黒澤 明(くろさわ あきら、1910年(明治43年)3月23日 - 1998年(平成10年)9月6日)
日本の映画監督、脚本家にして、世界で最も尊敬されている映画監督。
小津安二郎、溝口健二、成瀬巳喜男らと共に世界的にその名が知られており、作品もアカデミー賞と世界三大映画祭(ヴェネツィア、カンヌ、ベルリン)で受賞している。
また、スティーヴン・スピルバーグ、ジョージ・ルーカスをはじめとして、ジョン・ミリアス、ジョージ・ミラー、ロン・ハワード、クリント・イーストウッドに至るまで黒澤への尊敬と賛辞を述べており、彼の映画界へ与えた功績も計り知れないものがある。
つい最近でも3月『グランド・ブタペスト・ホテル』などのウェス・アンダーソン監督がテキサス大学でトリュフォー、ゴダール、フェリーニ、などとともに黒澤明監督の映画へのリスペクトを込め、映画の講義をしたという。
古今東西問わずに映画に携わる人にとっては、教材として使われる日本の映画監督。
(みなさんご存知でしょうが---)
ちょうど、2017年4月1日(土)よりYEBISU GARDEN CINEMA ほかで4Kデジタル修復された黒澤明の後期の代表作の一つで第58回アカデミー賞では監督賞、美術賞、撮影賞にノミネートされ、ワダ・エミが衣裳デザイン賞を受賞し、またナショナル・ボード・オブ・レビュー賞では監督賞、外国語映画賞に輝いた『乱』が上映されます。
黒澤作品が、4Kでどのように修復されたのかも興味が湧きますー。
では、黒澤明監督のトリュビートで年代別で代表作を一部ご紹介していきます。
監督作品
1943年 姿三四郎 79分/白黒/スタンダード
1944年 一番美しく 85分/白黒/スタンダード
1945年 續姿三四郎 82分/白黒/スタンダード
1945年 虎の尾を踏む男達 58分/白黒/スタンダード
1946年 わが青春に悔なし 110分/白黒/スタンダード
1947年 素晴らしき日曜日 108分/白黒/スタンダード
1948年 醉いどれ天使 98分/白黒/スタンダード
黒澤・三船敏郎コンビの最初の作品であると同時に、志村喬が黒澤作品で初主演した。
第22回キネマ旬報ベスト・テン第1位
1949年 静かなる決闘 95分/白黒/スタンダード
1949年 野良犬 122分/白黒/スタンダード
1950年 醜聞 105分/白黒/スタンダード
1950年 羅生門 88分/白黒/スタンダード
本映画として初めてヴェネツィア国際映画祭金獅子賞とアカデミー賞名誉賞を受賞。
本作の影響を受けた作品にアラン・レネ監督の『去年マリエンバートで』が生まれたという。
1951年 白痴 166分/白黒/スタンダード
1952年 生きる 143分/白黒/スタンダード
1954年 七人の侍 207分/白黒/スタンダード
ヴェネツィア国際映画祭銀獅子賞受賞。
今作の影響を受け1960年にはアメリカ合衆国で『荒野の七人』が生まれ、2016年には『マグニフィセント・セブン』としてリメイクされている。
1955年 生きものの記録 113分/白黒/スタンダード
1957年 蜘蛛巣城 110分/白黒/スタンダード
1957年 どん底 125分/白黒/スタンダード
1958年 隠し砦の三悪人 139分/白黒/シネマスコープ
第9回ベルリン国際映画祭 監督賞(銀熊賞)、国際批評家連盟賞
1960年 悪い奴ほどよく眠る 151分/白黒/シネマスコープ
1961年 用心棒 110分/白黒/シネマスコープ
ヴェネツィア国際映画祭(1961年)で三船敏郎が男優賞を受賞した。
1962年 椿三十郎 96分/白黒/シネマスコープ
1963年 天国と地獄 143分/白黒・パートカラー/シネマスコープ
1965年 赤ひげ 185分/白黒/シネマスコープ
1970年 どですかでん 140分/カラー/スタンダード
アカデミー賞 外国語映画賞(ノミネート)
1975年 デルス・ウザーラ 141分/カラー/70ミリ・ワイド
1980年 影武者 179分/カラー/ビスタ
第33回カンヌ国際映画祭でパルム・ドール受賞
アカデミー賞外国語映画賞(ノミネート)
セザール賞外国語映画賞受賞 受賞
1985年 乱 162分/カラー/ビスタ
第58回アカデミー賞衣裳デザイン賞(ワダ・エミ)
英国アカデミー賞 外国語作品賞
全米映画批評家協会賞作品賞など
1990年 夢 120分/カラー/ビスタ
1991年 八月の狂詩曲 97分/カラー/ビスタ
1993年 まあだだよ 134分/カラー/ビスタ
1990年
黒澤明監督がジョージ・ルーカスとスティーヴン・スピルバーグから
アカデミー賞名誉賞を受け取る受賞式
黒澤明生誕100周年を記念して、スティーヴン・スピルバーグ、マーティン・スコセッシ、オリバー・ストーンなどの名監督に黒澤の『八月の狂詩曲』などにも出演した俳優リチャード・ギアなどがコメントを入れてつくられたアナハイム大学が作った黒澤監督トリビュート映像
アナハイム大学では、「AKIRA KUROSAWA SCHOOL OF FILM」という講座も持たれており毎年黒澤明の映画術が学ばれている。
海外の映像にある、黒澤映画の素晴らしさをレクチャーする動画。
(上記は日本語訳あり)
このような、動画は無数にあり、現在でも増え続けている。