2月17日 YouTubeにDavid Heslinさんが世界でもっとも希少性のある映像をYouTubeにアップロードしました。
なんと、ジャン・リュック・ゴダール監督が「ハンス・リュカス」名義で監督した劇映画の初監督作「Une femme coquette」(コケティッシュな女)なんです。
1955年に製作された作品で、『女の一生』などのギ・ド・モーパッサンが1886年に発表した短篇小説『Le Signe 』を原作にしたもの。
当時24歳だったゴダール自身が脚本を書き、16mmで撮影し演出した作品で、世界でも所在が不明であるとされてきた本当に貴重な作品。
撮影場所は、今作の前に撮ったダムの建設作業を映像で記録した初の監督作とされるドキュメンタリー映画と同様にフランス語圏ジュネーヴです。
この作品の存在は知られていましたが、実際消失したという噂もあり、長いこと幻の作品とされていました。
そして、実際存在していたとしてもこのような作品は、なかなか世にでることはないのですが、どのようなルートでDavid Heslinさんが入手できたのかは今のところ不明です。
ただ、幻とされていたこの作品は個人の所有者(多分フィルムのコピー)から国立のフィルムアーカイヴで保管されていたところまではわかっています。
『勝手にしやがれ』で長篇劇映画デビューする前のゴダールの発表した、5つの短篇映画の最初の1本となることは間違いなく、これがこのような形で、動画配信されたことに世界のシネフィルも驚きです。
下記から、全編ご覧いただけます。