この度、映画『溶ける』で第70回カンヌ国際映画祭シネフォンダシオン部門に、正式出品された井樫彩監督の新作『真っ赤な星』の制作と主演が発表となりました。

『真っ赤な星』ポスターヴィジュアル

画像: 『真っ赤な星』ポスターヴィジュアル

『真っ赤な星』は、14歳の少女と27歳の女性の「関わっても、交われない、ふたり。」が交流することを通して、年齢の差、環境の差、多くの違いを超えて生まれる「好き」という思いを描いていくラブストーリーです。

心の空虚さを埋めようと体を売ってしまう元看護師、津倉弥生(つくら・やよい)役には『リアル鬼ごっこ』やindigo la EndのMV「夏夜のマジック」の桜井ユキ、弥生の元患者で、弥生に惹かれていく少女、安達陽(あだち・よう)役には長編映画初主演の小松未来のダブル主演です。

画像: (右)小松未来(左)桜井ユキ

(右)小松未来(左)桜井ユキ

-監督の本作への想い-

小さいころ、ケガをして病院に入院したとき、大好きな看護師さんがいた。
看護師さんとふたりきりのとき、わたしは「看護師さんの中で、(あなたが)一番好きだよ」と伝えた。
看護師さんはしばらくの沈黙のあと、「わたしの採血が下手で、泣かせちゃったことあるのに、好きって言ってくれるの...」と涙を流しながらつぶやいた。
彼女の涙を見つめながら、胸の奥が、ざわつく。世界から二人を遮るように囲まれたカーテンが、窓から吹き込まれた風によって揺れた。
その後、十数年後、わたしは東京にいて、ある映画を観た。
自分が孤独だということを浮き彫りにされるような映画だった。
大切な友人とその映画について話す。
その時気づく。親愛なる友人だが、わたしには友人の孤独を埋めることはできず、友人にもわたしの孤独を埋めることができない。
見えないこの隔たりと、ぽっかりと空いた穴は、誰にも埋められない。
関わってるが、交わっていない、切なさよ。
それと共に、どうしようもなく迫り来る、愛おしさよ。
冒頭に書いた、淡い恋心と、それから十数年後に感じた、ある意味での、わたしを取り巻く周りの全てに対する恋心を融けあわせ、映画を撮ろうと思った。
いま、わたしが撮らなければならないのは、これだと。
監督:井樫 彩

井樫 彩監督

クランクインは2017年8月予定。

-あらすじ-
片田舎の病院にて、少女・陽(14)は看護師の弥生 (27)と出会い、弥生と接していく中で、密かに思い を寄せていく。退院後、弥生に再び会いに病院へ行くが「弥生は(看護師を)辞めた」と告げられ、突然の別れを突きつけられてしまう。
一年が経ち、弥生との日々が淡い思い出になりつつ あったある日、ふたりは突然の再会を果たす。弥生には過去の面影はなく、そこにあったのは派手な服を着飾り男たちに身体を売ることで生計を立てている弥生の姿だった。
学校にいけず、母親とも上手くいかず、 どこにも行き場の無い陽は吸い寄せられるように弥生に近づいていくが......

CAST 小松未来 桜井ユキ ほか

STAFF
【監督・脚本】井樫 彩(『溶ける』)
【撮影】萩原 脩(『小村は何故真顔で涙を流したのか?』『人生のソリューション』)
【照明】仁藤 咲(『溶ける』日本テレビ映画技術協会第34回青い翼大賞照明賞受賞)
【編集】小林 美優(撮影助手/『永い言い訳』『海賊とよばれた男』)
【助監督】満岡 克弥/高野 隼平/水野 愛
【エグゼクティブプロデューサー】松坂 喜浩
【プロデューサー】島野 道春/菅谷 晟煕/菅原 澪
【アソシエイトプロデューサー】夏原 健(プロデューサー/『Oh,Lucy』)
【制作】髭野 純(『太陽を掴め』)
【宣伝】矢部 紗耶香(『光と血』『ワンダフルワールドエンド』『太陽を掴め』)

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井樫監督の”初めてのカンヌ”映画祭のフォト&紀行 連載は下記より

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