時代を挑発し47歳の若さでこの世を去ったマルチクリエーター寺山修司。
今もなお時代を挑発するかのように、彼のメッセージは語り継がれ多くのクリエイターや映画監督、若者たちに影響を与え続けています。

完成した『あしたはどっちだ、寺山修司』は、誰も知らなかった寺山の真実を追ったドキュメンタリー映画として、2017年秋に公開が予定されています。

相原英雄監督が、生前親交のあった多くの人へ、インタビューを重ね寺山のやり残した”企て”の真実追いかけ--
幻となっている”市街劇”を通して、 寺山修司の最後のメッセージに迫ります。

今回、公開応援プロジェクトの中で映像予告が公開されました。

画像: 寺山修司  motion-gallery.net

寺山修司

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映画『あしたはどっちだ、寺山修司』とは

体制に迎合しない異端児、時代を挑発していく異端のマルチクリエイター寺山修司。
そのエネルギーは、あらゆる既成概念を次々と破壊していきました。
寺山が生前書いた、189冊の書物には多くのレトリックがはりめぐらされており、誕生日でさえ2回あるなど、多くの虚構で過去を固めています。
残された文献、資料の中に寺山の真実を見つけるのは難しく、様々な場所の足跡を追い続けていくと、迷路に迷い込んでしまいます。寺山の本当の人生は謎につつまれたままなのです。

画像: 寺山修司(右側スーツ姿)は横尾忠則(右から2番目)らと演劇実験室天井棧敷を立ち上げた 写真 羽永光利 motion-gallery.net

寺山修司(右側スーツ姿)は横尾忠則(右から2番目)らと演劇実験室天井棧敷を立ち上げた 写真 羽永光利

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寺山修司の残した言葉

「書かれた詩句」以上に
「消された詩句」の方が人の心を打つこともあるのだ 

「引き金を引け、言葉は武器だ」

「街は いますぐ劇場になりたがっている 
        さあ 台本を捨てよ 街へ出よう!」

調べていくうちに
寺山の元妻でプロデューサーとして最後まで支えた九條今日子さんの「青森は寺山の秘密工場、なにかがひそんでいる」という言葉に出会いました。

過去に秘密があるのではないか?
青森市、三沢市、弘前市、と過去を遡って親族や同級生たちを訪ね歩きました。

画像: 霧で覆われた三沢 不思議な寺山ワールドに入っていく motion-gallery.net

霧で覆われた三沢 不思議な寺山ワールドに入っていく

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そこで、数々の証言を得るうちに、
寺山の創作や思想に影響を与えた驚くべき過去が浮かび上がってきたのです。

寺山は、人生の最後にどんな過激な劇をたくらんだのか?
取材を進める中で、驚愕の事実にたどり着きました。

「幻の市街劇」を通して、
寺山修司の最後のメッセージに迫ります。

⦿寺山修司プロフィール
1960年代から70年代、80年代を駆け抜けた異端のマルチクリエーター。
47歳の若さで亡くなった。
その才能は、演劇、映画、写真、作詞、エッセー、短歌とあらゆるジャンルに広がり、多くの賞を受賞し世界的に評価されたが、常に異端者のレッテルを貼られ続けた。
短歌新人賞をとるが、模倣疑惑に始まり、のぞき疑惑、市街劇での役者の逮捕事件、著作「家出のすすめ」では、影響された多くの若者が家出し社会問題化、赤軍との関連を疑われるなどスキャンダルにはことかかなかった。
没後34年経つが、今もサブカルチャーの先駆者として注目され、残された多くの言葉は時代が変わっても斬新で刺激的である。

すでに、映画は完成し現在、配給、宣伝の費用を募集している。

相原英雄監督からのメッセージ

1970年、15歳、高校入学初日、正門で、反戦デモの不当逮捕に抗議するハンガーストライキが行われ、全校集会では、教育改革委員会の学生が、カリキュラムの改革を訴え、アジ演説を行っていました。初めて接する学生運動であり、5月にはべ平連のベトナム戦争反戦デモに自主映画の撮影に行き、ジグザグデモをしていた同じ高校の仲間が、公務執行妨害で逮捕されました。全く政治に無関心だった私ですが、遠いベトナムで起きている戦争への抗議活動に身を挺して戦っている同世代の若者たちに、ある種の連帯感を感じました。

そのころ、常にバイブルとして繰り返し読んでいた本がありました。

中学2年13歳、怪獣映画に夢中だった私を、クラスのリベラルな友人からゴダールの映画に誘われ、帰りに、当時ヒッピーのたまり場だった新宿風月堂を探検に行き、隣の大学生たちが激論していたテーマが「書を捨てよ、町へ出よう」の本でした。新宿の紀伊国屋書店に山積みされていた本。サイケな表紙、中学生が読んではいけないような怪しい本。

