第67回ベルリン国際映画祭で17日夜(日本時間18日未明)、2月25日より公開される荻上直子監督の『彼らが本気で編むときは、』が、LGBTへの理解に貢献した作品に与えられるテディ審査員特別賞を受賞しました。
同賞が創設されて31年目にして、日本映画としては“初受賞”となります。
SNS上で荻上直子監督は「非常に嬉しいです。トランスジェンダーの人が悩んでいるだけの映画は作るつもりは無くて、女性として普通に恋愛をし、仕事をし、生活を営んでいる普通の女性を描きたかったんです。今まで持っていた「普通」の概念を見直すきっかけになれれば嬉しいです。」と喜びのコメントをあげています。
『彼らが本気で編むときは、』予告
もう一本の受賞作は、青少年にみせたい映画が対象にしているジェネレーション14プラス部門で、大塚竜治さんが撮影、妻で中国人のホアン・ジー(Huang Ji)さんが脚本を手がけ共同監督した「フーリッシュ・バード」がスペシャル・メンションを受賞しました。
大塚監督は1972年に東京都生まれ。日本のテレビのドキュメンタリー制作などを経て 2005年には中国に移住し、自身の映画制作を開始しました。
映画は、中国の地方都市を舞台。
主人公の少女16歳のリンが、生きていく中で様々なトラブルに直面し、社会の腐敗や性的暴力を目の当たりにし、孤立していく現代の中国を描いています。