++最優秀作品賞++
『殺人者マルリナ』
Marlina the Murderer in Four Acts
(モーリー・スリヤ/インドネシア、フランス、マレーシア、タイ/2017 年/95 分)
副賞として賞金 75 万円が監督に授与されます。
授賞理由
マカロニウエスタンの音楽に乗ってヒロインは戦う 敵は男
そして男性社会
今こそ復讐せよ
破壊せよ 強姦などに打ちひしがれる哀れな女を演じるのは、もうやめよう 女性自らが、新しい女性像を作ること 肉体的にも精神的にも、タフな、女性像を。 エンターテイメント型アクション映画に込められたメッセージ。 闘うヒロイン像を作り出した、イキのいい痛快な傑作の誕生です。
『見えるもの、見えざるもの』
The Seen and Unseen
(カミラ・アンディニ/インドネシア、オランダ、オーストラリア、カタール/2017 年/86 分)
副賞として賞金 75 万円が監督に授与されます。
授賞理由
双子としてこの世に生を受けた姉と弟 ほとんど同時に命を受けながら弟は死へ 姉は生の方へと双子は別離を強いられる理不尽とも言える命のありよう 最後の別れを前に、命を慈しむように、姉は弟をダンスに誘う 伝統と現代現実とファンタジー
光りと影
昼と夜
過去の記憶と一瞬の現在
それらの混在こそが地上のパラダイス 新しくて懐かしさに満ちた傑作です。
■第 18 回東京フィルメックス コンペティション審査員
原一男(審査委員長:日本/映画監督)、國實瑞惠(日本/プロデューサー)、エレン・ キム(韓国/映画祭プログラマー、映画プロデューサー)、ミレーナ・グレゴール(ドイツ/アルセナール芸術監督)、クラレンス・ツィ(香港/映画評論家)
■ 観客賞
『ニッポン国 VS 泉南石綿村』
Sennan Asbestos Disaster
(原一男/日本/2017 年/215 分)
■ 学生審査員賞
『泳ぎすぎた夜』
The Night I Swam
(ダミアン・マニヴェル、五十嵐耕平/日本、フランス/2017 年/79 分)
授賞理由
孤独や家族を複雑に描こうとする作品が多い中で、『泳ぎすぎた夜』はシンプルに見える映画 だからこそ、一人の小さな子供のたった一夜から、私たちにまっすぐに届けられたように思い ます。
それはとても希望に溢れたことで、同じ作り手としても羨ましく思いました。 私たちはタカラくんを通して、私たちが忘れてはいけないのに忘れてしまった感覚を思い出し ました。20 年程しか生きていないのに勝手に大人ぶっていることを思い知らされ、恥ずかし くも感じました。けれど、それは同時に私たちがここまで成長したことも確かなことなのだと 小さなタカラくんに教わりました。
● 学生審査員: シガヤダイスケ(日本大学芸術学部卒)、福田芽衣(東放学園映画専門学校卒)、鈴木ゆり子(国際基督教大学)
■ タレンツ・トーキョー・アワード 2017
「I wish I could HIBERNATE」
(ピュレヴダッシュ・ゾルジャーガル/モンゴル)
副賞として賞金 30 万円が受賞者に授与されます。
■スペシャル・メンション
『Doi Boy』
■タレンツ・トーキョー2017 エキスパーツ(講師):
ペンエーグ・ラッタナルアーン(映画監督)、チェドミール・コラール(プロデューサー)、フレデリック・コルヴェズ(ワールド・セールス)、クリスティーネ・トロストロム(ベルリナーレ・タレンツ、プロジェクト・マネージャー)