドをベースに映画の製作現場で活躍中のディレクター、岡島龍介。
ユニー クなアーティストを描くドキュメンタリーでありながら、ハートフルな人間ドラマを浮き上がらせつつ、グローバルな環境問題にも新しい提唱を行なった手腕が、選考スタッフからも高く評価されました。
■SXSW(South by South West)とは?
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アルフレッド・ヒッチコック監督の『North by North West(北北西に進路を取れ)』に由来して名付けられた、毎年3月にアメリカ・テキサス州オースティンで開催されるMUSIC(音楽)、FILM(映画)、INTERACTIVE(インタラクティブ)部門からなる全 米最大級のエンターテインメント複合フェスティバルです。 1986年に音楽祭として立ち上がったSXSWは、その後瞬く間に世界最大の音楽コンベンションの場へと成長し、1994年からは映画祭部門をスタート、1998年からはインタラクティブ(IT)のコンベンションもスタートし、Twitterが誕生したフェスとして一躍脚光を浴びたことでも有名となり、本年度の基調講演はマイクロソフト会長のビル・ゲイツの妻、メリンダ・ゲイツ女史やデル・コンピューターのCEO、マイケル・デル、また映画界からはリチャード・リンクレイター監督(6歳のボクが大人になるまで)が行うことが決定しています。まさに、3月のオースティンは世界で一番エキサイティングな場所となり、世界中から多くのエンタテインメント業界のアーティストやプロデューサーが集まる巨大なフェスティバルです。
■世界中の新しい「映画の才能」を掘り起こす<SXSW Film>
映画部門であるサウスバイサウスウェスト フィルム<SXSW Film>は、ジャンルにこだわらず世界中から新しい「映画の才能」を掘り起こす事をその目的の一つとして掲げ、開催を重ねるごとにその実績は賞賛を浴び、世界からの注目度が高まっています。映画祭開催期間中には何千何万という単位で映画ファン、映画関係者、報道陣が詰め掛け、フィルム メーカーの登竜門として世界へアピールする絶好の機会を生む映画祭として位置づけられています。短編映画部門では、 米アカデミー賞(オスカー)や英国アカデミー賞BAFTAへの参加資格を得られることでもその格付けが重要視されている 映画祭として位置づけられています。「DOCUMENTARY SPOTLIGHT」(スポットライト部門)は、世界中から新作長編ドキュメンタリー映画が集まり、特に注目の作品にスポットライトを当てるという趣旨でセレクションされた部門です。ワール ドプレミア、北米プレミア作品のみが選考対象となります。
■島津冬樹 コメント
段ボールと向き合ってきた8年間を詰め込んだCartonの今までの活動の集大成 とも言える映画であり、「段ボール」という単なる素材という枠を超えた、心温まる物語が詰まっています。この映画を通じて「不要なものから大切なものへ」と いうCartonのコンセプトが少しずつ広まっていけばいいなと思っております。
プロフィール
1987年、神奈川県生まれ。2012 年多摩美術大学情報デザイン学科卒業。 2015年、広告代理店を経てアーティストへ。 「不要なものから大切なものへ」を コンセプトに、2009年より路上や店先で放置されている段ボールから、財布を作るCartonをスタート。日本のみならず、25カ国以上を周り段ボールを集めて は財布を作ったり、コレクションしている。また現在では国内外での展示やワー クショップを開催している。
■監督:岡島龍介 コメント
とてもハートフルな作品に仕上がったと思います。撮影当初は映画のゴールが見いだせず四苦八苦しておりましたが、『温かい』をキーワードに物語がうまく絡み合い、求めていたゴールに到達できたのではないかと思います。撮影協力者、ロケーションなど様々なところでも人の温かさに触れ劇中以外のところでも 『温かい』がキーとなりました。小さな日本の片隅でダンボール財布を作る島津 氏がなぜ世界に注目されるようになったのか?今世界が求めているのは何なのか?是非この映画でその答えを探してみてください。
プロフィール
宮城県仙台市出身。日本でのオンライン/オフラインエディター&番組ディレクタ ーとして活動後、2007年に渡米。Santa Barbara City Collegeに入学後、2009 年にInternational School of Mostion Picturesへ編入。卒業後はロサンゼルス でフリーランスのエディター&ディレクターとして活動。CM,MV,ドキュメンタリー 、ファッション、長編、短編映画とジャンルを問わず編集業に関わる。2015年に 日本へ拠点を移し、”Avalon Pictures”として活動中。近作にミズノのTVCMな どがある。
■音楽:吉田大致 コメント
From All Cornersは、一人のユニークなアーティストの紹介を超えた、「生き方 」や「愛」などの普遍的なテーマについて、私自身考えさせられる作品になりました。エンタテーメント性のあるドキュメンタリーフィルムに、映画音楽のアプローチで彩りを加えることは長年の目標でもありました。今回それがかない、さら にはSXSWへの正式出展決まり、大変光栄です。個人的には『サケボム』に続く2作品目の映画音楽の出展になりますが、今回初めて現地に足を運び、作品の反響やSXSW自体を直接体感できることにワクワクしています。世界の多く の方に映画を楽しんでいただければ幸いです。
■プロデュース:汐巻裕子 コメント
ただひたすら「好き」を追いかけたひとりのアーティストから放たれる「今」と「未来」の 輝きを、ぜひ多くの人に感じてもらいたいという思いをスクリーンに焼き付けました。大切とは、人とものが関わって生まれるようだ、岡島監督のフィロソフィにも強く共感しました。島津くんにとっては、段ボールでしたが、あなたにとって、人生を変えるかもしれ ない「大切なもの」はなんでしょうか?そんな映画をワールドプレミアの場として、映画、 音楽、インタラクティブを中心に、ありとあらゆる生活環境とエンターテイメントが交わる場所であるサウス・バイ・サウスウェストでお披露目できることを、大変光栄に思います。世界中の人に島津くんの「行為」と、リサイクル、リユースを超えた「アップサイクル」の波が伝わっていけばいいなと思います。
『FROM ALL CORNERS』インターナショナル版予告
<ストーリー>
私たちは、捨てる。 大切だったものの、いつか捨てる。 例えば、恋人と一緒に買ったコーヒーカップ。 その時は大切だったはずの「もの」 だけど、もしその恋人と別れたら 要らないものに変わる。
「もう要らない」と思われた「もの」たちは、 最後に「思い出」という切り札を出してくる。 ゴミ箱に入る瞬間、それが大切だった時の記憶をもう一度呼びに行くのだ。
買った時のワクワクした気持ち。 大切に使っていたあの頃の自分。
もう要らないのに、なぜかいつまでも捨てずに取ってあるものと 私たちはなんども静かに会話を繰り返す。
大切なのか?大切じゃないのか?
誰にだって、大切なものがある。 おばあちゃんにもらったペンや、好きな人にもらったネックレス。 お父さんが外国から買ってきたお土産や好きな写真家のサイン。 「たいせつ」はどうやら、 「もの」と「ひと」が関わって、生まれるようだ。
From All Corners(邦題:旅るダンボール
Carton公式サイト http://carton-f.com/movie
監督:岡島龍介 プロデューサー:汐巻裕子 撮影:岡島龍介/サム K. ヤノ 音楽:吉田大致 出演:島津冬樹 ナレーション:マイケル・キーダ
製作・配給:(株)ピクチャーズデプト/picturesdept.co.,ltd. ワールド・セールス:(株)ピクチャーズデプト
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2018年/日本映画/英語・日本語/カラー/ステレオ/1:1.85/91分/日本語字幕/DCP
Carton公式サイト http://carton-f.com/movie