認知症の見方を変えたドキュメンタリー映画
2025 年には日本の人口の約 30%が 65 歳以上の「高齢者」となり、その内の 5 人に 1 人が認知症を患うといわれています。
2012 年に公開された『毎日がアルツハイマー』(『毎アル』)は、 高齢化社会の日本で多くの人が抱いている「介護」や「認知症」への不安を払拭。
「認知症の見方を変えた!」ともいわれ、日本中の介護当事者に元気と笑顔を届け続けているドキュメンタリー映画シリーズです。
始まりは映画監督である娘(= 関口 祐加監督)が認知症の母との暮らしを赤裸々に撮影した短い動画でした。YouTube 上で介護に悩む家族や介護・医療従事者など多くの人々の共感を呼び、 累計再生数は 100 万以上。
反響を受けて映画『毎日がアルツハイマー』と『毎日がアルツハイ マー2 関口監督、イギリスへ行く編』が製作・公開されました。
『毎日がアルツハイマー』シリーズ 予告
『毎日がアルツハイマー』(2012年/93分)
映画監督の娘がつぶさに記録した認知症の母と家族の暮らしは、笑って、怒って、泣いて、そしてまた笑う、まるでコメディのような世界です。アルツハイマーの世界を母の<喜怒哀楽>を通して描き、家族のあり方、人間の尊厳をユーモアたっぷりに問いかけます。
『毎日がアルツハイマー2 関口監督、イギリスへ行く編』(2014年/51分)
認知症の母との生活の中で「パーソン・センタード・ケア(P.C.C.=認知症の本人を尊重するケア)」という言葉に出会った関口監督は、認知症介護最先端のイギリスへ飛びます。認知症の人の人柄、人生、心理状態を探り、一人ひとりに適切なケアを導き出す「P.C.C.」が教えてくれる、認知症ケアにとって本当に大切なこととはー。
“看取り”と“死”をテーマにした完結編
『毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル』は『毎アル』シリーズの完結編です。
母 宏子さんは認知症の最終ステージに突入。
2014年~2015年に脳の虚血症発作で4度も倒れ、意識不明となったことを宏子さんは全く覚えていません。
「母の“命”は介護者である自分が預かっている。 その責任をどう考え、何を準備すればいいのか??」この問いが新たな“認知症探求の旅”の出発点となり、『毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル』の製作がスタートしました。
認知症最終 ステージの母の“看取り”と誰しもに訪れる“死”をテーマに、2017 年の完成、2018年の劇場公開を目指します。
『毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル』概要
<あらすじ>
認知症の母・宏子さんが虚血症発作で意識を失い倒れた。その影響もあり、認知症は最終ステ ージに進行。同じ頃、宏子さんの介護者である関口監督にも大きなピンチが訪れる。長年の両 脚の痛みが悪化し、歩行不能に陥り、両脚股関節全置換の手術を受けることになったのだ。「死 ぬのを忘れている」と笑う母は、いつ脳の虚血症発作を起こすか分からない状態。「この先どの ぐらい母を支えていけるのだろう?」関口監督は初めて在宅介護に不安を覚える。その中で、 入院中に知り合った高齢の女性が緩和ケア病棟で亡くなったり、かつて暮らしていたオースト ラリアの友人ががんを患ったりと、死を意識する機会が立て続けに訪れる。自然死、平穏死、 尊厳死、安楽死...命が尽きるその瞬間まで「生きてきてよかった」と心から満足を得られる死と は一体どのようなものなのか?<幸せな“死”=ハッピーエンディング>を求め、国内外の認知症 ケア施設、緩和ケア病棟などを撮影し、誰もが避けて通れない死について正面から考える。
認知症最終ステージの母の看取りをどうする!?関口監督の新たなクエスト(探求)が始まります。『毎アル』シリーズ完結編となる最新作『 毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル』完成のためにぜひご協力ください!
クラウドファンディングで製作資金を調達を目指します
『毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル』完成に向けた資金をクラウドファンディング募っています。目標金額達成時には、「パーソン・センタード・ケア(PCC)※」発祥の地イギリスから 『毎日がアルツハイマー2 関口監督、イギリスへ行く編』(『毎アル 2』)にもご出演いただいた認知症ケア・アカデミー施設長のヒューゴ・デ・ウァール博士を映画のキャンペーンとして日本に招聘します。
そのほか、支援者には鑑賞券やオリジナルグッズのや、イベント付き試写会への招待などを用意しています。
※認知症をもつ人を一人の“人”として尊重し、その人の視点や立場に立って理解し、ケアを行お うとする認知症ケアの考え方
クラウドファンディング特設サイト
トークイベントも開催が決定!
人気ドキュメンタリー映画シリーズ『毎日がアルツハイマー』の最新作にして、最終章となる「毎日がアルツハイマー ザ・ファイナル」の製作決定を受け、関口祐加監督がホス トを務める連続トークイベントの開催が決定しました。
シリーズを通して関口監督が探求を続 けてきた「認知症ケア」と、最新作のテーマである「看とり」について、介護・医療の現場で ご活躍のゲストを迎え、多面的なアプローチで考えます。
<連続トークイベント「認知症のケアと看とり」>開催概要は下記サイトでごらんください。