作者は寺山修司。
親を捨て家族を捨てろ。既成概念の破壊が書いてあり、寺山修司の自宅の住所までが書いてありました。いつか、訪ねようと心に決め、15歳になって、初めて会いにいったのです。
わずか10分の出会いでしたが、刺激的な10分、こうやって作者に会いにいくというのは、15歳の私にとっては、生まれて初めての大きな決断でした。

「自由」というのは、自らの心の解放だと寺山修司は教えてくれました。

高校時代から寺山の実験映画や演劇の影響を受け自主製作映画に没頭し、大学を卒業後、テレビ映画制作会社に入社しディレクターになります。寺山修司に原作を依頼する番組の企画を出しますが、新人ディレクターの企画は採用されず、やがて寺山は47歳の若さで亡くなります。私が28歳の時です。

寺山と作る作品は実現できませんでしたが、いつか、寺山本人のドキュメントを作ろうと心に決めました。あれから30年以上がたち当時の関係者が次々と亡くなりはじめ、今がドキュメントを撮れるぎりぎりの時代だと考え、個人製作で着手しました。

けっして固い歴史物や偉人伝ではありません。
ミステリーを見るように謎解きを楽しんでください。
寺山世界を楽しんでいただきたいのです。
心に残るなにかを発見できると確信しています。
価値観を転倒させ、意識に革命を起こす寺山スピリッツは、今でも十分、魅力的です。

寺山の発する既成概念をぶち壊すエネルギーの原点があります。
語られることのなかった真実の寺山を見ていただきたいと思います。
ここちよい挑発を楽しんでください。

相原英雄 1954年生まれ。東京都出身。早稲田大学卒。プロデューサー、監督。15歳から自主映画を製作。現在までに映画、テレビ番組、アニメなど500本以上をプロデュース、演出した。主な作品に、ドキュメント:「世界初公開!諜報機関KGB」「スペイン放浪の民ジプシー」「中国上海公安局」「初公開!ソビエト空軍」「ホノルル警察24時」「パリ巨大航空ショー、武器商人を追う」「エジプト大ロマン王家の秘宝」、ドラマ:つげ義春ワールド「退屈な部屋」(第36回ギャラクシー選奨受賞)「七瀬ふたたび」アニメ:「銀河鉄道物語」映画:「KAKASHI案山子」など多数。
株式会社プラネットエンターテイメント代表取締役。
会社ホームページ WWW.planet-e.co.jp

「あしたはどっちだ、寺山修司」

▼タイトル 『あしたはどっちだ、寺山修司』
▼時間   1時間40分
▼公開予定  2017年秋公開予定。

『あしたはどっちだ、寺山修司』上映応援プロジェクト予告

画像: 時代を挑発した異端のマルチクリエーター寺山修司。その実像に迫る『あしたはどっちだ、寺山修司』上映応援プロジェクト youtu.be

時代を挑発した異端のマルチクリエーター寺山修司。その実像に迫る『あしたはどっちだ、寺山修司』上映応援プロジェクト

youtu.be


▼出演   敬称略

寺山修司
河田悠三 かわなかのぶひろ 京武久美  佐々木英明 
佐々田季司 笹目浩之 J・A・シーザー 白石征 昭和精吾 
高取英 寺山孝四郎  寺山暢人 寺山偏陸 鳴海廣 新高けい子 
萩原朔美 パンチョ目黒 藤巻健二 藤原薫 幻一馬 蘭妖子 
九條今日子

▼スタッフ

監督 相原英雄
特別監修 九條今日子 監修 寺山偏陸 笹目浩之  
プロデューサー 相原英雄 瓜田尚久 鈴木康弘 
アソシエイトプロデューサー笹岡正之 大上貴摩瑳 
企画協力 藤森茂  劇画 松森茂嘉  題字 笹目浩之 
青森撮影協力 福士正一 福士輝子 三沢撮影協力 岩間秀逸
音響効果 牛腸正二郎  ポストプロ 映像通信 MAミキサー 大澤竜哉
ナレーター 野村達也 會田栞子 
イメージシーン出演 籠原帝子 髙橋優太 渡部剛己

協力
イメージフォーラム ポスターハリス・カンパニー 
演劇実験室⦿万有引力 月蝕歌劇団  三沢市寺山修司記念館 三沢市 
羽永光利プロジェクト実行委員会  ディクトリー 吉岡映像 他
制作協力 テラヤマ・ワールド
製作 プラネットエンターテイメント

下記より上映応援プロジェクト

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