重松清の原作を、荒井晴彦脚本、三島有紀子監督が映画化!
4人の不器用な大人たちが、
パッチワークのような家族の中で織り成すアンサンブルムービー
『幼な子われらに生まれ』

本作は、44歳の信が、元妻、現在の妻、妻の連れ子、元妻と暮らす実娘、そして新しく産まれくる命をめぐって不器用な大人たちが成長していくヒューマンドラマ。

重松清の傑作小説を、夫婦別姓、同性婚など、家族のあり方を問うと同時に、つぎはぎだらけのパッチワークのような家族の中で、成長していく大人たちをリアリティあふれるタッチで、かつ優しく見守るように描いた作品です。

画像: ⓒ2016「幼な子われらに生まれ」製作委員会

ⓒ2016「幼な子われらに生まれ」製作委員会

バツイチ子持ちで再婚した中年サラリーマンの主人公・信(浅野忠信)。
二度目の妻・奈苗(田中麗奈)とその連れ子の二人の娘と共に、平凡ながらも幸せを感じて生活していた。
仕事への熱意はあまりないが、2度目だからこそ家庭を大事にし、連れ子にも父親として誠心誠意接しているつもりだ。しかし、奈苗の妊娠が発覚し、それを契機に長女が「ほんとうのパパ」に会いたいと言いはじめる。前の父親・沢田(宮藤官九郎)とはDVが原因で離婚しており、信と妻は面会を反対するが、長女は露骨にいやがる態度と辛辣な言葉で、父親としての信の存在自体を否定する。
長女との関係、そして今の家族に息苦しさを覚え始める信は、やるせなさを抱えたまま、で前の父親に長女を会わせることに。
さらに、長女を前妻(寺島しのぶ)との娘(鎌田らい樹)とつい比べてしまい、前妻に愚痴をこぼす信。今の家庭を維持することに疲れ、これから生まれ来る命の存在すら否定したくなる信だが―。
血の繋がりのない他人と家族になるために、葛藤し成長していく彼らの姿を通して「幸せ」のカタチが浮かび上がってくる。父にならなければ、母にならなければ・・・そんな誰もが背負う「役割」をちょっとだけ軽くする、希望あふれるラストが余韻に残る。

宮藤官九郎 コメント

画像: 宮藤官九郎 コメント

奈苗(田中麗奈)の前夫、沢田役。子供が生まれると家庭を顧みなくなり、DVが原因で別れる。家族は自分の人生をがんじがらめにするものと思い込み、ひとりでいることを選ぶ。実の娘である長女・薫が会いたいと言っていることを知っても、信に対して会いたくないという態度をとる。

【コメント】
沢田という、冷め切ったギャンブル狂のDV夫を演じました。
嫌悪感を通り越して、こんなふうにダメな自分を正当化して生きられたら楽だろうなと憧れを抱きつつ、とにかくイヤな奴に徹しようと思いました。いちばん大変だったのは、大ファンである田中麗奈さんを殴る蹴る罵倒する一連の回想シーンです。
正直覚えてないです。辛すぎて記憶を抹消したんだと思います。浅野さんから金をせびるシーンは堕落していく快感があり、とても楽しかったです。

寺島しのぶ コメント

画像: 寺島しのぶ コメント

信(浅野忠信)の前妻、友佳役。大学の助教授として勤め、信と結婚してからも仕事を続けるキャリア志向で自立しているが、家庭に入ってほしいと願う信との間に子供を作ることを躊躇する。一人娘が生まれた後、信とは別れて娘を連れて渡米し、大学教授と結婚。だが、実は後悔だらけの人生を送っている。

【コメント】
三島監督と浅野さんと作り上げていく事が楽しかったです。友佳との関係性があまり描かれていなかったところを、こういう関係だったのではないかと想像しながら演じることが楽しかったです。

出演:浅野忠信 田中麗奈/池田成志 鎌田らい樹 新井美羽/宮藤官九郎 寺島しのぶ 
原作:重松清「幼な子われらに生まれ」(幻冬舎文庫刊)
脚本:荒井晴彦
監督:三島有紀子(「幸せのパン」「繕い裁つ人」)
配給:ファントム・フィルム(2016年/日本/分/ビスタサイズ/5.1ch) 
ⓒ2016「幼な子われらに生まれ」製作委員会

8月26日(土)テアトル新宿・シネスイッチ銀座ほか全国ロードショー

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