直木賞作家・重松清の傑作原作を映画化し、8/26(土)より公開となる『幼な子われらに生まれ』が、この度 6 月 17 日~26 日で開催される、上海国際映画祭・日本映画週間に出品され、女優の田中麗奈さん、三島有紀子監督がゲストで招かれました。
『幼な子われらに生まれ』レッドカーペットレポート
6 月 17 日(土)に実施された開幕式のレッドカーペットに登場した三島監督は、2年前に招待された「繕い裁つ人」以来の参加となります。
上海国際映画祭は、1993年に第一回が開催され、翌年 94 年より国際映画製作者連盟(FIAPF)公認の長編映画祭となり毎年、多くの日本映画が招待されています。
その中で『幼な子われらに生まれ』は、6 月 18 日 (日)に日本映画週間オープニングセレモニーの直後に上映されることが決まっております。
6月17日から開催される上海国際映画祭映画祭の記念すべき開幕式のレッドカーペットに、『幼な子われらに生まれ』に出演する田中麗奈さんと三島有紀子監督が登場しました。
登場するやいなや、二人を待ちわ びていたかのような大きな歓声が沸き起こり、田中さんと三島監督は華麗にレッドカーペットを歩きました。
撮影中も二人三脚で、互いに信頼を深めていった二人。『幼な子われらに生まれ』を引っさげて、息の合っ た二人が上海の映画界を盛り上げた瞬間となりました。
上海国際映画祭での上映について田中さんは、「上海はとても好きな場所なので、映画祭でレッドカーペッ トを歩けてとても嬉しかったです。お客様の興奮した様子が伝わってきました。この映画が中国の方々の心 に深く残れば嬉しいです。」と、観客の熱が伝わってきたと初めての上海国際映画祭に心を踊らせました。
今回2度目の参加となる三島監督は、「2年ぶりの上海国際映画祭のレッドカーペットを歩けて大変光栄です!上海は過去も未来も感じる素敵な街です。この映画がそんな上海の皆さまに届き、皆さまに育てて頂いて、やがて中国の皆さまの心に届けば嬉しいです!」と、本作の海外での反応に大きな期待を寄せました。
原作を書いたのは21年前でした。でも、映画は「いま」の物語になっていました。
それが原作者としてなによりうれしい。最高の勲章です。
重松清(原作者)
血のつながらない家族、血のつながった他人 ―つまずき、傷つきながらも幸せを紡いでいく、大人たちのアンサンブルムービー
数々のベストセラーを手がけている直木賞作家・重松清が 1996 年に発表した傑作小説「幼な子われらに生まれ」。『ヴァイブレータ』『共喰い』 などの脚本家・荒井晴彦が重松と映画化の約束を交わし、その脚本が『しあわせのパン』『繕い裁つ人』などで幸せの瞬間を繊細に、丁寧に紡いだ映画で多くの観客の心に感動を届けてきた三島有紀子の手に渡り、ついに映画化が実現した。
台本を重視しながらも、役者同士のその場面その場面での新鮮な感覚を大事にし、ドキュメンタリー手法を使った撮影で、実力派であり個性派であり、日本を代表する役者陣が見事にぶつかり合い、観る者さえも家族の一員であるかのようなリアリティーで物語に引き込んでいく。
家族なのに、家族じゃない、異質な者同士。
それでも大事にしたいと思う人と幸せを紡いでいくアンサンブルムービー。
「やっぱりこのウチ、嫌だ。本当のパパに会わせてよ」
―娘に言われた時、妻には新しい命が宿っていた。 バツイチ、再婚。
一見良きパパを装いながらも、実際は妻の連れ子とうまくいかず、悶々とした日々を過ごすサラリ ーマン。田中信(浅野忠信)。妻・奈苗(田中麗奈)は、男性に寄り添いながら生きる専業主婦。キャリアウーマンの 元妻・友佳(寺島しのぶ)との間にもうけた実の娘と 3 カ月に1度会うことを楽しみにしているとは言えない。 実は、信と奈苗の間には、新しい生命が生まれようとしていた。血のつながらない長女はそのことでより辛辣になり、 放った一言、「やっぱりこのウチ、嫌だ。本当のパパに会わせてよ」。今の家族に息苦しさを覚え始める信は、怒りと哀しみを抱えたまま半ば自暴自棄で長女を奈苗の元夫・沢田(宮藤官九郎)と会う決心をするが...。
出演:浅野忠信 田中麗奈/南沙良 鎌田らい樹 新井美羽 水澤紳吾 池田成志/宮藤官九郎 寺島しのぶ
原作:重松清「幼な子われらに生まれ」(幻冬舎文庫)
監督:三島有紀子(「幸せのパン」「繕い裁つ人」)
脚本:荒井晴彦
配給:ファントム・フィルム(2016 年/日本/ビスタサイズ/5.1ch)
c2016「幼な子われらに生まれ」製作委員会