日本のピンク映画は、おそらく世界の映画全体でも、最も特有の現象の1つとして形成されています。そして、これらの映画から多くの著名な映画監督が輩出されてきたことも事実です。
多くの若手監督が魅了され、日本映画で最も根本的で前衛的な作品がいくつか生み出されました。
世界に類を見ないこの映画群。そして、この度2018年ベルリン国際映画祭のフォーラムの特別上映として朝倉大介の名前でピンク映画の企画・製作を続けてきた、国映の代表 佐藤氏をリスペクトとし、プロデューサーの最もオリジナルな映画3本が上映されます。
『荒野のダッチワイフ』1967年
"Inflatable Sex Doll of the Wastelands"
大和屋竺 監督
近年、海外でも再評価され注目が集まる大和屋 竺(やまとや あつし)監督の作品。
『噴出祈願 15歳の売春婦』1971年
"GUSHING PRAYER"
足立正生監督
“若松孝二プロ“の主要メンバーでもあった『断食芸人』などの足立正生の監督作。
監督助手として荒井晴彦氏の名前もクレジットされています。
『変態家族 兄貴の嫁さん』1984年
"Abnormal Family "
周防正行監督
小津安二郎映画へのオマージュを取り入れた周防正行監督の監督デビュー作となるピンク映画。
美術には種田陽平もクレジットされている。
その他の日本映画の特別上映作品としては、1985年の佐藤満夫、山岡強一共同監督によるドキュメンタリー映画『山谷─やられたらやりかえせ』も16mmで上映されます。