11 月 25 日(土)から公開することになりました、三浦しをん原作・大森立嗣監 督、井浦新主演による映画『光』。
『舟を編む』で本屋大賞を受賞した三浦しをんの作品群で、徹底的に人間の闇を描き、ファンの中で特別な評価を得ている一作『光」が、『さよなら渓谷』、『まほろ駅前』シリーズの大森立嗣監督の手によりついに映画化。
かねて からの競演を望んでいた井浦新と瑛太の狂気と怪物性、そして長谷川京子、橋本マナミの色気と母性がスクリーンに 吸い込まれるような熱情を放ち、苛烈なる人間ドラマがここに誕生しました。
この度、『光』が、イタリア・ローマで開催される第 12 回ローマ国際映画祭のオフィシャル・セレクションに公式招待され、日本時間 11 月 1 日(水)AM4:30~公式上映されました。
10月31日(現地時間)、イタリア・ローマ映画祭、コンペティション部門に出品された映画「光」の公式上映と 記者会見、レッドカーペットが行われた。
現地には、主演の井浦新と監督の大森立嗣が参加。 上映前に行われた記者会見では、25年前に14歳で人を殺してしまった主人公がその怪物性から抜け出せないという、日常に潜む暴力というテーマが中心となった。
大森監督は、この映画で、「理性的に生きていることが当たり前な世の中で、生物的な強さや生命力を失われているような気がしています。それをおざなりにして生き続けることの息苦しさを誰もが感じているのではないでしょう か。豊かになったことによって、もしかしたら失ってしまったかもしれない人間の、本能的な部分を出したいと思い ました。」とコメント。
井浦新さんへは、演じていて難しいと感じた部分が多かったのでは、という質問に対し、「暴力を描いてはいます が、演じている中で暴力を通して共演者と近づいていく感覚もありました。」と吐露。「共演者とも本能的にお芝居をしたということが新しい発見でした。ですので、演じていて【難しい】とは感じたことはありませんでした」と、 映画の持つ衝撃的な暴力が話題の中心となった。
公式上映では夜21時30分(現地時間)からの上映にも関わら ず、300人の観客が来場。
井浦新が狂気を見せるラストでの暴力シーンでは、その突然さと暴力性に観客は驚きの声をあげており、上映後はエンドロールも座席を立つこともなく、拍手喝采を浴びた。上映後、観客へのインタビュ ーでは「とにかく力強い作品。俳優たちの演技がとにかく素晴らしい」との声が上がっていた。 果たしてこのラストの衝撃、日本ではどう受け止められるのであろうか。
【ローマ国際映画祭】
世界 3 大映画祭のひとつであるベネチア映画祭に対抗して 2006 年より開催。世界的な映画スターが参加し、国際色 豊かでありながら、一般市民が審査を行う市民参加型の映画祭であることでも有名です。近年では、14 年に三池崇 史監督・福士蒼汰主演の『神様の言うとおり』がコンペティション部門に出品、三池監督には日本人として初めて特 別賞“マーベリック賞”が授与され、16 年には西川美和監督・本木雅弘主演の『永い言い訳』がされております。また、本年度は第 12 回ローマ国際映画祭は、10 月 25 日~11 月 5 日(現地時間)に開催。
<10 月 31 日(火)>
15:15(日本時間 10 月 31 日 23:15)~フォトコール @オーディトリアム フォトコール・ルーム
15:30(日本時間 10 月 31 日 23:30)~ラウンドテーブル @オーディトリアム サラ・ミーティング
21:00(日本時間 11 月 1 日 05:00)~レッドカーペット @オーディトリアム
21:30(日本時間 11 月 1 日 05:30)~公式上映 @オーディトリアム テアトロ・ストゥディオ
【 物語 】
25年前の殺人事件が、4人の狂気を呼び覚ます。 僕たちは、人間のふりをして生きているー。
東京の離島、美浜島。中学生の信之は記録的な暑さが続く中、閉塞感のある日々を過ごしている。信之を慕う 年下の輔は、父親から激しい虐待を受けている。美しい恋人の美花がいることで、毎日は彼女を中心に回って いた。ある夜、美花と待ち合わせをした場所で信之は美花が男に犯されている姿を見る。そして信之は美花を 救うために男を殺す。その夜、理不尽で容赦ない圧倒的な力、津波が島に襲いかかり、全てを消滅させた。生 き残ったのは、信之のほかには美花と輔とろくでもない大人たちだけだった。 それから25年後、島をでてバラバラになった彼らのもとに過去の罪が迫ってくる―。妻子とともによき父とし て暮らしている信之と、一切の過去を捨ててきらびやかな芸能界で貪欲に生き続ける美花。誰からも愛されず に育った輔が過去の秘密を携え、ふたりの前にやってくるのだった。
井浦新 瑛太 長谷川京子 橋本マナミ 南果歩 平田満
監督・脚本:大森立嗣
原作:三浦しをん(「光」集英社文庫刊)
音楽:ジェフ・ミルズ
配給:ファントム・フィルム
©三浦しをん/集英社・©2017『光』製作委員会